先々週のblanClass

先々週のblanClassで、荻野僚介さんの「ポール・セリジェ、マティスあるいは三波伸介」が行われました。
そこで出来た絵が、blanClassにあるのですが、眺めては変な気持ちになっています。
荻野さんが色を塗ってきた紙を使い、参加者は色と形とその紙をどこに置くかを指定する人、絵が完成したと判断する人、と役割を担い、(切ったり貼ったりの作業は荻野さん担当)三枚の絵を完成させました。
とても興味深い時間だったのですが、いったい出来上がったこれは何なんだろう?絵を描くってどういうこと?
事前の話からは、荻野さんがどのようにして絵を描いているかが、何となく分かってくるんじゃないかな、と思っていました。
確かに、絵を描くことを役割分担で振り分けると今回みたいになるけれど、役割分担されたものを再統合しても元には戻らないと言うか、それは違うことなんじゃないかなと思ったのです。
そして、「荻野さんぽいのが出来た」という感想もあり、私は真逆のことを思っていたのでびっくりして、あぁやっぱり私はなんにも分かっちゃいないんだ、と反省したのでした。
でも、「ぽい」ってことは、似て非なるものということだから同じことなの?
そして、これは誰の作品なんだろう? 参加者が全員作家だったということもあって、一手一手真剣に考えていたけれども、誰も自分の作品であるとは思ってないかもしれない。
レオナルドと弟子たちみたいに、やっぱり荻野さんの作品なのかなぁ。
でも、出来上がったこの絵がというよりも、あの時間が。

あべしょうこ