名をつくる|末永史尚

私がずっと気になっていたことの一つに、「歴史に名が残っているアーティストの名前が特徴的なこと」がありました。赤瀬川原平梅原龍三郎、菅井汲、斎藤義重…。また現在活動中の色んなアーティストに出会うのですが、名前が特徴的で、作品のイメージと結びつきやすい名前だと活躍していくような気がしています。舟越桂奈良美智草間彌生…。逆に、名前に特徴がないと作品が良かったとしても覚えられていかないのです。ひょっとしたら、名前の時点でアーティストの何かが最初から決定されているのではないだろうか?


「アーティストが作品をつくる」という回路をひっくりかえし、「アーティストの名前が作品をつくる」可能性について考えるための一日だけの展覧会と、イベントを考えました。制作者それぞれが今持っている名前をいったん無くして制作し、作られた作品にふさわしいアーティストの名前を与え、その制作者の作品として作品を見てみます。


「名前」「作品」「タイトル」の組合せの中で、見えてくる作品の印象がどう変化しているのか、実験的な場で体感し、アーティストにとっての名前の作用について話し合ってみたいと思います。


すえながふみなお


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


展覧会/イベント|末永史尚[名をつくる]
https://www.facebook.com/events/158645411453732/


日程:2018年3月17日(土)

展覧会[名をつくる]13:00―19:00 ※入場無料

色川角夜、円城寺宗一郎、斉藤武利、三途万里菜、水江あかね
※ 出品+名の考案:大久保あり、佐藤克久、ジャンボスズキ、末永史尚、冨井大裕

普段使用している名前をいったん忘れ、匿名の存在として作品を制作します。 そしてその作品にふさわしい作者の名前をつくり、その名前で発表します。 作品制作と鑑賞にとって、作品に作者の名前が作用するのかを検証する試みです。


トークイベント[名をつくるについて]19:30― 
入場料:1,500円(ドリンク別)

登壇:大久保あり、佐藤克久、ジャンボスズキ、末永史尚

企画者が展覧会の仕組みを解説します。また出品者が本展にあたりどのように制作 したか、またそれぞれ発表や鑑賞の際に名前をどう意識しているかを話します。

                            • -

会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
https://goo.gl/maps/whKbkCFnEoL2
アクセス:京浜急行「井土ヶ谷」駅の改札出て正面の信号わたりすぐを左折、一つ目の交差点を右折、二つ目の角を左折、三井のリパーク後ろ、blanClass看板がある細い段々を上がって右の建物2階

                            • -

末永 史尚 Huminao SUENAGA
ー1974年山口県生まれ。東京造形大学造形学部美術学科美術?類卒。絵画・立体作品を中心に制作。主な展覧会にに2018年個展「サーチリザルト」 Maki Fine Arts、2017年「引込線2017」旧所沢市立第2学校給食センター、など。
ウェブサイト:http://www.fumisue.sakura.ne.jp
ブログ:http://kachifu.hatenablog.com