11月10日(土)・11日(日)blanClass×CSLABゼミ[これからのシェアについて|あらぬ方向へ網を投げる]

今週土曜日のLive ArtはblanClass×CSLABゼミ(2018)のメンバーが登場。


blanClass×CSLABゼミは、2014年度からCSLABでblanClassと共同で、できる限り参加者が向かう方向へ転がるように心がけて運営を進めてきたゼミ。大学内で行っているものの、単位などとは無縁の自由参加のゼミのの上に自主性を重んじているので、運営は難しいところがあるのだが、CSLABの管理人の小山さんと一緒に好きにやっているゼミなので、面白がってやってきた。


1回目は[漂流する生活]というタイトルで2015年の2月にblanClassで、「衣・食・住」をテーマにほぼ1週間泊まり込み状態で、開催しました。その後も、2回目が「めんどうくさいということについて」、3回目が「ものをめぐる物語について」、4回目が「つながりにくいところを探して、つなげてみる」と、東京造形大学の学生だけでなく、多摩美など外部からの参加もあり、いろいろとその場その場で思いつく方向に展開をさせながら思考の実験をしてきた。


そして今年が5回目にして、久々にblanClassでの発表を前提に展開してきた。今回のテーマは「これからのシェアについて」。
http://ur0.biz/NgLD


副題に「あらぬ方向へ網を投げる」とついているが、ゼミのなかでみんなとディスカッションしたことを踏まえ、それぞれの参加者たちが日頃の制作や共同作業などで考えていたり、悩んでいたことなど、それぞれの問題も踏まえながら、「誰となにをシェアするのか?」をそれぞれがパフォーマティブに展開していく予定。


ちなみに初年度のCSLAB管理人は坂本悠さん。5回目の今回のゼミになぜか奇跡的に合流したので、その辺も見どころかな?


11月10日(土)・11日(日)と、2日間連続イベントになっていて、土曜日は13:00-21:00で、日曜日が13:00-18:00と変則的なスケジュールなので、ご注意ください。また土曜日には夕食会を、日曜日には午後にお茶会が予定されています。それ以外にも、随時何かしらのパフォーマンスや参加型のイベントもある予定。詳細は決まり次第、facebookTwitterなどで告知します。


11月はとてもい良い気候です。散歩がてらにぜひお立ち寄りください。



こばやしはるお


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【blanClass放送室】
CSALABで行っているblanClass×CSLABゼミの際に放送室を収録。今週末(11/10-11)のイベントでそれぞれやることをワイワイ話しました。前半と後半があるので、最後までご覧ください。



2018/10/30/blanClass×CSLABゼミ/blanClass放送室


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シェアリングblanClass×CSLABゼミ[これからのシェアについて|あらぬ方向へ網を投げる]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20181110/
https://www.facebook.com/events/310467179747881/


「シェア」という言葉のもとに、様々なものごとを共有するための場や仕組みが試みられている。いろいろな枠組の間を新しく繋ぐことでシェアは実現される。
改めて考えると、そもそも自分が何を持っていて誰と共有することができるのか。自分が共有したいものを相手も望んでいるとは限らない。とはいえ捨てたり見たりうろうろしている間に、シェアできることが実はたくさんあって、見落としているかもしれない。
blanClass×CSLABゼミの成果発表として、ブランクラスでそれぞれが何かしらシェアを試みます。


参加:遠藤萌夏 Moeka ENDO/川上元哉 Motoya KAWAKAMI/小山友也 Yuya KOYAMA/坂本 悠 Yu SAKAMOTO/沢辺啓太朗 Keitaro SAWABE/島田すみれ Sumire SHIMADA/スダタカヤ Takaya SUDA/スヒョン Suhyun BAE/綱川知里 Chisato TSUNAKAWA And more….


