10月26日(土)ステューデントアートマラソン vol.15

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今週土曜日のLive Artはステューデントアートマラソン vol.15! そしてこのイベントがblanClass休業前の最後のイベントになります。
 
なぜラストイベントを「ステューデントアートマラソン」にしたかというと、それはある意味において最もblanClassらしいイベントだと思ったからです。
 
ステューデントアートマラソンは、blanClassの活動を始めて間も無い時期、2010年1月に「ステューデントナイト」としてスタートしました。そろそろ、大学などにゲストとして呼ばれて、学生たちと話をする機会ができ、アーティストとして活動をしてみたいけれど、そもそも世の中のどこに向けて表現を発信して良いのか、自分が所属する専攻や学んできた技術や形式や歴史なんかとやっていることもどんどんずれてきているような気もするし…、そんなステューデントたちの存在に気がついて、今自分がいる場所から離れて、一息つけるような、そして専攻や形式を飛び越えて交流ができるような場を目指して始めた企画です。
 
活動を開始した頃のblanClassは、大学で美術やアートを知り、触れていくうちに自分の表現を獲得したり、考え方の基礎を身につけたりはするものの、社会に放り出されてから、モヤモヤと行き先に迷い始めているような30才前後のアーティストたちにハマったように思うので、あらためて考えてみると、「ステューデントアートマラソン」のコンセプトは、スピンオフ的な企画のようで、blanClass全体の運営理念をシンプルに言い当てていたように思うのです。
 
10年の間、年に1〜2回行ってきた「ステューデントアートマラソン」、今回が15回目ですが、たくさんの最若手のアーティストたちが通り過ぎて行きました。毎回、今回はどうなるのか? 全く予想がつかないということもあって、不安に思いつつ、蓋を開けてみると、ちょっとびっくりするくらいに面白い経験ができました。
 
先日の「モバイルキッチンでできること#3」で、企画の1人良知暁さんが、毎年の10月17日を「blanClassの日」に制定しよう、そしてその日なにをする日にするのか? という部分を「」(ブランク)にして制定文書を作成、「」内はそれぞれに埋めてくださいとと呼びかけたのですが、良知さん自身は「なんだかわからない表現を見に行く日にしたい」と言っていました。そう思うに至った理由に、一昨年の「ステューデントアートマラソン」に勇気を振り絞って参加したのに、その日の最初の作品で、参加者みんなで歌をうたわされた思い出をあげていましたが、たしかに未分化な試みが未整理のまま提示されるゆえに、慌てもしますが、総じて豊かな時間になってきた気がします。
 
クロージングパーティーをした後に、もうひとつイベントあるというのは、なにか拍子抜けな感じもしますが、最後は、もうちょっと先のことがよぎるようなイベントで締めくくりたいと思います。
 
久しぶりの方もお初の方もぜひ遊びに来てください。

 

こばやしはるお

 

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【blanClass放送室】
10月26日(土)ステューデントアートマラソン vol.15の放送室は3回に分けて収録しました。
 
▲第1弾は、高山勇吹さん、白尾 芽+中西真穂のユニットの2組、進行は小林晴夫。
2019/9/25/Students Part 1/blanClass放送室 
 
▼第2弾は、オヤマアツキさん、白澤はるかさん、八木温生さんの3組、進行は長屋鈴香と村田紗樹。
2019/9/26/Students Part 2/blanClass放送室
 
▶︎第3弾は、齋藤健一さん、沢辺啓太郎さん、藤田 凛/さんの3組、進行は安部祥子と長屋鈴香。
2019/10/2/Students Part 3/blanClass放送室
 
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アートマラソンステューデントアートマラソン vol.15
blanClass休業前の最後のイベントは、blanClass定番企画、ステューデントアートマラソン。学科や専攻を違えた現役学生が、一時だけ学校を離れ、それぞれの表現をやってみる異種格闘技戦。世の中にはたくさん存在するはずのどのジャンルからもズレているような作品行為が見られる稀有な機会です。
 
