Netflix向けでもし撮影するときに僕がプランすること|田中功起

 
ブランクラスでちょっと変わった集まりを企画します。一ヶ月後です。あいトリの話もしつつの企画会議です。ぼくの活動に興味あるひとはぜひ。キャッシュバックあり。→ 田中功起Netflix向けでもし撮影するときに僕がプランすること]2019年8月24日
 
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今後、なんらかの形でぼくの制作を手伝ってみたいというひとも、単に興味あるだけってひとも。おそらく参加のハードルが高いので、少人数でお互いに興味あることを話しましょう。アート関係者だけではなく、映画や建築、社会学政治学、歴史家、研究者等々、もしくは学生も含めて、誰でも参加できます。
 
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いや、もっといろんなひとがいるよね、演劇や小説、料理人、ケア労働者、いまはぼくと連絡が途絶えてしまった古い知り合いとか、しばらく仕事を一緒にしていないひとや、田中聖と間違えているひとや。。。おそらくこういう機会を設けることはもうないよ。
 
 
田中功起 koki tanaka (@kktnk) · Twitterより)
 
 
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企画会議、ネットワーキング|
田中功起Netflix向けでもし撮影するときに僕がプランすること]
今回は、企画会議とネットワーキングのための場所を作ります。
 
例えば時間があって、美術館とネットフリックスの二者択一を迫られるならば、あなたはどうしますか。ぼくは間違いなくネットフリックスを見てしまいます。『アグリーデリシャス』を見たひとはいますか。そこには現代社会の抱える問題も(主に人種問題ですが)、それに対する多様な視点も(ホストはコリアン・アメリカンのシェフ、デイブ・チャンです)、あるいはユーモアの要素も(シリーズの中ではさまざまな映像的な手法がふんだんに使われてます)、そしてプラスおいしさ(のイメージ)もあります。フライドチキンをめぐる人種問題を、日本の観客は知っていたでしょうか。学びとおいしさのバランスがいい感じに盛りつけられていて、でも暗くとらえがたい問題もしっかりと包み込まれている。
 
近年のぼくの制作はどんどん長い映像を作る方へ向かっています。4、5時間ともなれば、そもそも多くのひとは避けるでしょう。展覧会の空間で見せることに、限界も感じます。長さ的にはネットフリックスのミニシリーズぐらいあるわけですから。そう、逆に言えば、映像配信サービスならば、その長さがあっても見るひとはいるはず。ひとつのシリーズとして作ればいいのかもしれません。
 
自分の制作方法も、アウトプットも含めて見直す時期にきています。
 
そこでまずはぼくの最近の制作プロセスについて話し(あいトリの新作『抽象・家族』を例にして)、そのあとにいま考えているアイデアをいくつか話してみます。アイデアを話ながら企画会議として、自由にみなさんと意見交換できたらいいですね。
 
せっかくなので、ぼくと仕事をしてみたいという奇特な方がいればぜひ気楽に来てもらいたいと思っています。ぼくはこうしてあまりおおっぴらに仕事の募集をしないので、いい機会のはずです。最終的に仕事に繋がるかどうかはわかりませんが、あせらずにお付き合いできればと思っています。映像制作のプロデューサー、制作現場を取り仕切るラインプロデューサー(映像だけでなく、演劇でも)、撮影監督、照明技師など、あるいは問題意識を共有できる社会学者や政治学者、建築家などなど。その場で名刺交換ができたひとは参加費の一部をキャッシュバックします。
 
ちなみにネットフリックスでの発表の予定も、来年以降の新作の予定も何も決まっていません。
 
日程:2019年8月24日(土)
開場:18:30 会議スタート:19:00頃から
料金:学生:1,000円/一般:2,000円(ドリンク別)
※入場料のキャッシュバックあり
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
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アクセス:京浜急行「井土ヶ谷」駅の改札出て正面の信号わたりすぐを左折、一つ目の交差点を右折、二つ目の角を左折、三井のリパーク後ろ、blanClass看板がある細い段々を上がって右の建物2階
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アーティスト。主に参加した展覧会にミュンスター彫刻プロジェクト(2017)、ヴェネチア・ビエンナーレ(2017)、リヴァプールビエンナーレ(2016)など。2015年ドイツ銀行によるアーティスト・オブ・ザ・イヤー、2013年ヴェネチア・ビエンナーレでは参加した日本館が特別表彰を受ける。主な著作、作品集に『Precarious Practice』(Hatje Cantz、2015年)、『必然的にばらばらなものが生まれてくる』(武蔵野美術大学出版局、2014年)、『共にいることの可能性、その試み、その記録-田中功起による、水戸芸術館での、ケーススタディとして』(グラムブックス)など。