アジアで上演する #9|テーマ2:好きにやれる状態を継続する、そのような社会が来るまで

今週金曜日の月イチセッションは久しぶりの「アジアで上演する」!!
今回は分科会の2回目。islandJAPANの伊藤悠さん、大と小とレフの鈴木一郎太さんに加え、blanClassの小林晴夫も一緒にお話をします。
岸井さんがこれまで8ヶ月練り上げてきている「アジア」、「上演」という問いかけの一つの展開として、場を開くものとしての考えが示されます。


こばやしはるお
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★月イチ・セッション 分科会|岸井大輔[アジアで上演する #9|テーマ2:好きにやれる状態を継続する、そのような社会が来るまで]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20150515/
https://www.facebook.com/events/338986722967818/


出演:伊藤悠(アイランドジャパン)/小林晴夫(blanClass)/鈴木一郎太((株)大と小とレフ取締役)
司会:岸井大輔(劇作家)


アジアを概念化し、西洋芸術に接ぎ木して作品製作をすることは、歴史を振り帰るまでもなく、陳腐であり、かつ危険な飛躍となりやすい。しかし、それを承知の上で、アジアに新たに向かい直す芸術家が増えている。しかも、彼らは、表現形式として展示ではなく上演を志向することが多いようだ。この現象を「アジア(とか日本とか)」「上演」という言葉を使わずに記述できる言語を獲得したいと考え、「アジアで上演する」シリーズをはじめた。

5月の分科会テーマは「好きにやれる状態を継続する、そのような社会が来るまで」として、ディスカッションを行う。
半年に渡るリサーチを経、「アジアで上演」しているアーティストの一部は、自由な表現や思考が認められがたい状況において、好き勝手にやれる状態を確保するためのあり方を模索しているように思われた。彼らは、アーティストと名乗ることより、アートであることを重視し、歴史や批評で涵養された判断を歴史や批評と切り離された場においても機能させようとする。西洋から切り離された現場において、場当たり的になされる表現が「アジアで上演する」ように見えてしまうのだろう。

しかし、彼らの眼目はむしろ、個人の表現のこだわりと、その力や価値に対する根源的な信頼にあるように思える。おそらくそれはまだ見ぬ未来の民主主義への素朴な布石となるだろう。そこで、好きにやれる状態を模索運営する方たちと、アジアで上演することについて考えることで、議論を進めることができないかと考えた。トーカーには、現在の日本で現実とかかわりつつ好き勝手できる状態を作り続けている、islandJAPAN代表の伊藤悠、一昨年までNPO法人クリエイティブサポートレッツで企画を担当していた鈴木一郎太、blanClassの小林晴夫さんをお願いした。


日程:5月15日(金)19:30〜22:30
入場料:2,000円 定員:30名(要予約)

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〈予約方法〉info@blanclass.comに以下の内容でイベント前日までに送信ください。こちらからの返信を持って予約完了とさせていただきます。なお定員に達した場合などお断りすることもございますので、あらかじめご了承ください。
〈タイトル〉アジアで上演する予約〈本文〉1)日にち 2)氏名 3)住所 4)メールアドレス 5)参加人数

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伊藤 悠 Haruka ITO

  • islandJAPAN代表。magical, ARTROOMディレクターを経て2010年islandをスタート。外部企画のコーディネートや、アーティストの紹介など、アーティストと社会を橋渡しする活動をおこなう。 今秋は、シブカル祭や、東京デザイナーズウィーク関連企画SHOPART WALKに奔走中 。
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小林 晴夫 Haruo KOBAYASHI

  • blanClassディレクター・アーティスト。1968年神奈川県生まれ。1992年Bゼミ(現代美術の学習システム)の運営に参加。2001年〜2004年の休業まで所長としてBゼミの運営をする。2009年blanClassを創立、芸術を発信する場として活動をはじめる。毎週土曜日のワンナイトイベント+公開インタビュー(Live Art)に加え、トークイベントなどの拡張計画を展開中。SNSなどをフル活用しながらその場で起こる「作品未満」の行為、発言、発信をオルタナティブに摸索している。編著に「Bゼミ〈新しい表現の学習〉の歴史」(2005・BankART1929発行)がある。
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鈴木 一郎太 Ichirota SUZUKI

  • 1997年に渡英。滞在中からアーティストとして活動したのち帰国。その後、浜松市に拠点を置くNPO法人クリエイティブサポートレッツにて、社会の様々な分野と連動し、プロジェクト、場づくり、イベント、展覧会、トーク、ライブ、町歩きなど様々なタイプの文化事業の企画を担当。現在は、建築設計からプロジェクトやイベントの企画までおこなう(株)大と小とレフの取締役として、主にプロジェクト企画、マネジメント、アートディレクションにたずさわる。Central St. Martins College of Art & Design, MAファインアート修了。
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岸井 大輔 Daisuke KISHII

  • 劇作家。1995年より、他ジャンルで追求された創作方法による形式化が演劇でも可能かを問う作品を制作している。代表作『P』『potalive』『文(かきことば)』『東京の条件』