今週土曜日の Live Artは宮川知宙が初登場!!
彼は昨年4月のステューデントアートマラソン vol.11に出演。そのときは、《〈石を用いた遊戯〉の実践》という参加型のゲームを発表した。基本一対一で互いに石を転がして対戦するのだが、優劣や勝ち負けはあいまいな基準を元に話し合いによって決する。あいまいなのに、あるいは、あいまいであるがゆえに、ゲームとしての面白さを追求してゆくという試みだった。
2016.4.2[ステューデントアートマラソン vol.11]より
その後は、《”ハンバーガー” つくる/食べさせる》というタイトルでオリジナルレシピの括弧付き”ハンバーガー”を人に振る舞うという記録を前提としたパフォーマンスを試みた。これはプライベートで日常的に行っている振る舞いとは少しだけ異なっていて、あくまでも作品行為に準ずるような行為として提示することで、既存のアートとそれを取り巻く、領域、その機能の仕掛けを考えるという作品だった。
今回は彼が現在も継続して受けている、また、将来、教える立場にもなり得ることを前提に「美術教育」のあり方を考えるというもの。タイトルにある、「彫刻 I」とは、多摩美1年次基礎科目の科目名で、「石材デザイン」とは、東京造形大1年次の課題の一つだそうで、表現系の教育の導入に用意されがちな、訓練のあり方を発端に、各大学の彫刻教育の最初の課題をリサーチしている。
そもそも教育を受けているものたちが、自ら自分たちに必要な教育を考えるというのはとても高度なこと。1960年代に欧米を中心に各所で起こった学生紛争のような活動下でも多少はこのことが問題にされたものの、どちらかというと組織の政治性をこそ問題にし、実際の教育については、その後の実践の中で悩ましい問題としてさまざまな立場の課題として残っていったように思う。
教育が担ってきた大半のことがネットワークによって、無償で共有されることが可能となった現在、何のために教育が必要なのかを改めて考えるべき時。
かなりの少数派だろうが、「もう教育はいらない」と主張する人たちもいる。もちろん教育が入らないのならば、教育に変わるなにかを考え出さなければならないだろう。
その前に、宮川くんのリサーチを一緒に覗きながら、現状の表現系、世界系教育のあり方を考えてみましょう。
〈blanClass放送室〉
4月22日のLive Artのゲスト、宮川知宙さんをゲストに放送室の収録しました。宮川さんが持参した映像を見ながら、修了制作の制作過程、関心などについてお話をお聞きしました。こちらもぜひご覧ください↓
2017/4/3/宮川知宙/blanClass放送室
こばやしはるお
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デモンストレーション|宮川知宙[研究授業, 彫刻 I, 石材デザイン]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20170422/
https://www.facebook.com/events/1928351670776662/
私はこの春、多摩美術大学卒業と同時に美術の中高1種教員免許を取得する予定です。自身が今までに義務教育や高校、美大で与えられてきた美術の課題と、それに関する事柄のデモンストレーションやリサーチの発表を行います。
日程:2017年4月22日(土)
開場:18:30 開演:19:30
入場料:1,500円(ワンドリンク付)
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宮川 知宙 Tomohiro MIYAKAWA