暑い暑い夏が終わって、先週やっとblanClassは再開しました。先週のイベント「bid」出版記念トーク&パフォ−マンスは、blanClassリスタートにもってこいの企画だった。外島貴幸、印牧雅子、眞島竜男によって制作された本「bid」も含めてイベント全体が、またしても新たなものが生まれた瞬間であり、そこに立ち会う幸福があった。
さて今月からこれまで「拡張計画」と呼んできた企画を「月イチ・セッション」と呼ぶことにしました。今週の月イチ・セッションは眞島竜男「どうして、そんなにも、ナショナルなのか?」シリーズ第8弾!今回は「戦争画」にいたる道のりをお話します。
土曜日のLive Artのゲストはドイツ在住のアーティスト、近藤愛助が2度目の登場です。かつてアメリカに移住して働いていた曾祖父の記憶を想いながらパフォーマンスを展開します。
これまでの近藤愛助の仕事は、自分の経験的な時間の中で積み重なってきた記憶をたよりに、イメージを堆積させるようにコラージュしてきた。
まだ彼が学生だった頃に描いた絵には遠いチャイルドフッドと危うくてもろい自分の身体(こんかいまた彼は骨折中)への不安が示されていた。
今度は自分の記憶や身体ではなく、他人の記憶や身体をはじめて意識的に考えてみる。しかしそれは、ふとシンパシーしてしまうような、家族のつながりの中に見出した彼自身の記憶の探検でもある。
近藤くんのひいお爺ちゃん。アメリカに移住し、太平洋戦争をまたいで、戦後帰国する。異国での労働や孤独はどんなものだったか? 近藤くんはひいお祖父さんにあったことはない。
昨日放送室もしました。自らの身体、経験された時間を飛び越えて、遠く生きられた曾祖父の身体に一瞬「クラッ」と重なった。そのことを作品行為としてトライする。近藤愛助くんとの対話です。そちらもぜひご覧ください↓
blanClass放送室9/10ゲスト近藤愛助↓
http://www.ustream.tv/recorded/38550057
こばやしはるお
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[1]月イチ|眞島竜男レクチャーシリーズ
[DSN #8|1940年代:「構想画」の系譜と「戦争画」]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20130913_dsn8/
西欧美術における「歴史画」概念を近代日本に移植する試みとしての「構想画」について論じます。黒田清輝の『昔語り』や『智・感・情』から1940年代の「戦争画」へと至る大きな流れを辿りつつ、他のさまざまな傾向も併せて検討します。
日程:9月13日(金)19:30〜
一般:1,200円/学生:1,000円
※DSNとは「どうして、そんなにも、ナショナルなのか?」の略。
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
眞島 竜男 Tatsuo MAJIMA
1970年東京都生まれ。1990年〜1993年、Goldsmiths College, University of London在学。1997年〜2000年、スタジオ食堂参加。2000年〜2004年、Bゼミ Learning System専任講師。主な個展に、「無題(栄光の彼方に)」(TARO NASU/2012年)、「北京日記」(TARO NASU/2010年)、「The Incredible Shrinking Pizza」(Hiromi Yoshii/2005年)など。主なグループ展に、「六本木クロッシング2007: 未来への脈動」(森美術館/2007年)、「食と現代美術 Part 2 美食同源」(BankART1929/2006年)、「第6回シャルジャー・インターナショナル・ビエンナーレ」(アラブ首長国連邦/2003年)など。blanClassでは2010年1月に『鵠沼相撲・京都ボクシング』、2011年4月に『0.2』を発表。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
[2]インスタレーション&パフォーマンス|近藤愛助
[アメリカに移民していた曾祖父についての話をもとに]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20130914/
1年ほど前のある日、掃除のバイトをしていた時、僕はアメリカに50年住んでいた曾祖父の事を思い出した。僕と同じで右眉毛が切れていて、気が付いたら長い間外国に住んでいたその人のことを。曾祖父のエピソードをもとに「戦争」という時代に少し触れつつ、「他者の人生を自分に重ね合わせる」ということをテーマにパフォーマンスを行う。
日程:9月14日(土)
開場:18:00 開演:19:30
入場料:1,200円
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
近藤 愛助 Aisuke KONDO
1980年静岡生まれ、2001年Bゼミ修了。2007年国立ベルリン芸術大学造形学部イケムラレイコ教室卒業。2008年同大学大学院マイスターシュラー課程修了、イケムラレイコ教授の下マイスターシュラー取得。現在ベルリンを拠点に作家活動を行う。最近の主な展覧会に「I=Y=0=∞」Tokyo Wonder Site Berlin・ベルリン・2013)、「KI - das Immaterielle der Dinge」(Kunstraum Kreuzberg / Bethanien・ ベルリン・2013)、「BEHIND THE SCENES: HIDEN WORLDS HEDEN ANSWERS」( FRISE - Künstlerhaus Hamburg ・ ハンブルグ・2013)などがある。
http://aisukekondo.com/Aisuke_Kondo.html