髙山勇吹文字が上手くなりたいから習字する。(課題:空白)
齋藤健一[借りた手袋による接触
沢辺啓太朗[都市と循環]
藤⽥ 凜[言葉で人になる]
オヤマアツキ[TE ASE HOUSE]
白澤はるか[生活のうた(レコーディング)]
八木温生[虫葬儀 なもなきものに「名」をあたえよ]
白尾 芽+中西真穂[かぞえうた]
(エントリー順)
 
日程:2019年10月26日(土)15:00ー20:00(予定)
入場料:700円(ドリンク別)
 
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髙山 勇吹 Ibuki TAKAYAMA多摩美術大学美術学部彫刻学科4年)
1998年生まれ。2016年多摩美術大学入学。主なグループ展に、「新・多摩美術大学彫刻学科ギャラリー」(2018)、「東京インディペンデント2019」(2019)などがある。
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齋藤 健一 Kenichi SAITO東京造形大学絵画専攻3年)
1998年島根県生まれ。2019年東京造形大学造形学部絵画専攻3年在籍。主な発表に、「ステューデントアートマラソン vol.14」(パフォーマンス・blanClass・神奈川・2018)、「SLIDE」(グループ展・ZOKEIギャラリー・東京・2019)、「今日の延長」(2人展・S.Y.P art space・東京)などがある。
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沢辺 啓太朗 Keitaro SAWABE東京造形大学造形学部2年)
1998年生まれ。学生の作品を広めるためのプラットフォームPAPILLONSを毎月発行しています。「見える手」(ワークショップ・blanClass・神奈川・2018)、「SLIDE」(グループ展・ZOKEIギャラリー・東京・2019) 、「Lunch Time Disco」(パーティー・CSLAB・東京・2019-)など。
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藤⽥ 凜 Rin FUJITA多摩美術⼤学絵画学科油画専攻2年)
1998年生まれ。逆子。⾼校時代、演劇部に所属。現場で本当に起こっている出来事と演じられる(作られた)出来事の違いについて興味を持ちパフォーマンスやインスタレーション作品制作を⾏う。 
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オヤマ アツキ Atsuki OYAMA多摩美術大学美術学部彫刻学科4年)
2017年多摩美術大学成績優秀者奨学金取得。「かがわ文化芸術祭2017 主催行事アートコンポ香川2017」入選。2018年「多摩美術大学国際交流プログラム タイ,シラパコーン大学ワークショップ2018」参加。主なグループ展に 「コノタビ」(2017)、「倉庫展」(2017)、「私たちの平成展」(2017)「彫刻学科3年有志展」(2018)、「新TAU彫刻学科ギャラリー」(2018)、東京インディペンデント2019(2019)などがある。
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白澤 はるか Haruka SHIRASAWA(武蔵野美術大学油絵学科油絵専攻4年)
1996年長野県生まれ。現在武蔵野美術大学油絵学科4年在籍。主にインスタレーション、映像を制作。
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八木 温生 Haruo YAGI(武蔵野美術大学彫刻学科3年)
グループ展に、アートサイト(2017)、学内展示(2018)コネクト(2019)などがある。
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白尾 芽+中西 真穂 May SHIRAO + Maho NAKANISHI東京藝術大学美術学部先端芸術表現科4年/3年)
白尾芽、中西真穂、小山華林の3人で「大きすぎる馬」としても活動中。ドローイングや写真、テキストによる本を制作。
 
白尾 芽 May SHIRAO:1998年神奈川県生まれ。振付への関心を軸に、身体とそれを動かすルールについて思考し制作する。ライターとしても活動。主な展覧会に「vacances」(東京藝術大学学生会館、東京、2018)、「ここからずっと遠く」(東京藝術大学 藝祭、2018)。
 
中西 真穂 Maho NAKANISHI:1998年北海道生まれ。写真を主なメディアとして、撮影行為における身体性、イメージの運動について制作をしている。主な展覧会/出演に「太陽光と…」(グループ展、テラス計画、札幌、2017)、劇団園「シンキロウ」(演劇、王子小劇場スタジオ、東京、2017)、「margin basket」(グループ展、東京藝術大学学生会館、東京、2019)。