11月18日（土）荒木悠荒牧悠荒木美由［アラキユウアラマキハルカアラキミユ］

今週土曜日のLive Artは、2014年9月のソロ出演以来、久しぶりに荒木悠さんに出演をお願いしたところ、紛らわしい名前のアーティストを２人も連れて、前回のアーティストトークに引き続き、またもや、アーティストトークという名のパフォーマンスが展開される。

荒木悠の最近の作品は、偶然に符合する言葉の意味や響きなどに反応しながら、導かれるようにイメージや物語を紡ぎ出される。そして同時にそこには、そこはかとユーモアが漂っている。

赤瀬川原平が生前つけていた「偶然日記」というのがあるが、偶然同じ年に生まれたことや同姓同名であることには何ら意味はないし、陰謀などがあるはずがないのだけれど、何かしらの因縁を感じてしまったり、生まれた場所を超えて一致する時代めいた影を読み取りたくなるのはよくわかる。

私も同い年の人を発見すると、嬉しくなって、そのことを誰かに言いたくなるのだが、そんなシンクロニシティ的な喜びに共感してくれる人は以外と少なくて、大抵は「へぇー」と軽くいなされてしまう。

それでも相変わらず、意味のない必然よりも、意味のある偶然に期待をしながら日々を過ごし、芸術みたいなものは、どこからともなく「ふわっ」と生まれてきたように、目の前に現れてきてほしいと願っている節がある。

あらかじめ現実に物語が仕組まれているわけではないのだから、偶然のつながりを勝手に読み込むことこそが物語なのだ。と、例えばゴダールやジャームッシュだって思っていたに違いない。

荒木悠もまたそんな知性を実践している若きアーティストなのではないだろうか？

だからきっと今回のアーティストトーク［アラキユウアラマキハルカアラキミユ］だって、ただふざけているわけではない。ただ名前が紛らわしいという理由だけで、集まったアーティストたちはどんな事件を巻き起こしてくれるのだろう？

そういうシリアスを味わいたい方も、そうでない方も、ぜひお越しください。

【blanClass放送室】

11/17のゲスト荒木悠さんと文章にも触れたようなことを聞いてみましたので、こちらもぜひご覧ください↓

2017/11/12/荒木悠/blanClass放送室

こばやしはるお

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アーティスト・トーク｜荒木悠荒牧悠荒木美由［アラキユウアラマキハルカアラキミユ］
http://blanclass.com/japanese/schedule/20171118/
https://www.facebook.com/events/838345486326373/

名前が若干かぶり気味のアーティストが初めて集い、各々の活動の差異と重なる部分について話します。

日程：2017年11月18日（土）
開場：18:30　開演：19:30
入場料：1,500円（ドリンク別）

〈アクセス〉京浜急行「井土ヶ谷」駅の改札出て正面の信号わたりすぐを左折、一つ目の交差点を右折、二つ目の角を左折、三井のリパーク後ろ、
blanClass看板がある細い段々を上がって右の建物2階

荒木悠　Yu ARAKI

1985年山形生まれ。2010年東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像研究修士課程修了。ある事物が他の土地へと伝播し、その過程で生じる変容や誤訳を伴いながら根付いていった物語を軸に映像作品を制作している。近年の主な展覧会に「双殻綱：第一幕」（無人島プロダクション、東京）「The Way Things Do」（ジョアン・ミロ財団、バルセロナ）がある。

荒牧悠　HARUKA ARAMAKI

1988年神奈川生まれ。2014年慶應義塾大学政策メディア研究科修了。人の無意識的な判断を露にする試みを、オブジェクトの制作を通して行っている。近年の主な展覧会に「Ascending Art Annual Vol.1　すがたかたち」（スパイラルガーデン、東京）、「デザインの解剖展」（21_21DESIGN SIGHT、東京）がある。

荒木美由　Miyu ARAKI

1988年東京生まれ。2013年女子美術大学大学院美術研究科美術専攻修士課程立体芸術研究領域修了。とにかく、あなをあけつづけてる。近年の主な展覧会に「いしにあなをあける」（いりや画廊、東京）、「那須野が原国際芸術シンポジウム」（大田原芸術研究所、栃木）がある。