4月27日(土)佐々 瞬[ある家の行方]

今週土曜日のLive Artは佐々瞬が4年ぶりにソロ出演します。

 

佐々瞬は2011年3月、「3.11」の直後にイベントをしていただいて以来、blanClassでも、さまざまなアプローチのパフォーマティブな表現を試みてきた。

 

以下は、彼がblanClassで行ったソロイベントやコラボレーション企画のタイトルの一部。

 

[それについての話,それらの行方]
[ある時間、彼らの話]
[それらの日々をへて、あの日がやってくる]
[彼らとの対話(仮)]
[それら について話すこと]

 

「それ」、「あの」、「ある」、「彼ら」のような、指し示している事柄が特定できないようなタイトルが多い。それは、括弧で括られるような事件の名前や固有名詞が現実の事象から離れて、例えば別のイメージに転化してしまい、その名前を繰り返すことで、わかってしまったような錯覚に陥ることに警告を発しているのに違いない。

 

にもかかわらず、確かにあったであろう、事柄、時間、場所のことを、経験したものではない人々が、考える姿勢をアートワークとして形にしようと奮闘をしているようだ。

 

今回久しぶりのblanClassでのイベントでは、活動の拠点を仙台に移した佐々が、ここ数年、取り組んでいる、幾つかの場所の中から、津波の被害にあった仙台の沿岸部に取り残され、取り壊されずに残っている一つの住宅をめぐって、何かしらのアクションが企てられている。

 

事前にあまり詳しく語れないのが、佐々くんのイベントの特徴。当然のことながらちょっとした? サプライズも用意している。

 

来ていただけるお客さんが怒ったりはしないかと、心配にもなるが、どうぞ、そこらへんも面白がって、事柄や人柄を支え得る「場」のあり方について、あるいは可能性について考える機会にしてください。

 


こばやしはるお


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【blanClass放送室】


4/27(土)のゲスト佐々瞬さん。週末
のLive Artに久しぶりの出演します。仙台で活動中の佐々さんが、最近企てている「ある家」について、仙台とハングアウトでつないでいろいろとお聞きしました。

 

2019/4/16/佐々 瞬/blanClass放送室


2019/4/16/Shun SASA/blanClass Broadcasting

 

 

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パフォーマンスもしくはトーク佐々 瞬[ある家の行方]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20190427/
https://www.facebook.com/events/2218349925095434/

 

宮城県仙台市の海沿いに建っている、ある家についてのイベント。
その家は東日本大震災津波によって被害をうけ、震災から8年が過ぎた現在も当時のまま残されている。その家が今後どうなるのかが示される。ゲストアーティスト参加の可能性あり。

 

日程:2019年4月27日(土)
開場:18:30 開演:19:00
入場料:1,500円(ワンドリンク付)
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
https://goo.gl/maps/Q7Aat7nBarE2
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佐々 瞬 Shun SASA
東京造形大学卒業。仙台を拠点に活動。「過去/未来」の出来事や記憶を、常に更新され続け得るものとして扱い、「今」をあらゆる可能性へと切り拓く試みを一貫しておこなう。その作品は、複数の個人による、きわめて私的で曖昧な記憶や記録によって紡がれる。近年の主な展覧会に「あなたに話したいことがある」(2017年、Gallery TURNAROUND、仙台)、「うたが聞こえてくる暮し(旅先と指先)」(2016年、ARTZONE、京都)など。また、参加したグループ展に「六本木クロッシング2016展」(2016年、森美術館)、「Omnilogue: Your Voice is Mine」(2013年、シンガポール国立大学美術館、シンガポール)、「大邱フォトビエンナーレ2012」(2012年、大邱芸術発展所、韓国)「MOTアニュアル2012」(2012年、東京都現代美術館、東京)などがある。
http://sasashun.com