沖 啓介 [感覚を感じる:sensing sense]

 今週の+nightは沖啓介の登場!!
 沖啓介氏は昨年の「blanClass+ART ENGLISH TRAINING」にも講師として参加していただいている。残念ながら4月に予定していた講座は中止したのだが、秋にはまた講座を予定している。
 アーティスト沖啓介の関心ごとは幅が広い。接触するたびにその見識の一端がこぼれ落ちてくるので、端から見てどのくらいのことをどの程度知っているのかちょっとわからないくらいだ。発表をはじめた当初から、造形だけではない概念の奥行きを備えた作風は、ほかに類を見ない作家だと、当時の作品を知る人から聞いたことがある。90年代以降の作品は積極的にコンピューターや最新のテクノロジーと協調し、知覚認識の不思議、脳のメカニズムにも切り込んだ内容の 展開をしている。美術としてのアウトプットだけではなく、ミュージシャンとしても早くから活動をしていて、最近ではバンドを3つ掛け持ちして精力的に音楽活動も展開している。
 いろいろと本人とお話をしていると、職歴も幅が広くて、経済にも精通していたりするし、私も若い頃、見にいったりしていた六本木にあった「NEWS」というオルタナティブなギャラリーの運営もしていたりと、あこがれのニューウェーブを地で生きていたお1人でもある。
 ここまで書いて、ガチガチのコンセプチュアリストと誤解されてしまわないように…、彼は知を優雅に遊べる人だ。「教養とはどれだけ無駄なことを知ることができるかということだ」と言っていた人がいたが、どんなに無駄なようなものも、あるいは重要であると思われるような事柄も、きっと沖啓介は対等に結びつけながら遊戯するようにアーティストライフを真摯に生き抜いている。それは理想の人生のあり方だと思う。
 さて今回の+nightではさうんど・ワークショップを提案していただいた。いまから楽しそうに微笑む氏の顔が浮かぶ。真剣に遊びながら垣間見る、とてもシリアスな瞬間瞬間を一緒に楽しみましょう。
 提案を頂いたときの沖さんからのメールを下に掲載します。


こばやしはるお