昨日、外島貴幸くんと『WORM HOLE episode12』(magical ARTROOM :11/27-12/26:鈴木光、仲田慎吾、西山弘洋、忽滑谷昭太郎、安田悠)に行ってきた。
http://www.magical-artroom.com/exhibitions/12wormhole/index.php
2月の+nightに外島くんとのブッキングを予定している鈴木光の作品を見に行くためだった。
「もしあなたが話したいことがあるなら、それを僕に教えて下さい。/ Please tell me, if you have something to talk to」という映像作品。
彼の作品だけが4Fのラウンジに展示されていた。私は葛根湯を飲んでいたせいか、あまり寝ていないせいか、そのバーラウンジの居心地のいいカウチのせいか、融けそうな睡魔に襲われながら、42分のその作品を見た。
どこだろう? アジアの国々、タイとかインドとか、作家が旅をしながら撮りためたであろうインタビュー。
日本の若者たちはそろって、びっくりするほど抽象的な「話したいこと」を話していた。日本人でない人々は比較的普通のことを物語のように語っているのに。やっぱり日本人って不思議だ。それって豊かなことなのだろうか?
その後、外島くんと恵比寿駅のそばの「CAFÉ de CRIE」の2Fの席(そこは階段の踊り場というか、ほとんど通路だった)で、最近の20代の表現について話をした。外島くんは29歳だから、ギリギリ20代。
20代のアート作品は美術を限りなく意識していないものが多い。というよりも、特に気になる作家の仕事が、そういう傾向にある。きっと欧米からやってきたARTが結局は根付かなかったのだろう。
そして、どういうわけかとりとめがなくって、終わりが見当たらない。
20代のアーティストと話していると、私も同じ時間を生きてきたはずなのに、私の知らない(失われた)時間があることに気づく。その時間になにが起こっていたのだろう?
最近、いろんなところで「20代の仕事が、20年前に20歳上の人々の仕事がさっぱりわからなかったのと同じようにわからない」と告白している。私はちょうどその中間にいて、かつて20歳上の世代に直接聞いたように、いままた、20歳下の世代に直接、お話をうかがいたい、と本気で思っている。
明日というか今晩の+nightはexplosion K/N/S 國宗浩之+中川敏光+白井美穂 [サウンドパフォーマンス]、11/23に代官山+ING Atticで行われたもの(白井さんのパフォーマンスは初々しかった)の展開版、電子えんぴつがどう使われるか(代官山では村田峰紀の背中でえんぴつが語っていた)必見!
小林晴夫