菊地 敦己 [創作とカスタマイズ]

今週の+night↓
http://blanclass.com/japanese/


菊地 敦己 [創作とカスタマイズ]
これまでの私の仕事をケーススタディーに、「創作」と「カスタマイズ」をテーマに話をします。


日程:4月16日(土)
開場:18:00 開演:19:30
一般:1,500円/学生:1,300円


菊地 敦己 Atsuki KIKUCHI
アートディレクター。1974年東京都生まれ。武蔵野美術大学彫刻科中退。1995年在学中にデザインの仕事を始める。1997〜98年「スタジオ食堂」プロデューサー。2000年デザイン事務所「ブルーマーク」設立。主な仕事に、青森県立美術館のVI計画、横浜トリエンナーレ2008のVI計画、ミナペルホネン、サリースコットのブランド計画、雑誌『「旬」がまるごと』のアートディレクションなど。JAGDA新人賞、東京ADC賞、ニューヨークTDC賞など受賞。作品集に『PLAY』がある。東北芸術工科大学客員教授



 今週の+nightは、菊地敦己が初登場!! 今回は、昨年から青山ブックセンターで開催している、
連続対談「つくるということ」の番外編。私との対談というかたちで、いろいろと質問をしてみようと思っています。
 彼にはじめてお会いしたのは、1996年か97年だったと思う。当時彼は「スタジオ食堂」のプロデュースをしていて、「スタ食」の親分だった中山ダイスケ氏に「はるおさんに紹介したいのがいるんだ。」と前々から噂は聞いていた。
 たしか1998年Bゼミ展のシンポジウムのときに眞島竜男さんと一緒に参加して「スタジオ食堂」の運営についてのお話を伺ったのだと思う。その日以来、Bゼミの眞島ゼミでゲストにお呼びしたりしていた。
 その後デザイン事務所「ブルーマーク」を立ち上げ、グラフィックデザイナーとして精力的に仕事をする様子を遠くからうかがいつつ、彼の仕事に魅了されていった。
 実は2005年にBankARTから発行した「Bゼミ|『新しい表現の学習』の歴史 1967-2004」のアートディレクションを菊地くんにお願いした。私がBゼミの歴史を出版するにあったって、鈴木理策の巻頭カラーページをつくることと、菊地敦己にデザインをお願いすることは、直感的な絶対条件だった。
 それは、その本が未知の若いアーティストへ向けて取り組むべき仕事だと思ったからだ。Bゼミから、ある程度距離のあるインディビジュアルなアーティストと共同作業をすることで、ちょっとした奥行きが出たと思う。
 いまから考えて、なぜ菊地敦己でなければならなかったのかというと、彼のデザインの仕事に共通して感じる、「物」としての存在感があったからだと思う。それはたとえばグラフィックデザインの約束事からはみ出しているからこそ見えてくることなのだろう。そうした菊地敦己の姿勢は、さまざまに機能しなければならない、デザインの領域だからこそ発揮することのできる、芸術であり思想なのだと思う。
 今回のトークは、これまでのお仕事の話「創作とカスタマイズ」にも触れるとは思いますが、芸術と社会や経済の関係を含め、3.11以降の自身の心境をシリアスに語っていただきます。詳しくは月曜日の放送室でもプレトークしています(ゲスト:菊地敦己)↓
http://www.ustream.tv/recorded/13927075


以前このコラムでも菊地さんのことを書いています↓
2010-05-14「菊地敦己のトライアルについて」http://d.hatena.ne.jp/blanClass/20100514/1273846985


こばやしはるお