日程:2018年11月10日(土)・11日(日)
時間:10日(土)13:00-21:00 プデチゲ 19:00〜
11日(日)13:00-18:00 ティータイム 15:00〜
入場料:学生:500円/1,000円(ドリンク別)
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
https://goo.gl/maps/Q7Aat7nBarE2

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CSLAB(学生自主創造センター)

  • CSLABは、学生たちが自ら学ぶ事を捉え直し、実践するための場です。 2011年から、東京造形大学の中の「もう一つの大学」として学生が中心となって、これまでに無い授業を行ったり、シンポジウムやワークショップ、作品展示やパフォーマンスを行うなど、領域を超えて自由な発想で活動し、自分たちの望む教育を大学に提案してゆきます。企画、運営は学生が行います。 CSLABはみなさんの参加をお待ちしています。興味のある人は是非ミーティングに参加してください。共に刺激的な場所を作り出していきましょう。

11月4日(日)CAMP[blanClass農園化計画 #7]


今週日曜日は2ヶ月ぶりの農作業「blanClass農園化計画」第7弾です。


9月30日から10月1日に横浜も通過した台風24号の影響で、blanClass農園の夏野菜たちは一瞬にして、葉っぱを失いました。最初は何が起こったかわからなかったのですが、塩害が原因だったみたいです。


といったわけで、夏野菜もすっかり片付いてしまったので、今回の農作業は冬支度。冬どれ野菜の種まき、ナスの冬越し作業(ナスはだいぶ葉を失ったものの、健在です)、トマトなどに使っていた土の再生作業(これは来年の春に活躍する予定。


冬どれや春どれの野菜は、人参、大根、ラディッシュ、ネギ、ニンニクなどを考えていますが、思案中です。


並行して久しぶりのビールづくりもします。今回仕込む分は、12月には飲める予定。


夜には恒例の夕食会もあります。みんなで料理をしながらワイワイやりましょう。



こばやしはるお


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農作業/パーティー
CAMP[blanClass農園化計画 #7]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20181104/
https://www.facebook.com/events/2247051145572416/


blanClassを数年かけて農園にする計画の第7弾。


日時:2018年11月4日(日)10:00〜21:00 ※開場は9:30 ※途中参加/退出可
参加費:寄付制(予約不要・食材などの持ち込み歓迎)
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
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スケジュール予定
===
<A><B>
10:00〜11:00|ミーティング

<A>
11:00〜13:00|土の再生
<B>
11:00〜12:00|ビール作りの勉強
12:00〜13:00|昼食の準備

<A><B>
13:00〜14:00|昼食

<A>
14:00〜18:00|茄子の冬越し、作物の種蒔き

<B>
14:00〜16:00|ビール作り
16:00〜18:00|夕食の準備

<A><B>
18:00〜21:00|夕食

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CAMP

  • CAMPは同時代のアートを考えることを目的としています。アーティストやキュレーター、ディレクター、批評家、研究者、学生などと関わりながら、トークイベントや展覧会、パーティーなどを主に東京で開催しています。

http://ca-mp.blogspot.com/

11月3日(土)KOTOBUKI meeting + CAMP[同時代のなにか #6]


今週土曜日のLive Artは、隔月で行っているCAMPとKOTOBUKI meetingのコラボ企画[同時代のなにか #6]です。blanClassでは前回9月に行った[同時代のなにか #5]に引き続いて、2回目の開催になります。


「同時代のなにか」は〈前半〉18:00-19:30|プレゼンテーション、〈後半〉19:30-21:00|意見交換というシンプルな構成のミーティングです。


ゲストのプレゼンを前提に、初顔合わせな人々同士で、それぞれの意見を交換しながら、お互いに刺激し合うという試みです。


単純ですが、緊張感もあり、なかなか楽しい時間です。


どうぞお気軽にお越しください。


こばやしはるお


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トークセッション
KOTOBUKI meeting + CAMP[同時代のなにか #6]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20181103/
https://www.facebook.com/events/780239928974283/


それぞれの活動や関心などを発表していただき、同時代のなにかについて話し合います。


ゲスト(随時更新中):菅沼朋香(アーティスト)/寺坂勇毅(写真家)/藤本ナオ子(キュレーター/学際的アーティスト)/宮原一郎(フリーランスキュレーター/選挙ライター)/山田健二(美術家)


〈前半〉18:00-19:30|プレゼンテーション
〈後半〉19:30-21:00|意見交換


日時:2018年11月3日(土)18:00〜21:00 ※開場は17:30
場所:blanClass(神奈川県横浜市南区南太田4-12-16)
http://blanclass.com/japanese/schedule/20181103/
定員:30人(当日先着順、予約不要) 参加費:1,000円

