今週のLive Artはうつくしい雪(河村美雪) が初登場!!
16日(土)ー18日(月・祝)の3日間、ワークショップを2日間と公開制作、公開通し稽古を最終日に行います。
これまでもいろいろな人たちと協働で作品制作をしてきた河村美雪さんが、作家名を「うつくしい雪」に改め、レクチャーパフォーマンスを展開するべく、制作を始めたプロジェクト「学校が編んでいる(仮)」の一つの段階的なアプローチとして、ワークショップを行う。
今回のテーマは、ある組織の中にいるにもかかわらず「正規のメンバーではない」と感じざるを得ない、環境や人のあり方を考えること。
これは、一人の養護教諭とのインタビューが発端になっているという。日本の学校では、養護教諭という立場に他の国にはない特権が与えられているというのだが、実際には教科担当の教諭とは壁があるのだという。長年、子供たちと先生たち、あるいは制度の間に、セイフティーネット的な役割を、それこそ「なんとなく」果たしてきた特殊な立場だったかもしれない保健の先生たちは、しかし実際には明確な役割が、学校内で共有されているわけではないらしい。
時代の変化の中で、カウンセラーの必要性が問われるなどすれば、なお保健の先生の存在意義は曖昧になるということだろうか?
こうした曖昧な立場を「なんとなく」強いられている人は、いろいろな場所にいるだろう。それらはどんな方法で、相互の立場を認識しあっているのだろううか? もしかしたら集団や組織の目的が大前提になった形を損なわないようにするあまり、言葉の使い方だけを拡大解釈しながら、無理やり納得するという、どこかで聞いたような方法論なのではないだろうか?
昨日、放送室を収録したのだが、そこで簡単なゲームをした。今回のワークショップとは、また違った内容のゲームに挑んだのだが、テーマになったキーワードは「これまでの約束とは異なる新しい判断」という安倍晋三の新語から考え出されたゲームだった。国政の場面で、政治家がこれまでも多くの言い逃れ言語を駆使してきたが、今回発明された言い訳は、なんだか聞いている方の脳を麻痺させる効果を感じる。
気をつけなければいけないのは、さまざまな専門領域に大人として足を突っ込んでいると、その領域を前提にして、器を壊さないように、考えを巡らせてしまうことがあるので、安倍語まではいかないにしても、言葉だけで無理な解決をしてしまっているかもしれないし、そのことに気がつきにくいかもしれない。
「アート」だってそれを前提にすると似たようなことになりかねないから、ちょっと怖くなった。その放送室もご覧下さい↓
2016/7/11/DULCET SNOW/blanClass broadcasting
こばやしはるお
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レクチャーパフォーマンスのための公開制作とワークショップ|うつくしい雪(河村美雪) [学校が編んでいる(仮)]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20160716-18/
https://www.facebook.com/events/601951656634160/
「正規のメンバーではない私」がここで生き残ろうとしている。その時に編み上げられる心の構造を見る。ワークショップでは、インタビュー・ショウの手法を通して、語りが物語に固められる過程の言葉から逃げたり構築したりする予定。
ゲスト:松田弘子(俳優)
日程:2016年7月16日(土)ー18日(月・祝)
16日(土)18:30-20:30 ワークショップ1[ルートから逃げながら道を作る]
17日(日)18:30-20:30 ワークショップ2[過去が要請する手順と戦う]
ワークショップ:1回 1,500円/2回 2,500円
18日(月・祝)13:00〜 公開制作(入退場可)18:00-20:00頃 公開通し稽古+フィードバックパーティー
公開制作:日中の見学のみ 500円/公開通し稽古+フィードバック1,800円(ワンドリンク+α)
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うつくしい雪(河村 美雪) DULCET SNOW
- 「いま進行中の対話が作り出している視点」に関心を寄せ、個の心が外界との関係によって変容していく様を、映像・言語・人工生命など多様なメディアを使って制作。2016年、名義を『うつくしい雪』(過去のカンパニー名)に統一した。
http://www.dulcetsnow.com
音の海: http://otonoumi.net/
移民する本: http://migratingbooks.strikingly.com/
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松田 弘子 Hiroko MATSUDA