今週土曜日のLive Artは矢内原充志が2011年以来の登場!!
今回は中村兼也(ヘアメイク)、河ノ剛史(ビジュアル)も加わり、参加者と共に、ガチで女装をしてみようというワークショップ。
前回の矢内原充志イベントは「箪笥ショー」と題して、自身が子供の頃に2人の姉たちと友人や親戚の家にある箪笥の中身をひっくり返して熱狂したファッションショー? を再現したようなイベントだった。
その子供の頃に興じた洋服との戯れが現在の充志くんのクリエイティビティーの源泉だったのかもしれないが、今回はもう少し突っ込んで、自身のジェンダーやソーシャルイメージを飛び越えたメイクやファッションに挑戦しようというもの。
ファッションはとっくに多様だし、どんな格好も自由自在に、それこそTPOに合わせて、ハイセンスに飛び越えられるはず…。なんて頭の中では思っているけれど、実際のところ、あんまり派手な格好なんかしたらドン引きされて「なんかイメージが違う」とか、いちいちチェックされちゃうから、とやかく言われるたびにちょっとずつ、おとなしめの格好にスライドして、いつの間にかアースカラー専門の地味ーなワードローブ着て、できるだけ静かに振る舞うようになってしまった今日この頃…。
そんな人は少なくないはず。
放送室のプレトークでは、充志くんいわく「そもそもそれぞれ人間は多面的に外側に顔を持っているはずなのに、どれか一つだけの顔(面)だけを、例えばSNSのようなメディアを使って肥大させっていくような現在の状況がとても不健康だ」。
なるほど、誰もが見せたい部分だけを見せることができる装置があるから、意識してか無意識なのか、自分自身がそのイメージに縛られてしまうようなことが起きているかもしれない。
それが昔のタレントのようなイメージだけかというと、例えば、社会的に責任を伴うようなお方いイメージでも、同じ仕掛けで肥大化してしまっているかもしれない。
そんないびつな多面体を本来の曖昧で、自由な形にほぐしてみようというのが、今回のガチ女装の意図。できるけど、そうそうできないガチメイク。ストレートの男性でなくても、あまり経験のない人が多いのでは?
というわけで、男性でなくても、お父さんでなくてもガチメイクしてドレスアップできます。
自分がメイクするのはちょっと…という人も、観覧するだけでもOKです。その場合は、思い切って無料でどうぞ…。
こばやしはるお
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【blanClass放送室】
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ワークショップ|
矢内原充志(ファッション)/中村兼也(ヘアメイク)/河ノ剛史(ビジュアル)
[スワッピングデイ SWAPPING-DAY]
~父の日は男子と女子とその間の全てを混ぜる日にしたい~
僕たちは、ちょっと気が緩むと、都市に直線を求め、その慰めに植物を置く。
曖昧な有機体で当然なのに、何かの型に入れて存在を固めようとする。
直線に飼い慣らされないために、去勢されないために、いつも自分を疑っていなければいけない。
境界はどこまでもグラデーションで、いつも時間とともに揺らいでいるものだ。
6月16日、令和元年、父の日は男が本気で女装をする日にしたらどうかと急に思った。
当然、逆も中間もなんでもありよ。
日時:2019年6月16日(父の日)
13時くらいから話し合い 15時くらいから着替え&メイク 17時くらいから順次撮影 19時くらいからパーティー(集合写真) 21時に解散。
参加費:3,000円(女装費込み)
定員:15名程度
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
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矢内原充志 Mitsushi YANAIHARA
平行して、2002年~2009年「Nibroll about Street」名義で東京コレクションを発表。東日本大震災を受けてこれまでの表現活動を見直し、2011年からリアルクローズのメンズブランド「Mitsushi Yanaihara」を始動。2012tokyo新人デザイナーファッション大賞プロ部門選出。
また衣装家として海外を中心に活動しながら、国内では様々なプロジェクトのアートディレクションを手がけている。有限会社スタジオニブロールCEO。桑沢デザイン研究所非常勤講師。