かかわりをおどる|中村達哉

 これまで「かかわり」をキーワードにして、3ヵ月間のワークショップを行ってきました。ワークショップの中では、ダンスという問題の核を見つめつつ、一方で決してひとつのジャンル意識に自足しない、自由で冒険的な展開方法を探ってきました。
 今回ショーイングをするにあたって、主に以下のアプローチを元にシーンを展開していきます。


・ここに居る、ということ。
・風景を踊ること。
・身体の重さについて。


 ブランクラスのなかをみんなでうろうろしたり、外を散歩して要素を抽出しながら、まるで句か歌を詠むようにして、出会った事象をそれぞれダンスに変換してもらいました。
 そうして現れた2〜3分のシークエンスを次々と踊る身体は、うねくったり掠れたりする歌の文字か、文字の書かれた短冊のようでもあります。出演者ひとりひとりの身体がなにを喋り、お互いがどう呼び交わしあうか、「この場でしか起こりえない」ダンスや空間が生まれたら、幸いに存じます。


なかむらたつや(ダンサー)