木曜日/カメラが欲しい・尾辻克彦|秦 雅則

これほどにまで、写真と私とタイトルとが上手く絡み合っているものはないだろう。




尾辻克彦というのは、前衛美術家としておなじみの赤瀬川原平氏の純文学用ペンネームだ。そして、私は最近ずっと赤瀬川原平氏の書いた本を、読み直していたところだった。その偶然も重なって、私がほしいと思うカメラの画像が、このタイトルと響きあう。そして、赤瀬川原平氏の本を読んで過ごしていた日常が、また、この写真とタイトルに絡み合う。

私の、極個人的な感情/環境での繋がりだが、この写真を生み出す理由としては充分すぎるほどの偶然の一致(必然)だ。






はたまさのり(私はこのカメラが欲しいと思っている、写真家。木曜日の昼、天気の良いブランクラスにて。これ以上の言葉は必要ない。13時10分)