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菅沼 朋香 Tomoka SUGANUMA

http://suganumatomoka.com
https://motion-gallery.net/projects/new_maboroshi

                            • -

寺坂 勇毅 Yuki TERASAKA

  • 写真家。1984年愛知県生まれ。2016年ハンブルク造形芸術大学卒 (MA)。2019年3月まで横浜、黄金町のアーティストインレジデンスに滞在。主な展覧会に「Mankind」(Tap Gallery, 東京, 2018)、「Außerhalb des Bücherregals」(Fett6, ハンブルク, 2016)、「Prousts Fragebogen」(Elektrohaus, ハンブルク, 2014)、「ViennaPhotoBookFestival」(OstLicht. Gallery for Photography, ウィーン, 2013)、「ECHORAUM „Ein Raum und der hätte keine Richtung“」(Bundeskunsthalle, ボン, 2012) など。

http://www.yukiterasaka.com/

                            • -

藤本 ナオ子 Naok FUJIMOTO

  • “Small Talk Project”(Curration Collective)、”異形の愛|Geek Love”製作委員会(アーツカウンシル東京 助成)主宰。インディペンデント・キュレーター/学際的アーティスト/リサーチャー等。Royal College of Art, MA/Fine Art 修了後、様々な職域を経験し、リアルな”オトナの社会科見学”を実践中。東京工業大学大学院・科学技術振興機構JST)にて最先端ロボットの研究開発に従事。国内外のシンポジウム、万博やロボット展の企画・研究広報に携わる。その後、東京都教員、服飾文化論講師、大阪大学東京大学研究員を経て現職。特技:中国算命占星術

https://smalltalkinf.wixsite.com/stp2018

                            • -

宮原 一郎 Ichiro MIYAHARA

  • フリーランスキュレーター/選挙ライター。1983年東京都出身。琉球大学法文学部卒業後、沖縄県那覇市のアートNPO前島アートセンター事務局、武蔵野美術大学 美術館・図書館勤務等を経て現職。「宮原ジェフリー」の名前で選挙のおもしろさを伝える記事執筆、番組出演、トークイベント等を行うほか、展覧会企画も続けている。

http://www.twitlonger.com/show/n_1sqmbtv

                            • -

山田 健二 Kenji YAMADA

  • 美術家。1983年東京生まれ。東京藝術大学先端芸術表現科卒業。東京藝術大学大学院映像研究科 専門研究員。東京藝術大学大学院美術研究科グローバルアートプラクティス専攻 卓越助教ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ ファイン・アート学科 卓越講師を経て現職。 権力や公共空間によって埋め立てられた歴史を社会に「暴露」する行為を通して市民と歴史の関係性を問う活動を続けている。主な展覧会に「侵略遺産」(大和日英基金, ロンドン, 2017)、「Rebel Cities」(央藝術館, 北京, 2017)、「ソーシャリー・エンゲージド・アート展:社会を動かすアートの新潮流」(3331アーツ千代田, 東京, 2017)、「漕港河议践」(証大朱家角藝術館, 上海, 2016)、「Smurfed remain」(チェルシー・カレッジ・オブ・アーツ, ロンドン, 2016)、「BSIM(別府地熱学消化器美術館)」(platform02, 別府, 2011)、「越後妻有アートトリエンナーレ 2009」等がある。

http://yamadakenji.org

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CAMP

  • CAMPは同時代のアートを考えることを目的としています。アーティストやキュレーター、ディレクター、批評家、研究者、学生などと関わりながら、トークイベントや展覧会、パーティーなどを主に東京で開催しています。

http://ca-mp.blogspot.com/

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KOTOBUKI meeting

  • 2017−2018の浅草地区/寿の作業場での活動を起点としたミーティングです。相互啓発の機会として、現代の社会とアートを巡る対話の機会を創出・促進します。

https://www.facebook.com/KOTOBUKImeeting/

10月26日(金)杉田 敦 ナノスクール[How to be tolerant:寛容になるための方法 #5]


今週金曜日は月イチセッション、ナノスクール。今期は「寛容になるための方法」というタイトルで、寛容さを欠いた日本の社会似合って、いかに寛容さを学び、またその実践できるか? という難題に取り組んでいる。


前回のナノスクールは、寛容になる前に、人がなぜ怒るのかを考えるために、どうやったら人を怒らせることができるのか? 「怒らせるテクニック」について参加者各人の経験談から、ディスカッションをしました。


