星 舟 庭 [線は奏でる:Not Well Tempered Line]

 今週の+nightは、星舟庭(原田靖子+岩清水さやか+大鹿智子)が初登場!!
 3人はそれぞれに普段のお仕事、表現手段を持っていて、原田靖子は作曲やオルガンの演奏、岩清水さやかさんと大鹿智子さんはともにイラストレーションのお仕事をしている。
 原田靖子さんと岩清水さやかさんのお2人は今回が初対面だったが、大鹿智子さんのことは、もう20年近く前から知っている。はじめてお会いしたのは1992年。当時大鹿さんはBゼミに通っていた。その年のBゼミ展で、すでに留守番電話を使った音の作品をしていたと記憶している。
 その年だったか、次の年だったか、伊勢佐木町の文明堂カフェで大鹿さんのイラストのお仕事を見せてもらって、驚いたのを覚えている。独特のテイストがあって、かわいらしい女の子たちがゴロゴロと転がっていた。なのに第一印象からしみ込むような暗さを奥行きに持っていると感じた。ちょっと違うかもしれないが、パッツィー・クライン(Patsy Cline)が唄うカントリーソングのように軽やかでキラキラしているのに、どこかもの哀しいセンチメントがある。
 アーティストとしてはそのイラストレーションの世界からもう少し踏み込んで「物語の空間」にさまよい歩く感じ。朗読とイラストを組み合わせた「Pruscilla」やアニメーション「わがままな巨人」などを展開している。
 今回の星舟庭は、原田靖子+岩清水さやか+大鹿智子、お3方のコラボレーションワークなので、大鹿さんのことばかり書いたら本当はいけないのだろうけど、まだこのユニットの全貌を把握していないので、そこはご容赦。
 6月3日(金)にblanClassで、このユニット「星舟庭」がリハーサルをした折り、私は隣の部屋でなんとなくその様子を聞いていた。
 そのリハーサルやyoutubeのライブ映像などを見聞きするかぎり、とぼけたようなコミカルな雰囲気や素朴な音と言葉のコラージュ、情景の描写のようにも聞こえて、そこにはやっぱり物語がもっている時間の流れや奥行きがあるのだなと、感想を持った。
 今回はワークショップもあるそうなので、当日には彼女たちの独特な空気を存分に味わって観ようと思う。


こばやしはるお



星舟庭 hoshi fune niwa "The Gold Rush"

星舟庭 hoshi fune niwa " hose chorus"


今週の+night↓
http://blanclass.com/japanese/


星 舟 庭(原田靖子+岩清水さやか+大鹿智子)
ワークショップ&ライブ
[線は奏でる:Not Well Tempered Line]


個々人のストロークは既にオリジナリティを発現しています。ダンスをするような気持ちで線を描く、価値判断しない、意識を外に向ける、右脳感覚を刺激する、を目指します。後半は皆で音のゲームをします。


日程:6月25日(土)
開場:17:00
開演:18:00→19:30 ワークショップ:右脳のための直感クロッキーと音遊び
   19:30→20:00 星舟庭(hoshifuneniwa)演奏ライブ
  (その後、休憩とインタビュー)
一般:1,200円/学生:1,000円(画材込)


星舟庭 Hoshi Fune Niwa(メンバー:原田靖子 Yasuko HARADA/岩清水さやか Sayaka IWASHIMIZU/大鹿智子 Tomoko OSHIKA)
2010年に結成。同年、両国アートトレイスギャラリー、桃園会館虫フェス、ホームパーティ、などで演奏。空間に合わせてオーダーメイドのパフォーマンスを提供するアコースティックな音と朗読のユニット。おしゃべりする音の重なりがヒューモアな感覚をくすぐる。星舟庭名曲アルバム、映像ライブ、制作進行中。
虫フェスの星舟庭たち(01:13くらいからスタート)↓
http://www.ustream.tv/recorded/14062102