12月17日(土)・18日(日)岸井戯曲を上演する。#4[六本木ヒルズを守る一族]

この秋から来年の秋まで続くライブアートのシリーズ、「岸井戯曲を上演する。」!


今回、選ばれた岸井戯曲は「六本木ヒルズを守る一族」。


これは2013年12月に森美術館で開催中だった『六本木クロッシング2013:アウト・オブ・ダウト』の関連企画「ディスカーシブ・プラットホーム」にてCAMPより基礎芸術に依頼されて開催された、「超高層ビル超使用プラン」というイベントで上演されたもの。
http://kisogei.org/event/超高層ビル超使用プラン」/


この時の上演は見逃したのだが、2014年にblanClassで上演された岸井大輔「始末をかく」の前振りのような時間に岸井本人が話をしてくれたので、ざっくりとした内容は把握している。


六本木ヒルズ保全維持を未来永劫任されることになる、一般に募集して選ばれた「モリ」一族。彼らの苦労を、その壮大な時間の流れを仮設していくSFファンタジー


六本木ヒルズはその外観に漂うセレブ感とは裏腹に、昭和の東京の密集地を内包する東京都主導の都市計画で、未だにその時代の自治会がヒルズの中に息づいているという稀有な街。


だからトップダウンボトムアップがその中には不思議な形で共存している。そうした現状が透かして考えさせながら、その存続のアンビバレンツを想起させる仕上がりの戯曲だと思う。


そういう戯曲をヒルズとはかけ離れた場所で、それぞれの演出で、どんな上演がみられるのかが見もの。


井土ヶ谷は1000年たっても、大した変化を見せないような気もするが、一緒に未来の苦労を感じましょう。



blanClass放送室ですが、blanClassスタッフの宮澤響による進行で、11月に出演された葉丸あすかさんと、12月の[岸井戯曲を上演する。#4]で上演を行う佐々木文美さん、金藤みなみさん、そしてこのシリーズの司会である佐藤朋子さん、劇作家の岸井大輔さんと放送しました。そちらもぜひご覧ください。



2016/12/12/金藤みなみ/佐々木文美/葉丸あすか/岸井大輔/佐藤朋子/blanClass放送室


こばやしはるお
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Live Art 月イチシリーズ岸井戯曲を上演する。#4[六本木ヒルズを守る一族]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20161217/
https://www.facebook.com/events/409000589224192/


2016年9月から1年間毎月、blanClassで、岸井大輔作の戯曲を、さまざまなジャンルのアーティストにより上演します。ひとつの戯曲を、何バージョンかで上演し、終演後それぞれの上演を行ったアーティストでトークを行うことで、現代戯曲の可能性を考えるシリーズ。


第4回にあたる12月は『六本木ヒルズを守る一族』を上演します。六本木クロッシングで橋本聡さんが企画した、六本木ヒルズの変な活用案プレゼン会のためにかかれた戯曲です。日本論としてよまれることの多い戯曲ですが、岸井は裏方の話だな、と思っています。ということで、今回は、演劇にかかわるいろいろな裏方さんによる上演をお楽しみください。


バージョンA 榎本浩子(アーティスト)
バージョンB 金藤みなみ(美術家)
バージョンC 佐々木文美(舞台美術家)
バージョンD 山田カイル(ドラマトゥルク)
司会:佐藤朋子(アーティスト/Comp)
マンガ:今井新(アーティスト) 

トークゲスト:
17日(土) 綾門 優季(劇作家・演出家/青年団リンク キュイ主宰)
18日(日) 黒瀬陽平(美術批評/カオスラウンジ)


日程:2016年12月17日(土)・18日(日)
時間:19:00〜21:00(開場:18:30)
料金:前売り2,000円 当日2,500円

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〈予約方法〉ご予約は前日までにご連絡をお願いします。
〈タイトル〉[岸井戯曲を上演する。#4]予約〈本文〉1)日にち 2)氏名 3)住所 4)メールアドレス 5)参加人数
上記の内容でイベント前日までに以下のメールアドレスに送信ください。こちらからの返信を持って予約完了とさせていただきます。なお定員に達した場合などお断りすることもございますので、あらかじめご了承ください。
〈メールアドレス〉
info@blanclass.com

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blanClass月1シリーズ 岸井戯曲を上演する
第1回 『文(かき言葉)』https://www.facebook.com/events/304209653257545/
第2回 『桜木氷取 祭礼』
https://www.facebook.com/events/268749386836356/
第3回 『クロージングパーティー』ワークインプログレ
https://www.facebook.com/events/1354007484687130/

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綾門 優季 Yuki AYATO

  • 1991年生まれ、富山県出身。劇作家・演出家・青年団リンク キュイ主宰。青年団演出部。2013年、『止まらない子供たちが轢かれてゆく』で第1回せんだい短編戯曲賞大賞を受賞。2015年、『不眠普及』で第3回せんだい短編戯曲賞大賞を受賞。twitter @ayatoyuuki
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今井 新 Arata IMAI

  • 1992年生まれ。港北ニュータウンで育つ。2009年、ホームレスのインタビュー映像に基づく映像インスタレーション《上野公園。ホームレス。五十嵐さん。》を発表。以来、都市における様々な事象を「取材」し、映像やドローイングによって独自のナラティブに再構成する形式の作品に取り組み続けている。その際に「イマイ君」という、作者自身の分身とも言えるキャラクターを自在に操り、取材経験を作品化することも多い。
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榎本 浩子 Hiroko ENOMOTO

  • 1986年群馬県生まれ。自身の家族や友人、身近な出来事を主題に、私的な視点で社会との関係性を追求する作品を制作している。主な個展に「あたらしい朝がきた」(ya-gins、群馬、2016)、「話したくないこと 英語の勉強 布団を干す」(シャトー2F、東京、2013)など。
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岸井 大輔 Daisuke KISHII

  • 1970年生劇作家。他ジャンルで遂行された創作方法によるジャンルの形式化が演劇でも可能かを問う作品群を発表している。代表作「P」「potalive」「東京の条件」「好きにやることの喜劇(コメディー)」。2013年ー2018年にかけ、日本における現代演劇を探求するプロジェクト「始末をかく」実施中。
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金藤 みなみ Minami KINTO

  • 1988年徳島生まれ横浜育ち。女子美術大学卒。多摩美術大学大学院修了。渋家のメンバーとしてカンファレンスなどを行った。第十八回岡本太郎現代芸術賞入選 。代表作「Mask」「Achela」。
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佐藤 朋子 Tomoko SATO

  • 1990年長野県生まれ。2012年より振付家の小山柚香と共にComp.というカンパニーで主に「サンカ」というかつて日本にいたといわれる集団をテーマに作品発表をする(現在カンパニーとしての活動は休止中)。最近は自身の祖母の生い立ち話を「今ここに再生する」方法としてのパフォーマンスを制作したり、長野県飯山市北原地方に伝わる「狐にだまされた話」の調査をしている。
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佐々木 文美 Ayami SASAKI

  • 舞台美術家。1983年鹿児島県出身。多摩美術大学 映像演劇学科修了。FAIFAIメンバー、その他舞台美術や空間デザインとして、演劇、コンサート、展示、MV,等、多種多様な企画に参加している。
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山田 カイル Kyle Yamada

  • ドラマトゥルク、演出家、翻訳家。1993年テキサスに生まれ、その後青森に育つ。「抗原劇場」主宰として自身の演出作品を発表する傍ら、ダンスドラマトゥルクとしてGEROに所属。通訳者、WSファシリテーターなど、様々な立場を通して、舞台芸術をめぐるコミュニケーションの問題に幅広く取り組んでいる。