9月24日(土)・25日(日)[岸井戯曲を上演する。#1|文(かきことば)]


今週土曜日と日曜日はいよいよ「岸井戯曲を上演する」がスタートする。この企画は月1回のペースで1年間、岸井大輔の戯曲をできるだけたくさん上演していくというもの。


何年か前に、blanClassで岸井さんとお話をしていた時のこと、1980年代について盛り上がった時だったか? 岸井さんの処女作の話になって、それがなぜか「シェアハウス」にまつわる内容だったというのだが、blanClassでいずれ、その処女作を上演しましょうという話になった。


今年の初め、「あれ、やりませんか?」と再度お願いしてみたところ、どうせなら、これまでの岸井戯曲を上演するシリーズの中で、その処女作も上演しましょう、という風に展開をした。


岸井大輔は演出家を名乗っていない。戯曲をつくり、それを上演するにあたっては、誰かしらに演出を任せるか、もしくは、そこにある状況に任せてしまう。今回は、この戯曲をこの人に、というお願いの仕方ではなく、演劇の周辺だけでなく、いろいろな人々に岸井さんが声をかけて、それぞれにやりたい戯曲を選んでもらうという方法を取っている。そして月別に同じ戯曲を何組かのアーティストが別バージョンで上演をするという試み。


寄ってたかって岸井戯曲を料理する1年間。演出をしないとはいうものの、岸井戯曲とは、オーソドックスな戯曲からは、だいぶかけ離れたたものでもあるし、岸井本人の魔力のようなものが、きっとそこかしこに反映するだろうから、料理されるのは岸井戯曲ばかりではなくなるかもしれません。


相当におかしなことが起こるような気がします。ご期待ください。そして是非お運びください。



こばやしはるお


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Live Art 月イチシリーズ
[岸井戯曲を上演する。#1]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20160924-25/
https://www.facebook.com/events/304209653257545/


2016年9月から1年間毎月、blanClassで、岸井大輔作の戯曲を、さまざまなジャンルのアーティストにより上演します。ひとつの戯曲を、何バージョンかで上演し、終演後それぞれの上演を行ったアーティストでトークを行うことで、現代戯曲の可能性を考えるシリーズ。


第一回にあたる9月は『文(かきことば)』を上演します。(戯曲全文を下記掲載)

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文(かきことば)
日本語は漢字カナ混じり文であるなど、書き方においてまずその特徴を考えることができる。だからか、日本語の伝統劇は主に文章語でなされてきた。ならば、現代日本語演劇を作るにあたり、口語より文章語を劇とする方法を考えることが必要ではないか。

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バージョンA カゲヤマ気象台(劇作家・演出家/sons wo:)
バージョンB 立蔵葉子(俳優/青年団、梨茄子)
バージョンC 橋本匠(トランスフォーマー/山山山)
司会:佐藤朋子(アーティスト/Comp) 
ほぼ毎月マンガ化:今井新(アーティスト) 


9月24日(土)はトークゲストとして、木村覚(美学・ダンス研究/BONUSディレクター)さんをお招きします。


日程:2016年9月24日(土)・25日(日)
時間:19:00〜21:00(開場:18:30)
料金:2,000円(要予約)


10月22日23日は「桜木氷取 祭礼」です!
https://www.facebook.com/events/268749386836356/

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〈予約方法〉ご予約は前日までにご連絡をお願いします。
〈タイトル〉[岸井戯曲を上演する。#1]予約〈本文〉1)日にち 2)氏名 3)住所 4)メールアドレス 5)参加人数
上記の内容でイベント前日までに以下のメールアドレスに送信ください。こちらからの返信を持って予約完了とさせていただきます。なお定員に達した場合などお断りすることもございますので、あらかじめご了承ください。
〈メールアドレス〉
info@blanclass.com

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今井 新 Arata IMAI

  • 1992年生まれ。港北ニュータウンで育つ。2009年、ホームレスのインタビュー映像に基づく映像インスタレーション《上野公園。ホームレス。五十嵐さん。》を発表。以来、都市における様々な事象を「取材」し、映像やドローイングによって独自のナラティブに再構成する形式の作品に取り組み続けている。その際に「イマイ君」という、作者自身の分身とも言えるキャラクターを自在に操り、取材経験を作品化することも多い。
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カゲヤマ気象台 KageyamaKISYODAI

  • 1988年静岡県生まれ。演劇プロジェクトsons wo: 代表。

人間の中で働いている言葉や意識、イメージの活動を追求し、それを演劇とする。
あくまでも独りで現象と対峙できる、「開かれた自己内省のための場」としての演劇空間を提唱している。

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岸井 大輔 Daisuke KISHII

  • 1970年生劇作家。他ジャンルで遂行された創作方法によるジャンルの形式化が演劇でも可能かを問う作品群を発表している。代表作「P」「potalive」「東京の条件」「好きにやることの喜劇(コメディー)」。2013年ー2018年にかけ、日本における現代演劇を探求するプロジェクト「始末をかく」実施中。
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佐藤 朋子 Tomoko SATO

  • 1990年長野県生まれ。2012年より振付家の小山柚香と共にComp.というカンパニーで主に「サンカ」というかつて日本にいたといわれる集団をテーマに作品発表をする(現在カンパニーとしての活動は休止中)。最近は自身の祖母の生い立ち話を「今ここに再生する」方法としてのパフォーマンスを制作したり、長野県飯山市北原地方に伝わる「狐にだまされた話」の調査をしている。
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立蔵 葉子 Yoko TACHIKURA

  • 茨城県生まれ、俳優。青年団所属。ごくまれに、梨茄子と名乗ってなにかしている。青年団の他、五反田団ミクニヤナイハラプロジェクト、木ノ下歌舞伎などの演劇、山下残作品、MOKKなどダンスに出演。文(かきことば)をやるのは2回目。
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橋本 匠 Takumi HASHIMOTO

  • トランスフォーマー(←自身で提唱している方法論「トランスフォーめいそう」をする人)。美術シーンを中心に多くの場でソロパフォーマンスを発表している。最近は、Aokid×橋本匠として横浜ダンスコレクション審査員賞を受賞した。

http://takumihashimoto.info/