しかし、思ったよりも人を意図的に怒らせることが難しい議題で、怒らせないようにするテクニックや我慢をするテクニックなどの方が掘り下げられた感があります。


杉田氏曰く、「みんなはもっと怒らせるが得意なんだと思っていた」そうです。


「How to be tolerant」の旗のもと、今回も何かが起こります。


途中参加も気にせず、寛容を会得したい人も、すでに会得している人も、ぜひご参加を…。



こばやしはるお


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月イチセッション
杉田 敦 ナノスクール《nano school #55》[How to be tolerant:寛容になるための方法 #5]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20181026/
https://www.facebook.com/events/443331042831155/


あなたの横を、いかにも先を急いでいる男が通り抜けてゆく。肩にかけているバッグがあなたにあたる。あなたはすこしよろめいてしまう。男は気づいている。男は振り向かない。遠ざかりながら、男の舌打ちが聞こえてくる。あなたは怒りがこみ上げてくる。あなたに為すすべはない。


あなたはどうして怒ってしまったのだろう。男には先を急ぐ理由があり、あなたは少し男の行手を塞いでいたのだ。いや、男にはこれといった理由もなく、あなたは十分、身を寄せていたのだとしてもだ。あなたは怒る必要はない。あなたはあなたの貴重な人生の時間を、そんなことのために費やすべきではない。あなたはちょっとだけ肩をすくめて、なんなら、振り向いて、後ろの人と笑い合ったっていいはずだ。


数学や英語、歴史学社会学、そうしたものを学ぶのと同じように、わたしたちは寛容さを学ばなければならない。ナノ・スクールの第5期は、"How to be tolerant:寛容になるための方法"と名付けて、寛容について考えます。一年を通して、Fischli & Weissの"How to work better"のような標語を作成できたら素晴らしい。


※ナノスクールは完全予約制となります。 参加資格は、アート、あるいはそれに関連する分野の専門家、あるいは専門家を目指す人とさせていただきます。


日程:2018年10月26日(金)18:30〜
参加費:1,500円/学生 \1,000円(要予約)
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)

                            • -

アクセス:京浜急行「井土ヶ谷」駅の改札出て正面の信号わたりすぐを左折、一つ目の交差点を右折、二つ目の角を左折、三井のリパーク後ろ、blanClass看板がある細い段々を上がって右の建物2階
https://goo.gl/maps/Q7Aat7nBarE2

                            • -

〈予約方法〉
ご予約は前日までにご連絡をお願いします。なお定員に達した場合などお断りすることもございますので、あらかじめご了承ください。
〈タイトル〉ナノスクール予約〈本文〉1)日にち 2)氏名 3)住所 4)メールアドレス 5)参加人数
上記の内容でイベント前日までに以下のメールアドレスに送信ください。こちらからの返信を持って予約完了とさせていただきます。
info@blanclass.com

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杉田 敦 Atsushi SUGITA

  • 美術批評。オルタナティヴ・スペース art & river bankディレクタ。女子美術大学教授。最近の著書に、『静穏の書』、『ナノ・ソート』(共に彩流社)、『アートで生きる』(美術出版社)、『リヒター、グールド、ベルンハルト』(みすず書房)、『inter-views』(美学出版)がある。作品に"critics coast"(越後妻有アートトリエンナーレ, 2009)など、キュレーションにポルトガルの現代美術展『極小航海時代』(JAM)などがある。また、批評タブロイド紙 "+journal" の編集、アーティストの増本泰斗と、ディスカッション・プロジェクト"Picnic"も行っている。

10月20日(土)・21日(日)沼下桂子[Practical case interviews #02 阿部大介/迫鉄平]


今週土曜日のLive Artは沼下桂子さんが初登場。といっても、ソロでのイベントではなく、さらにアーティストの阿部大介、迫鉄平、両氏を迎えた展覧会とインタビューの企画になっている。


この企画は今年の6月、相模原市立市民・大学交流センター(ユニコムプラザさがみはら)で行われた[Practical case interviews #01 アスビョルン・オレルド/吉田和貴]という、やはり展覧会とインタビューが組み合わさった企画の第2弾となっている。
https://www.facebook.com/events/174190263246885/


前回の企画は女子美術大学大学院 版画研究領域「キュレーション」授業の関連事業として進められたもので、展覧会をつくっていく過程を学生たちと考える上で、アーティストとの対話が重視されるがゆえに、「インタビュー」というものが、クローズアップされたのか、「キュレーション」以上に「インタビュー」の比重が重くなっている。


