9月28日(土)森田浩彰[先輩に学ぶミドルライフ・クライシス]

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今週土曜日のLive Artは森田浩彰が3回目、4年ぶりのソロ出演!
 
これまで森田浩彰がblanClassで行ったイベントは、会場にあらかじめ紛れ込んでいる参加者が持っているであろうものがダイレクションのように壁に貼られていたり、こっそりと参加者と作家の間に約束を交わしてみたり、あるいは、インディアン・ポーカーに着想を得て、おでこに貼られたダイレクションに従って対話のようなものをしてみたりと、そもそも日常のどこかに生まれてしまった集団に、どうしても生まれてしまう状況や関係性を、小さな隙間をこじ開けるように見つめ直すような試みをしてきた。
 
というのは、そもそも彼が日頃から触れている風景やある状況に対して、社会とも、経済とも、心の問題とも言えないような独自な切り口で見つめているからなのだろう。そこでの気づきから、ある意味でパフォーマティブな方法で、参加者と一緒に考える方法に展開してきた。
 
常に見落としているような、でも当たり前のようなことを、手元にグッと引き寄せて考え直してみせる、あるいはテーブルに投げ出す様は、彼の作品にも通じる先見性と言えるかもしれない。
 
今回のイベントは、ズバリ「先輩に学ぶミドルライフ・クライシス」という企画になった。
 
かつて先輩アーティストに「若手じゃなくなくなって中堅(中年?)になると辛いよ〜」なんて言われていた言葉を自分がその中堅(中年?)になってみて痛感しているらしく、この企画を思いついたのだそうで、誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくい「中年の危機」のすべてのことを先輩に教えてもらおうという、生々しいけれど、個人個人にとってはとても大事な問題をこのタイミングで示す、これまた田浩彰らしい先取り企画。
 
彼が今回お呼びする先輩アーティストは、宇治野宗輝さんと白井美穂さん。お二人にお願いした理由は、逆に「微塵もミドルライフ・クライシスを感じさせない魅力的な活動をされているように見える」からとのこと。
 
確かに時々の時代を軽々とオリジナルな位置で駆け抜けていそうな感じがするけれど、きっとそれぞれにタフな人生を生き抜いてきたはず。当日はお二人が40代ぐらいから現在までのお話をお聞きして、その後お悩み相談をしていく予定だそうです。いろいろとヒントが聞けそうな予感。ぜひ一緒に聞いてみましょう。
 
 
 
こばやしはるお
 
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【blanClass放送室】
青山|目黒にお邪魔して、9/28(土)のゲスト森田浩彰さんと、お互い中年になって身に降りかかるさまざまな問題などについて、お招きする先輩アーティスト、宇治野宗輝さんと白井美穂さんに聞いてみたいことなどをお話ししました。
 
2019/9/17/森田浩彰/blanClass放送室


2019/9/17/Hiroaki MORITA/blanClass Broadcasting

 

 
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トーク森田浩彰[先輩に学ぶミドルライフ・クライシス]
中年の危機(ミドルライフ・クライシス)という言葉があります。一般的には、体調の変化、親や子供、キャリアの問題等複数の重要事項が重なってくる時期といわれています。我々、アーティストにも展覧会が減る、経済問題等のアーティスト特有の問題も降りかかってきます(僕自身もまさにそのど真ん中にいる)。そこで諸先輩方を招いてどのようにその時期を過ごしてきたのか、その先には何が待っているのかを学んでいきたいと思います。
 
特別ゲスト:宇治野宗輝/白井美穂 
 
2019年9月28日(土)
開場:18:30 開演:19:00
入場料:1,800円(ワンドリンク付)
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
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森田 浩彰 Hiroaki MORITA
1973年福井県生まれ。1998年Bゼミスクール修了。2002年ロンドン大学ゴールドスミスカレッジMAファインアート修了。生活の中で当たり前に存在しているが特に意識されない物事に注意を向け、それらの中に折り重なっているコンテクストや関係性を可視化させる作品を制作している。近年の主な展覧会に「Triple Point of Matter」(Fondation Fiminco,パリ,2017年)、「Something to Something else」青山|目黒、東京、2016年)等がある。
青山|目黒
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宇治野 宗輝 Muneteru UJINO
1964年東京都生まれ。東京藝術大学美術学部工芸科卒。大量消費社会が急速に拡大した20世紀以降の「物質世界のリサーチ」を基盤に、世界中どこにでもある大量生産品と技術を再構成し、近代の文化を再定義するサウンドスカルプチャー/パフォーマンスの複合プロジェクト「The Rotators」に取り組み、各地で活動している。ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」、「Lives in Japan」(山本現代、東京、2018年)、「アジアの風景」(金沢21世紀美術館、石川、2018年)等。
ANOMALY
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白井美穂  Mio SHIRAI
1962年 京都生まれ。1988年東京藝術大学大学院美術研究科修了。1993年より14年間ニューヨークに在住。固有の枠組み中で、対立する時間的・空間的要素が縦横に織り込まれた現代の世界像の表出を試みる。近年の展覧会に「絵画の現在」(府中市美術館、2018年)、個展「Time Is Vertical」(nap gallery、東京 2018年)「地球・爆—10人の画家による大共作展」(愛知県美術館、2019年11月)など。