7月22日(土)・23日(日)岸井戯曲を上演する。 #11.fin.[END OF DEMOCRACY]ほか


今週末は、昨年9月から月1回のペースで1年間で行っているシリーズ「岸井戯曲を上演する。」第11弾!! 土曜日と日曜日の2日間の公演です。


今回はアラカルトですが、最終回にふさわしく壮大なラストを思わせる? 5つの戯曲を6組のアーティストが上演を試みます。


これまでの10回の「岸井戯曲を上演する。」は、1人の劇作家が書いた戯曲が共通項にあるものの、今回の公演が終わると、なんと39組ものアーティストが岸井戯曲の上演にチャレンジしたことになるそうで、それぞれの回、それぞれの表現が、それぞれに独立したものになっていた…


…のだけれど、1つ1つが個別な「声」だっただけに、1年も経つと、逆にそれらが1つに束なってきた気もする?


1回、1回はアフタートークもセットになって、そこで行われたことやそもそも戯曲に書かれたことなどが検証されながら進んでいったので、1話完結とは、また違った連続活劇の様相を持ったのだろう。


また1年間の継続の中で、司会の佐藤さん、今井くんの漫画、blanClass放送室で進行を務めた宮澤くんたちの展開や変化も見逃せない要素になっていった。


その最新の放送室を見て知ったことだが、今回「END OF DEMOCRACY」を上演する山内さんは、日頃から演劇はそもそも民主主義の実践という歴史があるという岸井さんが書いた戯曲なのだから、これは「演劇の終わり」を意味する戯曲なのだろうと推察し、この戯曲の上演を選んだのだそうだ。


その詩劇には、またアーレントを引用しつつ、このシリーズでも岸井さんが強く求めている、思想に偏らない人々の集まりを演劇という考え方で繋ぐための心得みたいなことも描かれている気がした。


ということで、もう何度も来ている方も、1度も来ていない方も、ぜひ貴重な機会をお見逃しのないよう…。




こばやしはるお




〈blanClass放送室〉
[岸井戯曲を上演する]シリーズ恒例の放送室です。毎回、前の月に上演を行った方と、次回上演を行う方をお呼びして、プレ&アフタートークを同時に行っています。今回の放送室では6月に[かり]の上演を行った大石将弘さんと、次回(7月)に[END OF DEMOCRACY]を上演する山内健司さん、[遠く]を上演する鈴木千尋さんをお迎えして、司会の佐藤朋子さん、劇作家の岸井大輔さんとともにお話を伺いました。(司会進行:宮澤響)



2017/7/16/岸井戯曲を上演する #11 fin./blanClass放送室

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Live Art 月イチシリーズ/演劇岸井戯曲を上演する #11.fin.[END OF DEMOCRACY]ほか
http://blanclass.com/japanese/schedule/20170722/
https://www.facebook.com/events/219471861876339/


荻原永璃/小島夏葵/鈴木千尋/住吉山実里/辻村優子/山内健司


2016年9月から1年間毎月、blanClassで、岸井大輔作の戯曲を、さまざまなジャンルのアーティストにより上演しています。毎月ひとつの戯曲をいろいろなアーティストに上演していただいてきましたが、7月は最終回なので、今までこのシリーズで扱っていない戯曲の上演を集めてみました。最終回らしく遠いあこがれを扱った劇詩が並びます。お立会いください。

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荻原永璃(演出・劇作・アムリタ主宰)『END OF DEMOCRACY』
小島夏葵(劇作家)『劇作家のための戯曲』
鈴木千尋『遠く』
住吉山実里(ダンス・建築)『東京の条件』
辻村優子(俳優)『みずぎわのいきもの』
山内健司(俳優・青年団)『END OF DEMOCRACY』

司会:佐藤朋子(アーティスト・Comp)/マンガ:今井 新(アーティスト)/
トークゲスト(22日):羊屋白玉(劇作家・演出家・俳優・「指輪ホテル」芸術監督)


日程:2017年7月22日(土)・23日(日)
時間:19:00〜22:00(開場:18:30)
予約:2,500円/当日:3,000円

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〈予約方法〉ご予約は前日までにご連絡をお願いします。
〈タイトル〉[岸井戯曲を上演する。#11]予約〈本文〉1)日にち 2)氏名 3)住所 4)メールアドレス 5)参加人数
上記の内容でイベント前日までに以下のメールアドレスに送信ください。こちらからの返信を持って予約完了とさせていただきます。なお定員に達した場合などお断りすることもございますので、あらかじめご了承ください。
〈メールアドレス〉
info@blanclass.com

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今井 新 Arata IMAI

  • 1992年生まれ。港北ニュータウンで育つ。2009年、ホームレスのインタビュー映像に基づく映像インスタレーション《上野公園。ホームレス。五十嵐さん。》を発表。以来、都市における様々な事象を「取材」し、映像やドローイングによって独自のナラティブに再構成する形式の作品に取り組み続けている。その際に「イマイ君」という、作者自身の分身とも言えるキャラクターを自在に操り、取材経験を作品化することも多い。
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荻原 永璃 Eiri OGIHARAi

