今週金曜日は月イチセッション、鈴木理策「写真のゆくえ」第3弾!!
今回のテーマは前回に引き続き「写真と絵画」、それぞれの形式に深く影響しながら関係し合う「イメージ」の問題として読み解きながら、絵画だからこそ表現し得た写真性と写真ならではの絵画性を考えていきます。
現在、東京オペラシティーアートギャラリーにて「鈴木理策写真展 意識の流れ」を開催中です。
http://www.operacity.jp/ag/exh178/
一見スナップのように切り取られた風景は、実はかなり複雑に操作されて、撮影された写真が、巧みに並び替えられたつながりによって示されている。見るものは写真の経験と現実の人がする経験の狭間で、本当のような、嘘のような、どちらとも言えない錯覚に身を寄せるように見てしまう。今回の展示はさらに順路に逆らって、垣間みえてしまう順番の外の写真がさらに経験に複雑さをつくっている。
今回の月イチセッションでの試みは、こうした彼の考える共有できそうで、できなさそうな、情報と経験の間に、頭の中に起こるイメージについての、言葉をともなう模索なのです。
「写真のゆくえ」の今後の日程が以下のように決定しました。
9月24日(木)#4 写真と映画
10月29日(木)#5 写真の選び方
11月12日(木)#6 写真の展示
12月17日(木)#7 写真集の話
1月28日(木)#8 デジタル写真
こばやしはるお
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★月イチ・セッション
講義/作品講評|鈴木理策[写真のゆくえ #3|写真と絵画2](全8回)
http://blanclass.com/japanese/schedule/20150731/
https://www.facebook.com/events/666851130112226/
デジタルカメラが備える機能は、それ以前のフィルムカメラで不便とされていたことを解決するべく用意された様に思う。たしかに、撮影枚数や露出の面でデジカメはフィルム写真の限界を拡張しているし、撮影したその場で図像を確認できることは、撮り手が信じる「より良い写真」を手に入れるためには頼もしいのだろう。撮り損じても後から加工・修正が可能だから、撮影時の偶然はもはや必要とされず、絵筆よりも簡単に心的イメージを具現化する道具としてカメラを使う人も多い。こうした変化はじわじわ浸透し、違和感なく受け入れられている。だがこの変化によって失われつつある写真の魅力が確かにある。さらに悪いことに、デジタルという新技術が旧来の写真に対するリテラシーの下で用いられているという閉塞的な状況が認められる。写真の持つ性質について改めて考え、その上で制作してゆくことで、作家性を確かなものにすることを本セッションの目的とする。
#1 知覚と写真(5月)/#2 写真と絵画1(6月)/#3 写真と絵画2(7月)/#4 写真と映画(9月)/#5 写真の選び方(10月)/#6 写真の展示(11月)/#7 写真集の話(12月)/#8 デジタル写真(1月)
※各回後半で受講者の持参した作品講評を行います。
日程:2015年7月31日(金)19:30〜
定員:20名
受講料(1回につき):一般:2,500円(4回目からは 2,000円)/学生:1,500円
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〈予約方法〉以下の内容でイベント前日までに以下のメールアドレスまで送信ください。
info@blanclass.com
こちらからの返信を持って予約完了とさせていただきます。なお定員に達した場合などお断りすることもございますので、あらかじめご了承ください。
〈タイトル〉写真のゆくえ予約〈本文〉1)日にち 2)氏名 3)住所 4)メールアドレス 5)参加人数
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鈴木理策 Risaku SUZUKI
- 1963年和歌山県新宮市生まれ。東京綜合写真専門学校研究科修了 時間や記憶、場の気配など視覚に収まらない感覚を主題とする写真作品を発表し続ける。5月31日まで香川県の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館にて個展「意識の流れ」を開催中。写真集に『海と山のあいだ』(アマナサルト,2015年)、『Atelier of Cézanne』(Nazraeli Press,2013年)、『White』(edition nord,2012年)『Torii』(SUPER LABO,2012年)等。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科准教授。