この[Practical case interviews #01 アスビョルン・オレルド/吉田和貴]の期間中に、沼下さん、アスビョルンさん、吉田さんと、なぜか伊豆で、一緒にしゃべる機会があり、大した話を交わしたわけでもないけれど、それでも後で展覧会場に置かれていたインタビューを読んだ時、車の中や食事中にみんなで話した話が重なって、アーティストが日頃考えていることと作品を作ることの間に、いつもとは違う遠近法が生じたような気がしたのだ。


それが沼下さんをblanClassにお呼びするきっかけなのだが、結果、[Practical case interviews]の第2弾に展開したというわけ。今回は第1段にはない、Liveの時間が加わるので、展覧会+インタビュー(文字)+トークイベント(2日目には映像展示する)という形になる。


作品や紙のインタビューの邪魔にならないようなトークイベントに…、とご本人たちは気にしているようで、トークイベントでは私も加わり、それぞれの位置からそれぞれにインタビューをし合うようなことができたらと考えている。


考えてみると、インタビューというのは、生で見ることもあるけれど、文字化されたり、映像化されて、世の中に溢れている。インタビューそれ自体がインタビューイの仕事の場面ではないけれど、これだけインタビューが求められているということは、数少ない、他人同士の接続の機会になっているのかもしれない。


ということで、インタビューの可能性を考えつつ、阿部大介+迫鉄平、両氏それぞれの制作や、関係などにも興味を抱きつつ、ぜひぜひお運びください。


以下、アーティストお二人のステイトメントです。



近年、様々な物質の表面を版にして、その凹凸を剥がしとる作品を制作しています。剥がされる対象は、衣服、車のタイヤ、工具など、身近な物から家の外壁まで多岐にわたります。剥がされた皮膜は、制作行程の中で本来の形を留めながらも、展開図のように薄くのばされたり、熱を加え発泡させたりと別物へと変容していきます。物質の内と外との境界が振動し、機能や形態が曖昧になっていく様は、暴力的な要素をはらみながらも、多様な想像を内包する力があると考えています。


(阿部大介|あべだいすけ)



街で何かを発見し、思わず「あっ」とカメラを向けシャッターを切る。「あっ」は“あるがままの姿”として、いとも簡単に定着していく。このようなスナップショットの手法を。映像(=連続した写真)へと応用する。写真の決定的瞬間「あっ」は映像という時間の中で「あーーー」と引き伸され、被写体は無防備な本来の姿を露呈する事になる。写真というメディアの持つ特性や限界を考察しながら、「写真のようなもの」を用いて作品を制作している。


(迫 鉄平|さこてっぺい)



【blanClass放送室】
10月20日(土)21日(日)のゲストで企画の沼下桂子さん、作家の阿部大介さん、迫鉄平さんに卓球をしながら、今回の展覧会についてお話をしていただきました。卓球をしながら半紙をするのは難しそうでしたが、そのせいかだんだん卓球が上手くなっていくようでした。



2018/10/14/沼下桂子+阿部大介+迫鉄平/blanClass放送室


こばやしはるお


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展覧会/インタヴュー/アーカイヴ沼下桂子[Practical case interviews #02 阿部大介/迫鉄平]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20181026/
https://www.facebook.com/events/307196636523130/


作品を展示するアーティストと、展覧会を企画する人の関係性を、インタヴュイー/インタヴュアーに喩えて置き直し、展示という形態について考えるために始めたプロジェクトです。作品をつくること/見せること/それを誰かとともに行うことは、例えば、インタヴュアーが誰かに話を聞く場面を設定し、インタヴュイーから引き出したインタヴュー内容を、紙面やウェブ、あるいは映像や音声など、さまざまなフォーマットに落とし込み発信することに似ているように思います。このプロジェクトでは、インタヴュアー/インタヴュイーの力量に関わらず、そこにどのようなプロセスが含まれるのか、再考するために実践されることを重視しています。


展覧会:2018年10月20日(土)・21日(日)13:00-20:00(20日は19:00まで)入場料:500円
トークイベント(沼下桂子+阿部大介+迫鉄平):20日(土)開演:19:30 1,000円(ドリンク別)
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
https://goo.gl/maps/Q7Aat7nBarE2