  • 1989年生まれ千葉県出身、琉系二世。演出、劇作。アムリタ(主に演劇をする)主宰。いつでもどこにでも出かけていって、誰とでも演劇したい、を基本に活動中。よりよい生活の一助となる演劇を考えたりする。手段を選ばないと言われがち。
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岸井 大輔  Daisuke KISHII

  • 1970年生まれ。劇作家。他ジャンルで遂行された創作方法による形式化が演劇でも可能かを問う作品群を発表している。代表作「potalive」「東京の条件」「好きにやることの喜劇(コメディー)」。「始末をかく」プロジェクトを2013年から2018年にかけ開催中。
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小島 夏葵 Natsuki KOJIMA

  • 劇作家。得意な作風は不条理。代表作に、戦争を題材にした三時間の長編『大勝利』など。現代劇の他、ダンサーとの共作や、ソプラノのコンサートへの作品の書き下ろしなども行う。毎日ひとつ新しい戯曲を書いてweb上で公開する企画『毎日戯曲』を2015年より開始し現在も継続中。

http://natsukikojima.tumblr.com/

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佐藤 朋子 Tomoko SATO

  • 1990年長野県生まれ。2012年より振付家の小山柚香と共にComp.というカンパニーで主に「サンカ」というかつて日本にいたといわれる集団をテーマに作品発表をする(現在カンパニーとしての活動は休止中)。最近は自身の祖母の生い立ち話を「今ここに再生する」方法としてのパフォーマンスを制作したり、長野県飯山市北原地方に伝わる「狐にだまされた話」の調査をしている。
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鈴木 千尋 Chihiro SUZUKI

  • 1992年生まれ。自分が何者かあんまりよくわかりませんが、人にコーヒーを淹れる「スズキコーヒー」、服の上でかいわれ大根を育てる「e pur si muove」、友人と着てる服を交換したり、男女の性交を依頼して撮らせてもらった「私は人間である」などの作品を作っています。
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住吉山 実里 Minori SUMIYOSHIYAMA

  • 1986年大阪生まれ。身体と空間を繋ぐため、ダンスと建築をはじめる。2009年京都工芸繊維大学卒業。Ensemble Sonne ダンサー。数々の演出家の作品に出演するとともに、2010年より自身の作品創作をはじめる。音楽家や建築家と協同し、「風景の中に潜む身体」「身体の中に潜む風景」をつむぎだす。
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辻村 優子 Yuko TSUJIMURA

羊屋 白玉 Shirotama HITSUJIYA

  • 1967年北海道生まれ。「指輪ホテル」芸術監督。劇作家、演出家、俳優。主な作品は、2001年同時多発テロの最中ニューヨークと東京をブロードバンドで繋ぎ、同時上演した「Long Distance Love」。2006年、北米ヨーロッパをツアーした「Candies」。2011年、アメリカ人劇作家との国際協働製作「DOE」。2013年、瀬戸内国際芸術祭では海で、2014年の中房総国際芸術祭では鐵道で、2015年、大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレでは雪崩よけのスノーシェッドで公演した「あんなに愛しあったのに」。舞台作品以外の活動は、2013年よりアジアの女性舞台芸術家たちとのコレクティブを目指す亜女会(アジア女性舞台芸術会議)を設立。2014年よりアーツカウンシル東京にて、東京を舞台に「東京スープとブランケット紀行」始動。2006年、ニューズウイーク日本誌において「世界が認めた日本人女性100人」の一人に選ばれる。
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山内 健司 Kenji YAMAUCHI

  • 俳優。1984年より劇団青年団に参加。平田オリザによる「現代口語演劇」作品のほとんどに出演。劇場の中での演劇と、街や人と直接関わる劇場の外での演劇の、双方に取り組む。平成22年度文化庁文化交流使として全編仏語一人芝居『舌切り雀』(http://bit.ly/1lSO6m1)をヨーロッパ各地の小学校で単身上演。

blanClass月1シリーズ 岸井戯曲を上演する

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第1回 『文(かきことば)』
https://www.facebook.com/events/304209653257545/
第2回 『桜木氷取 祭礼』
https://www.facebook.com/events/268749386836356/
第3回 『クロージングパーティー
https://www.facebook.com/events/1354007484687130/
第4回 『六本木ヒルズを守る一族』
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第5回 『メイド喫茶の条件』
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第6回 『会議体』
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第7回 『本当に大事なことはあなたの目の前では起こらない』
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第8回 『島』
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第9回 『弱点の正気』ほか
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第10回 『かり』
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第11回 『END OF DEMOCRACY』ほか
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