村田紗樹［あと3秒の我慢だった］

土曜日のLive Artは、村田紗樹がソロイベントでは2度目の登場です。これまでの彼女の仕事は、ささやかなもの、小さなもの、ささやきなど、どちらかというと社会的には弱い立場になりがちな、微かな行為を取り上げては作品にしてきた。

でもどうやらそれら彼女が示す行為は、弱いものを弱いままにするわけではなく、逆転して、ある位置を獲得していくようなのだ。あるいは、彼女が示す装置は、いろいろな細やかさをどんどん回収しながらも、取りこぼさないように定着させるでもなく、まるで目の粗いザルのようにどれもこれも取りこぼしてしまうようだ。

見るものたちは、それらの行為や装置を前にして、答えを探そうと頭の中を手探りするのだが、結局は答えに辿り着かずに、その思考に、また少し付き合うしかない。

サイレント・マジョリティーとか、アロガント・マイノリティーとか言われる、人々の発言の社会的な図式を問題にする仕方があるけれど、村田紗樹の示すかたちは、これまで言われてきたかたち、ネットワークやらメッショワークみたいなもののさらに外にある気がする。

ちなみにイベントの詳細は、まだ明かされていませんが、といったことを考えながら、ぜひ参加してください。

7月25日（土）のイベント「あと3秒の我慢だった」のゲスト、村田紗樹さんが出題する水平思考推理ゲーム（Lateral Thinking Puzzles）をしました。

2015/7/21/村田紗樹/blanClass放送室

こばやしはるお
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負荷がかかっている、その状態が過ぎ去るのを耐える間　それを「我慢」と呼ぶならば
そこから解放されることをひたすら待ちわびるのではなく、その我慢を味わうことはできないでしょうか

そうしたら、いつの間にか「我慢」は過ぎ去ってしまっているはずです

日程：2015年7月25日（土）
開場：18:30　開演：19:30
入場料：1,500円（ワンドリンク）
※軽食（無料）もご用意しております。

村田紗樹　Saki MURATA

1989年神奈川県生まれ。2013年東京造形大学美術学部絵画専攻領域卒業。主な発表に「F10.」(2011/namGallery)、「ノイズの中にスリット」(2011/CSLAB)、「アイムアダイバー｜KOSHIKI ART EXHIBITION 2011」(2011/鹿児島県甑島)、「代替energy｜出張blanClass＠CSLAB by ステューデンツ」(2012/CSLAB)、「ZOKEI展」(2013/東京造形大学)、「I/ / / / my ( ) 遠いところにむすんでみる、近いところをほどいてみる」(2013/東麻布Vague,ambiguous gallery)、「VISIONS 2013 〜映像のざわめき〜｜アートラインかしわ」(2013/千葉県柏) など。