小林 あんぬ 企画 [ラ・フォトグラフィア・デ・アンヘリート(天使の写真)]展

天使の写真展


今週の金曜日から三日間、blanclassで、メキシコの1900年代半ばまでに撮影された「アンヘリート」(死児)の写真を展示します。アンヘリートとは「小天使」という意味。ここには、こどもは穢れがなく、亡くなるとそのまま天使となって天国へ昇る、という思想があらわれています。死者の写真は19世紀から20世紀前半、広い地域で撮影されていましたが、メキシコでは、こどもを中心として撮影されていたのです。

2004年から継続的にメキシコの「アンヘリート」写真を調査してきました。メキシコで写真を探して歩き、何か知っているという人がいれば会いに行き、写真を見せてもらい、話を聞きました。そうしている間に200余りのアンヘリートのイメージがわたしの手元に集まっていました。展示という経験を通じて、この写真たちと新しい関係を持つことができる気がします。そしてこの写真の前で、見に来てくれた人と、たくさん、話したいと思います。


こばやしあんぬ

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小林 あんぬ 企画
[ラ・フォトグラフィア・デ・アンヘリート(天使の写真)]展


写真発明直後から、ヨーロッパ、アメリカ、ラテンアメリカなどで撮影された死者の写真。
メキシコでは特に、子どもの死者の写真が撮られていました。19世紀末ー20世紀初頭に撮影された、「小さな天使(アンヘリート)」とも呼ばれる死児の写真を展示します。
写真についてのトークも行います。


2月15日(金)-17日(日)|写真展
時間:12:00-19:00
入場無料

2月16日(土)|関連トーク
小林あんぬ(写真文化論)× 新井 卓(写真家)
開演:19:30 
\1,000/学生 \800

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小林 あんぬ Annu KOBAYASHI

  • 1980年生まれ。早稲田大学文学研究科社会学専攻博士課程修了。2006年-2007年日墨交流計画にて渡墨。メキシコの死者の記念写真の一形態である「死児写真」をテーマに研究を行っている。論文「死児の写真を撮るということ」2009年『早稲田大学大学院文学研究科紀要 第55号』、研究コラム「写真を撮る/見るということ メキシコ・死児の写真の事例から」(伊藤守編『よくわかるメディア・スタディーズ』 2009 ミネルヴァ書房)他。現在、東京総合写真専門学校講師。