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阿部 大介 Daisuke ABE 

  • 1977年京都府生まれ。2002年 京都精華大学芸術学部造形学科版画卒業。2004年 愛知県立芸術大学大学院美術研究科修了。主な展覧会に「cross references 協働のためのケーススタディ」(アートラボはしもと・神奈川・共同制作者:鷹野健・2017)、、「Dialogue」(Tezukayama Gallery・大阪・2017)、「Sky Over ?」(アートラボあいち・愛知・2016)、「皮膚感覚」(美濃加茂市ミュージアム・岐阜・2015)、「Untitled•CB125T」(AIN SOPH DISPATCH・愛知・2015)などがある。

https://www.daisukeabe.net

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迫 鉄平 Teppei SAKO

  • 1988年大阪生まれ。2010年グラスゴー芸術大学(イギリス)交換留学。2014年京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程修了。2017年京都精華大学大学院芸術研究科博士後期課程満期退学。個展に『FLIM』(Sprout Curation・東京・2018)、『Chill Town』(VOU/棒・京都・2017)、『RUN UP!』(同志社女子大学 mscギャラリー・京都・2017)、『剣とサンダル』(東京都写真美術館・東京・2016)、『硝子の塔』(Ponto 15 / Finch Art Gallery・京都・2016)、『Carbon, Copy・Analog, Delay,』(YEBISU ART LABO、愛知・2016)、『Sliver』(space_inframince・大阪・2016)など、グループ展に『自由の場所』(京都精華大学ギャラリーフロール・京都・2017)、『電気文化会館開館30周年記念 THE NEXT 〜次代を創る10人の表現者たち〜』(電気文化会館・愛知・2016)、『Art Court Frontier 2016 #14』(ART COURT Gallery・大阪・2016)、『showcase #5 “偶然を拾う - Serendipity”』(eN arts・京都・2016)、『京都精華大学卒業生ファイル2016 ー未来の問い』(京都精華大学ギャラリーフロール・京都・2016)などがある。2015年「第38回公募 キヤノン写真新世紀2015」グランプリ受賞。

http://teppeisako.tumblr.com

                            • -

沼下桂子 Keiko NUMASHITA

  • 編集/企画/コーディネーター。文化施設での学芸アシスタントを経て、現在アートプロジェクトのマネージメント業務に従事。アート批評系雑誌「+journal」編集メンバー。展覧会と飲食店のはしご、川沿いを上流まで歩く、一定の場所に数時間集うなどの行為をリサーチと位置付けて活動する、アーティスト・グループ、泥沼コミュニティ メンバー(アサヒ・アート・フェスティバル 2016参加)。リサーチの途上で偶発的に始まる出来事や、そこから立ち現れるプロジェクトに関心を寄せている。

泥沼コミュニティ ウェブサイト
http://doronumacommunity.wixsite.com/doronuma

10月13日(土)関川航平[燃素説(仮)]


今週土曜日のLive Artは、関川航平さんが2度目(昨年の「引込線2017」出張時の出演を入れると3度目)の登場。


前回の出演、関川航平[終わり方について話し合う] (2015/04/04)でも、参加者の皆さんと一緒にお話をしながら意見を交換していくイベントだったのだが、今回のイベントもディスカッションをする。

テーマは「燃素説」。燃焼という現象が酸素が引き起こしていることを知る前には、「燃素」という物質によって引き起こされていると広く信じられていたということを発端に、話を進めていくということ。


彼はいろいろな形で、作品を制作したり、発表をしてきたが、作品がどのように着地していくかということ以上に、どのように思考を繰り広げていくのか、ということの方に重心を置いて展開をしている。


その表れとして、ここ数年の関川作品は、考えるということ、行為すること、が同時に行われているようなパフォーマンスの発表が続いていた。


しかし、先日放送室の折、お話をしていたら、やはり、その考えることと表現することを同時にするということに、それでは「殴ってみたら、こうなった」みたいな「危なっかしさ」も感じ始めているようで、それならば、どうやって、周知していないようなことを考え始めることができるのか、またそれをどのように整理していくことができるのか? というようなことを悩んでいるのだというのだ。


