今週の Live ARTは、高橋永二郎が久々にソロで登場する。今回はこれまで高橋がパフォーマンスをするときに使用していた名義 [Bot-tom Boy and The SERVICE]をタイトルに据えた「機械ショー」。
ところで機械ショーとはなんだろう?
高橋の作品は、ギャラリーで発表する場合でも、Teater Company ARICAの舞台装置を設計する場合でも、ケネティカルな仕掛けやコンピューターと連動したプログラムなどが必須の「機械装置」をつくり続けている。blanClassで行ってきたパフォーマンスではそういう自作の機械たちと共演をしてきた。
つまり、アウトプットがどうであれ、一貫した考えに貫かれている。それは一見無機的で仕組まれた機械の動きや制約といったものがつくりだす、不完全で一方通行なコミュニケーションといったものだ。コミュニケーションとは、「機械」と、観客との間に、俳優との間に、言葉との間に、彼自身との間に、確かに起こっているように見えてしまう関係のようなもののことだ。
今回の作品では、いくつか(3〜5演目)のバラバラなパート(機械、つまり装置の数でもある)をなんらかの方法でつなげて1つの流れに統合するという試みだ。それはまた機械たちの細部に起こる、ささやかな出来事の連鎖にもなっている。そういう機械が織りなす一連の流れのことを、高橋は「機械ショー」と呼ぶことにしたのだ。
設えられた機械と対局に生身の作家自身を置くことで、いわば演劇的な場面を摸索してきた高橋のパフォーマンスは、機械自身の仕組みのなかに起こる「出来事」を自立させ、対局させることに展開しようとしている。
「機械ショー」と名付けられた世界がつくりだそうとしているものに大いに期待しよう。
放送室で高橋永二郎、神里雄大(7/7のゲスト)両氏とアートと演劇のお話しをしました↓
2012.06.03 高橋永二郎 神里雄大
こばやしはるお
軽食(無料)と飲物(有料)をご用意しております。お楽しみに!!
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今週の Live ART↓
http://blanclass.com/japanese/
|機械ショー
高橋永二郎 [Bot-tom Boy and The SERVICE]
絵画や彫刻、音楽等の形式を内側と外側から考察し展開する試み。いくつか(3〜5演目)の小さなまとまりとして発表します。
日程:2012年6月9日(土)
開場:18:00 開演:19:30
料金:1,000円/学生:800円
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高橋 永二郎 Eijiro TAKAHASHI
- 1979年東京生まれ。BゼミLearning System修了。エレクトロニクスを用いた作品を制作しながら、Teater Company ARICA等で舞台装置と音楽・演奏を手がける。blanClassではパフォーマンスという形で作品を発表している。