外島貴幸というアーティストは、blanClassでは常連中の常連アーティスト。出演回数だって、もしかしたら一番多いかもしれない。でもそれは、ほかのゲストとの対バン形式だったり、ほかのゲストの共演者だったり、彼と吉田正幸とのユニット、O,1、2人での出演だったりと…。純然たるソロ出演は初ということになる。
今回は新年のサルフェスでも企画を頼んだ、河口遥さんの企画で、そういう奇跡? が実現にいたった。
さて、その記念すべき初のソロ出演のタイトルは「背中を盗むおなか」。
「背に腹はかえられぬ」という諺がある。社会に向かって盾になっているのが背中で、 空腹を満たすためなら、そんな背中をも捨てるというような意味で理解していたのだが、語源では、五臓六腑のほうが大事だという意味があるらしい。
外島くんは自分のお腹が自分の背中を盗むということを試みるらしいのだが、お互いはいつも背中合わせで外を向いているので、一度もお互いを拝むことができない関係にある「背中」と「おなか」がどうやって駆け引きをするのだろう?
先日、blanClass放送室で、その辺のことをお話ししようと思ったら、当人の代わりにいくつかの代役たちが外島くんの代わりに、なにか要領の得ない返答をしてくれた。
その上、ソロ出演といっておきながら、本番でも、代役たちがやってくるのだという。だんだんわけがわからなくなってきた。
ただ、きっと彼を構成していると思っている、あるいはそう示してきた、彼自身やものたちをとうとう奪還できるはずだという期待だけは大きくなってくるのだ。
問題の放送室もご覧ください↓
2016/4/25/Tkayuki TOSHIMA/Broadcasting
こばやしはるお
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コント、パフォーマンス、ジェンダーチェイシング|
外島貴幸[背中を盗むおなか]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20160514/
https://www.facebook.com/events/1811673342394062/
自分と物を私から盗み返すためのいくつかの方法。
「背後霊がとり憑いている人に対して背中を向けたら、それは背後霊と呼べるのだろうか?」(自作「やさしいウィトゲンシュタイン」より)
コーディネート:河口 遥
日程:2016年5月14日(土)
開場:19:00 開演:19:30
入場料:1,600円(ワンドリンクつき)
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外島 貴幸 Tkayuki TOSHIMA
- 1980年東京都生まれ。2004年BゼミLearning System修了。笑いを軸に、マンガやテクスト、コントなどを用いた探求と実践。2015年に「無条件修復UNCONDITIONAL RESTORATION」展に参加(milkyeast)。出版作品として、「bid」(眞島竜男との共著、2013年)「ポリ画報」(雑誌、2014 年〜)などがある。
https://twitter.com/takayukitoshima
https://www.facebook.com/toshima.takayuki.5
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河口 遥 Haruka KAWAGUCHI
- 1985年千葉県生まれ。主な個展に「そんなにロマンチックな目つきをするな。」(22:00画廊,2012年)、「あなた」(blanclass,2013年)、「一人の男に三人の妻、もしくは、どうして俺のことをもう愛していないの?そして、無関心な女」(永田絢子企画,blanClass,bardenbarden,HIGURE17-15cas,2014年)。主なグループ展に「開館記念展示〜青梅ゆかりの名宝展」(国立奥多摩美術館,2012年)、「土湯アラフドアートアニュアル2014」(土湯温泉,2014年)、「第3回イドガヤ・ビエンナーレ」(blanClass, 2014–2017年)など。また小平市にて、22:00画廊(http://2200gallery.com)を運営している。「母に描かれる 母の子 母とモデル」(2015年)を寄稿したタブロイド紙『Pa+ フォビアと芸術生産』(http://t.co/By2Cj04Hs3)が販売中。