シネイド・オドネル [the title is okay|タイトルはOK]

 シネイド・オドネルは、2010年4月に増山士郎とのコラボレーションで登場している。あれから、ヨーロッパを舞台に大活躍の彼女が久々にblanClassにソロで登場してくれる。
 前回は観るものと演じるものの曖昧な境界線上に、ドメスティックな男女のリアルなボーダー(境界線)を目に見えるものとして示すというパフォーマンスだった。


そのときに書いた感想と動画「border」↓
http://d.hatena.ne.jp/blanClass/searchdiary?word=%A5%B7%A5%CD%A5%A4%A5%C9&.submit=%B8%A1%BA%F7&type=detail

Sinèad O'Donnell+Shiro Masuyama 「mother land lost in translation」2010.4.10 bl

 今回もきっと社会に埋め込まれた明確だったり、曖昧だったりする、さまざまな社会的な境界線のなかかから、いまもっとも彼女がビビッドに感心のある事柄をピックアップして、彼女の真骨頂であるハードコアな方法でパフォーマンスを展開するのだろう。
 現在、日本でも隣国との境界線がだんだん太いものに書き換えられようと画策したがる人々が不穏な動きを見せては、大衆(いるのかいないのかわからないが)と呼ばれる人々に、一生懸命媚びている。日本が地位的に、世界のほかの地域のように一触即発な環境だとは認識してはいないが、それでも見えざる境界線を考えざるを得ない今日この頃なのだ。
 北アイルランドを拠点に、女性として、ドメスティックからインターナショナルまで、社会という理不尽な枠組みにストレートに発言するアーティストの生きた芸術を体感せよ!!


こばやしはるお

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|パフォーマンス
シネイド・オドネル [the title is okay|タイトルはOK]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20121215/
blanClassには2010年に行ったコラボレーションパフォーマンス以来二度目の出演。今回はソロの30分のパフォーマンスのあとに、最近の活動などを紹介するスライド・トークイベントを行います。通訳有り。

日程:12月15日(土)
開場:18:00 開演:19:30
一般:1,200円/学生:1,000円

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シネイド・オドネル Sinéad O'Donnell

  • 領土問題で慢性的に揺れる、北アイルランドに17年間居住するアイルランド人としてのアイデンティティーをもとに、フェミニズムや政治問題を彷彿させるハードコアパフォーマンスを多く行っているパフォーマンス・アーティストである。また多くの国際展を企画するインデペンデント・キュレーターとしても活躍している。2012年ロンドン・オリンピック・パラリンピックの公式文化プロジェクトの2年間のコミッションを取得し、世界7カ国を旅しながら5組のアーティストと共同でプロジェクトを行った。北アイルランド在住の40歳以下で最も活躍する文化人として、本年度アーティストとして唯一表彰されている。1975年ダブリン生まれ。北アイルランドベルファスト在住。

http://www.sineadodonnell.com