というわけで、今回のディスカッションはそのような、そもそもみんなはどうやって思考しているのかを、素朴なところから聞いてみたいというイベント。


あるトピックを前に考え始めるというよりも、あらかじめ手がかりを用意しないで考え始めるということなのか? あるいは何かしらの行為や実験をする中で徐々に思考を進めていくということなのか? きっともっと色々違った思考の仕方があるはず。


ぜひそのあたりのことを一緒に考えてみましょう。




【blanClass放送室】
10/13(土)のゲスト、関川航平さんと「燃素説から酸素説」について、ひいては「考えるということ」についてお話をしました。



2018/10/05/関川航平/blanClass放送室


こばやしはるお


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ディスカッション関川航平[燃素説(仮)]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20181013/
https://www.facebook.com/events/384023262126094/


燃素説を題材にして参加者といっしょにディスカッションが出来ればと思います。


日程:2018年10月13日(土)
開場:18:30 開演:19:00
入場料:1,600円(ワンドリンク付)
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
https://goo.gl/maps/Q7Aat7nBarE2

                            • -

アクセス:京浜急行「井土ヶ谷」駅の改札出て正面の信号わたりすぐを左折、一つ目の交差点を右折、二つ目の角を左折、三井のリパーク後ろ、blanClass看板がある細い段々を上がって右の建物2階

                            • -

関川 航平 Kohei SEKIGAWA

  • 1990年生まれ。パフォーマンスやインスタレーション、イラストレーションなどさまざまな手法で作品における意味の伝達について考察する。

http://ksekigawa0528.wixsite.com/sekigawa-works

10月6日(土)岩田 浩[エチュード:再演のために]


今週土曜日のLive Artは岩田浩がソロでは2度目の登場。


前回は、2017年の2月に[アクティングエリア]というタイトルで、岩田浩本人が、場をつくり出し、場の中心占めながら、淡々と進行していくパフォーマンスだった。
http://blanclass.com/japanese/archives/20170204/


この時は、例えば時間的な隔たりがあって、取り戻せないことや、そもそもつかみ取れないかもしれないことに対して、彼が学んできた演劇という形式で行われたり、共有されてきた考え方や方法を使って、なんとか手中に収めるというか、あるいは観客と共有できる方法としての可能性を模索していたように思う。


前回はその孤軍奮闘する様が「アクティングエリア」を生み出していたわけだが、今回は、カテゴリーにもグループワークと示されているように、参加者と一緒に場づくりを試みる。


タイトルは「エチュード:再演のために」…。


エチュード」というのは、演劇の稽古場で、よく行われている一種の訓練のような即興劇のことだが、今回は、参加者のみんなと、blanClassの外に繰り出して、「エチュード」というのか? ちょっとしたタスクをこなしながら、「再演」というのか、それぞれの人たちにとっては、距離があるような事柄などを、みんなでやってみようという試み。


つまりここでも、彼のバックグラウンドであり、学んできた考え方や方法を、今度はもう少し外側に開いたり、当たり前のこととして振る舞い直して、そこで何が起こるのか、あるいはどんなことが考えられていくのかを、まさにやってみる機会になるのだろう。


と文章にするのは難しいのだが、先週収録した放送室で、もう少し詳しくお話しできたので、そちらをぜひご覧になってほしい。(今回は特に…)


もちろん、参加あっての企画なので、奮ってご参加ください。

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【blanClass放送室】
岩田浩さんと「エチュード」、「再演のために」、「参加について」、「時間的な隔たりについて」などなど、良い感じでお話ししました。ぜひご覧ください。



2018/9/25/岩田 浩/blanClass放送室


こばやしはるお


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グループワーク|岩田 浩[エチュード:再演のために]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20181006/
https://www.facebook.com/events/614465968948437/


actorの仕事がactivateすることならば、私たちはつねにactorにほかならない。複数の身体は、その作業を補助するだろう。いわゆる演技術は要らず、たとえば歩くことによって、置かれたものの作動を試みる。


日程:2018年10月6日(土)
開場:14:30 開始:15:00
入場料:1,600円(ワンドリンク付)
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
https://goo.gl/maps/Q7Aat7nBarE2

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岩田 浩 Hiroshi IWATA

  • アーティスト。1982年兵庫県生まれ。最近の発表に「アクティングエリア」(blanClass、2017)、参加作品「遊離のルール」(演出:クリストフ・トラッカー、PARADISE AIR、2017)ほか。

https://hiroshinc.tumblr.com/