3月10日(金)杉田 敦 ナノスクール第4期 [ブッダに会ったらブッダを殺せ #11]&3月11日(土)杉田 敦 ナノスクール《nano school》[出国手続き]

2012年11月に始まった杉田敦[ナノスクール]。4年と4ヶ月続いてきたナノスクールも今回が最終回です。まずは、3月10日(金)に月一セッションのナノスクールがあり、その翌日、3月11日(土)に今期の発表があります。


結果的に最終章になってしまった、今期のナノスクール。テーマは「ブッタに会ったらブッタを殺せ」でした。臨床心理学者のシェルドン・コップの『ブッタに会ったらブッタを殺せを』(青土社)参考に、杉田敦が様々な課題を出してきました。この本のタイトルは、臨済宗の「仏に逢うては仏を殺せ。祖に逢うては祖を殺せ。羅漢に逢うては羅漢を殺せ。父母に逢うては父母を殺せ。親眷に逢うては親眷殺せ。始めて解脱を得ん。」という教えからとったものだという。


つまり、師として仰ぎ信奉しているものを一度投げ捨て、そこから考え始めなければならないということである。信奉しているものは、”ひと”のみならず、国家や制度、資本主義の中で生まれ続ける生産と消費の形、ありとあらゆるものが権威化し、信じるという意識さえないまま、信じているというのが現在の社会のあり方なのかもしれない。


今期はそのような信じているかもしれない何かを探り、それを投げ出す方法を考えてきました。
このテーマになってから1年が経とうとしていますが、しっくりくる答えにたどり着くことはなく、もう少し考え続けなければいけないなと感じます。


杉田敦によれば4月からは国外で開催するとのことです。そこで最終回のナノスクールは[出国手続き]と題されたイベントになっています。3月10日(金)は[出国手続き]に向けた準備で、3月11日(土)は[出国手続き]です。これまでの実践が無事出国できるかどうか、ナノスクールに関わってきた皆さま、そして気になっていたけどこれなかった皆さま、できるだけ多くの方と検討できればと思います。


みやざわひびき
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★月イチセッション
杉田 敦 ナノスクール《nano school》#48[ブッダに会ったらブッダを殺せ #11]

http://blanclass.com/japanese/schedule/20170310/
https://www.facebook.com/events/1846772712250016/


極小の学校、ナノスクール第4期。知っていると思い込んでいることを可能な限り小さくして、再び、本当の意味で知るために努力してみること。アートにとって重要だと思われるそうした姿勢を、これからもいろいろ試していければと思います。


井土ケ谷事件の当事者になってみるというスタートから、「協調/反駁/誤解」、「そこにそれはない、あるのかもしれないけれど」、「裸になること、左になること」とテーマを替えて開催してきたナノ・スクール第4期は、「ブッダに会ったらブッダを殺せ」のタイトルのもと、権威から自由になり、自律性を保つための精神そのものについて考えます。五日市憲法文化学院、ホモ・ソーシャル連続体、イスラ・クラブ、グルジェフゾロアスター教、シュタイナー、大逆事件人間原理、安藤昌益、ブランショセリーヌなどがテーマとなります。指摘しやすい権威のみならず、ときにそれを糾弾するものの中にさえはびこっているはずの権威の本質を凝視め、考え、試み、挑みます。
また、現在開催中の《第3回イドガヤ・ビエンナーレ》(2017年12月12日まで開催中)は随時振り返りながら、今後のあり方について考察していけたらと考えています。


※ナノスクールは完全予約制となります。 参加資格は、アート、あるいはそれに関連する分野の専門家、あるいは専門家を目指す人とさせていただきます。


日程:2017年3月10日(金)18:30〜
参加費:1,200円/学生 \1,000円(要予約)

〈予約方法〉ご予約は前日までにご連絡をお願いします。なお定員に達した場合などお断りすることもございますので、あらかじめご了承ください。
〈タイトル〉ナノスクール予約〈本文〉1)日にち 2)氏名 3)住所 4)メールアドレス 5)参加人数
上記の内容でイベント前日までに以下のメールアドレスに送信ください。こちらからの返信を持って予約完了とさせていただきます。
info@blanclass.com


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★ナノスクール第4期最終特別イベント
杉田 敦 ナノスクール《nano school》[出国手続き]

http://blanclass.com/japanese/schedule/20170311/
https://www.facebook.com/events/286642415087458/


2012年から開催されてきた nano school、第4期 “ブッダに会ったらブッダを殺せの” も最終回になりました。今期は、あらゆる権威化に抗うための実践を主眼に行ってきましたが、それができたのかどうなのかは、参加者のそれぞれに判断いただくしかありません。しかし、抵抗すること自体が抵抗すべき当のものを生み出してしまうこと、その困難については、各自お考えいただけたのではないかと思います。


さて、nano school は4月から1年間、国外での開催となります。主な開催地はリスボンですが、カッセル、ミュンスターアテネイスタンブール、リヨン、アスコナー、ヴェネチアなどです。情報は引き続き blanClass から発信してもらいます。小林さんの美味しいご飯はありませんが、海外での活動も有料とし、その一部をblanClass に還元できたらと思います。テーマはまだ未定ですが、近々お伝えできると思います。1年間限定の、海外版 nano schoolを宜しくお願いします。


日程:2017年3月11日(土)
開場:18:30 開演:19:30
入場料:1,600円(ワンドリンク付)


〈予約方法〉ご予約は前日までにご連絡をお願いします。なお定員に達した場合などお断りすることもございますので、あらかじめご了承ください。
〈タイトル〉ナノスクール予約〈本文〉1)日にち 2)氏名 3)住所 4)メールアドレス 5)参加人数
上記の内容でイベント前日までに以下のメールアドレスに送信ください。こちらからの返信を持って予約完了とさせていただきます。
info@blanclass.com


杉田 敦 Atsushi SUGITA

  • 美術批評。オルタナティヴ・スペース art & river bankディレクタ。女子美術大学教授。最近の著書に、『静穏の書』、『ナノ・ソート』(共に彩流社)、『アートで生きる』(美術出版社)、『リヒター、グールド、ベルンハルト』(みすず書房)、『inter-views』(美学出版)がある。作品に”critics coast”(越後妻有アートトリエンナーレ, 2009)など、キュレーションにポルトガルの現代美術展『極小航海時代』(JAM)などがある。また、批評タブロイド紙 “+journal” の編集、アーティストの増本泰斗と、ディスカッション・プロジェクト”Picnic”も行っている。