もう一度からっぽ(2019_10)

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blanClassは横浜の住宅街にある小さなスペースを拠点に、芸術を発信する場として2009年に活動をスタートしました。かつてここが現代美術を学ぶ教場だったこともあり、5年間ブランクになっていたこともあって、「空っぽの教室(blanc+class)」という意味を込めました。週末の夜にワンナイトイベント+公開インタビューを始めたのが「10月17日」なので、この10月で10周年を迎えるのですが、すでに公表している通り、この機にblanClassは長期休業に入ります。

活動前夜に書いたステイトメントには「いったんドアが開いたら、どんなことでも好きなだけ掘り下げて考えることができ、簡単には時代や社会に媚びないように、芸術を区分けしているジャンルや機能を飛び越えて、向こう側にある力強いメッセージを、より自由でシリアスな問題を、真摯に模索していきます。」という言葉で締めくくっていました。

直前に書いたステイトメントにしては、その後の10年分の活動をブレずに言い当てていると思います。確かにひとつひとつのイベントで、ひとりひとりのアーティストたちや参加したみんなが、それぞれに「学び」や「試み」を実践してきました。

ただし10年もひとつのシステムを稼働させていくと、その機能自体が役割を終える気もするし、世の中もまた変わり目を迎えているような気もするし、私自身がまたもや真っ白な状態になってしまいました。あまりジタバタしても良いことが起こる気もしないので、もう一度この場所を「からっぽ」にします。

10月中の4つのイベントはどれもファイナルイベントです。10月20日には10周年と休業の両方をお祝いしながら、休業してなお拡張する仕掛けとして「blanClassの日」を制定する予定です。

箱の運営はお休みしますが、webなどの運営を続けながら、またできることを模索していきますので、そちらもどうぞよろしくお願いします。それでも一応これで一旦お休みです。どのイベントでも良いので、ぜひ遊びに来てください。

 

小林晴夫(2019.10 チラシ掲載)