頭もからだも心もガンガンつかって考える「BC写真大学」開校記念パーティー

  10月20日の3周年記念パーティーも無事終わりました。3周年記念特別トーク企画4週目は?秦 雅則 [BC写真大学、開校記念日]です。
 「頭もからだも心もガンガンつかって考える」とはチラシに添えた文章のタイトルにもしたのだが、元々は「BC写真大学」の校長にして、いまのところ唯一の講師である秦雅則氏が、その紹介文に書かれていた文言。9月までのテーマみたいな言葉として私が発信していた「からだをつかって考える」に対する、秦氏からのアンサーなのだと理解し、私も「ハッ」として拝借したわけだ。
  さて、その「BC写真大学」はblanClass拡張計画の一環として11月からスタートする。当然のことながら大学でも専門学校でもない、月謝制の塾みたいなもの。ただしいい加減な気持ちでふざけているわけではない。クソ真面目ではないにしろ、当人たちは大真面目で仕掛けた大変な勉強会をつくろうとしているのだ。
  発端は秦氏が「もし、今でもBゼミがあったら、Bゼミの講師をしたい」という、ちょっとした無理難題だった。流してもよい話しだったかもしれない。でもしかし、元Bゼミ所長で潰してしまった張本人としては、少しばかり重い発言になった。Bゼミを今復活というのもアナクロな気がするし、どこかでも書いたことがあるが、Bゼミの次なる展開というのは、そこに関わったり、学んだりした諸先輩方が、すでに日本各地でさまざまな実践を展開している。
  実は先日、TRANS ARTS TOKYO http://www.kanda-tat.com/ でのイベント、ベトナムでアートスペイス「ZERO STATION」http://www.zerostation.vnを運営している、批評家でアーティストのグエン・ニュー・フイ氏が要望した「オルタナティブ・アート教育ディスカッション」に呼ばれて、岡崎乾二郎、小澤慶介(AIT)両氏と共にお話しをしてきた。
  フイさんは、今まさにアートの教育を、ベトナムオルタナティブに開いていこうとしている。その姿勢は、今日のベトナムの状況を正確に捉え、また世界のアートの役割を受取りつつ、批判するという、真摯なものに見えた。
  しかし、岡崎さんも指摘していたことだが、近代化の早かった日本の現在の状況は、良くも悪くも成熟したジュクジュクなもの。そういう現状のなかで、のびのびと(寸止めしない)思考する環境を、それも実践をともなった環境をつくることはできないものかと、blanClassを立ち上げたわけだ。秦氏の要望に応えつつ、彼の「明るい部屋」でのワークショップを踏まえつつ、新たに提案したいのが、秦校長一人で始める写真大学というわけなのだ。


  現在、WEBなどで受講生を広く募集している「BC写真大学」の開校記念パーティー。すでに受講を決めた人も、考え中の人も、全然その気のない人も、ただの開校記念パーティーでは終わらない、スピーチあり、飲みもの持ち込みあり! 3種類の餃子をみんなで焼きながらのアットホームなパーティーです。お誘い合わせの上、ぜひぜひ参加してください!!



こばやしはるお
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|開校記念パーティー
秦 雅則 [BC写真大学、開校記念日]

日程:10月26日(金)19:30〜
一般:1,000円

私は、秦雅則です。この愉快な写真学校の校長です。今のところ、講師は一人もいません。ただし、ゲストは沢山呼べばいいでしょう。会いたい人がいれば教えてください。私が校長としてアクセクしましょう。
貴方達が支払う学費は、すべて貴方達がしたいことをするために必要なお金となります。まあ、少しだけ、僕もブランクラスも間引きますが、それは微々たるものです。私達は愉快なことが好きなだけの芸術家、もしくは美術家、ましてや写真家なのですから。撮影がしたければ、皆で繰り出しましょう。技術が知りたければ丸暗記しましょう。出版だって、展示会だってしたければバンバンやりましょう。勉強がしたいなんていう真面目な意見も取り入れましょう。その時にはつまらないことでも、ボーとしていると後に必要だったと後悔することだってあるのですから。ここでは、誰も無駄な後悔をしなくて済むように学びましょう。学びたいこととは何なのか考えてみましょう。私は、校長です。貴方達が良い生徒であれば、この学校が上手くいくということを確信しています。そして、私達は愉快な芸術家、もしくは美術家、ましてや写真家となるのです。そのためにも、頭も体も心もガンガン使って、私達の学校を作りましょう。そして、いつかの卒業のときには、貴方達は貴方達の世界をもち時代をもつことを約束しましょう。

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秦 雅則 Masanori HATA

  • 1984年福岡県生まれ。写真家。2008年に写真新世紀グランプリを受賞。2009年企画ギャラリー明るい部屋を設立。主な個展に、「シニカル」(明るい部屋・東京・2009)、「ネオカラー」(明るい部屋・東京・2009)、「幼稚な心」(東京都写真美術館・東京・2009)など、主なグループ展に「ソウルフォト2010」(Coex・ソウル・2010)、「動物的+人間的=」(明るい部屋・東京・2010年)などがある。blanClassでは2010年8日(月)〜13日(土)展覧会[目が見えない]、スライド&トーク[目が見える]をしている。