岸井大輔[アジアで上演する#12 fin.|戯曲『好きにやることの喜劇(コメディー)』上演]

今週木曜日は月イチセッション「アジアで上演する」フィナーレ!!
岸井大輔が一年にわたって、少しずつ進化させてきた戯曲がいよいよ完成しました。
ここ数年、岸井も含めた日本のコンテンポラリーアーティストの中には、土着的な興味と、上演のかたちが組み合わされた表現が多く見られることへの危惧から出発した「アジアで上演する」。

それは戦前戦後において伝統を重んじる文化人の多くが戦争へ向かう体制に加担したのではなかったか? という歴史認識が前提にある。これまで11回、こうした岸井の問いかけを発端に、インタビューや分科会をベースに、何度かの上演も試みながら、前回のセッションで完成された戯曲が発表された。

今回は演出陣に梅津庸一(美術家)、タカハシ 'タカカーン' セイジ(音楽家/無職・イン・レジデンス)、萩原雄太(演出家/かもめマシーン)、藤城嘘(画家・美術家/カオス*ラウンジ)らを招き、『好きにやることの喜劇(コメディー)』と題された上演回を開催します。

「アジアで上演する」の全イベントに出席した振付家斉藤成美に本シリーズ鑑賞からの作品を依頼、製作された「しつらい(出演:斉藤成美・前田ゆきの)」も上演されます。

blanClassのような仮設小屋のようなスペースにしては、なかなかに大掛かりなイベントになりそうです。ふryってご参加ください。なお予約が必要なので、下記の詳細をお読みください。



こばやしはるお
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月イチ・セッション岸井大輔[アジアで上演する#12 fin.|戯曲『好きにやることの喜劇(コメディー)』上演]
https://www.facebook.com/events/1476960392626152/
http://blanclass.com/japanese/schedule/20150917/


アジアを概念化し、西洋芸術に接ぎ木して作品製作をすることは、歴史を振り変えるまでもなく、陳腐であり、かつ危険な飛躍となりやすい。しかし、それを承知の上で、アジアに新たに向かい直す芸術家が増えている。しかも、彼らは、表現形式として展示ではなく上演を志向することが多いようだ。
この現象を「アジア(とか日本とか)」「上演」という言葉を使わずに記述できる言語を獲得したいと考え、「アジアで上演する」シリーズをはじめた。
まず、何人かの「アジアで上演する」アーティストにスポットをあて9月ー12月に発言を記録・交流を行い、2,3月に実験公演をし、4月ー6月は以上の体験から見出されたいくつかのテーマに基づく分科会をもった。また、1月と7月には振り返り検証をした。このシリーズを主催する岸井は劇作家であるので、以上の経験を下記戯曲「好きにやることの喜劇(コメディー)」にまとめ、以下のアーティストにより上演する。


梅津庸一(美術家)
タカハシ 'タカカーン' セイジ(音楽家/無職・イン・レジデンス)
萩原雄太(演出家/かもめマシーン)
藤城嘘(画家・美術家/カオス*ラウンジ)

*「アジアで上演する」の全イベントに出席した振付家斉藤成美に本シリーズ鑑賞からの作品を依頼、製作された「しつらい(出演:斉藤成美・前田ゆきの)」も上演される。


日程:9月17日(木)19:00〜22:00
入場料:2,000円(出入り自由)
定員:30名(要予約)

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〈予約方法〉info@blanclass.comに以下の内容でイベント前日までに送信ください。
こちらからの返信を持って予約完了とさせていただきます。なお定員に達した場合などお断りすることもございますので、あらかじめご了承ください。
〈タイトル〉アジアで上演する予約〈本文〉1)日にち 2)氏名 3)住所 4)メールアドレス 5)参加人数

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梅津庸一 Yoichi UMETSU

  • 美術家 1982年山形県生まれ。主な個展に2014年『智・感・情・A』ARATANIURANO(東京)など、最近は『パープルーム』の運営もしている (twitter@parplume)

http://www.arataniurano.com/artists/umetsu_youichi/

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岸井大輔 Daisuke KISHII

  • 劇作家。1995年より、他ジャンルで追求された創作方法による形式化が演劇でも可能かを問う作品を制作している。代表作『P』『potalive』『文(かきことば)』『東京の条件』

kishiidaisuke.com

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斉藤成美 Narumi SAITO

  • 振付家・ダンサー/デザイナー。日本大学芸術学部デザイン学科卒。ダンス留学@神戸1期生。来たるべき田楽研究会実行委員。元似顔絵師。現サンドイッチ職人。近年は岡登志子、東野祥子らダンス作品に出演。2013年より振付作品を発表。代表作に、人それぞれが持つふるさとのような特別な場所を出現させる「遠きにありて うたふもの」(2013)、八広という場所についてのダンス「かがりびとのうた」(2014)。現在、ダンスや踊りをつくることがよくわからなくなったので、農作業や日常動作などを通して再考中。
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タカハシ ‘タカカーン’ セイジ Seiji ‘Takakahn’ TAKAHASHI

  • こんにちは。岸井さん。岸井さんとは、お友達になったのは2014年でしょうか。お知り合いになったのは2013年かも。時は濃密です。自己紹介はめちゃくちゃ苦手なのですが、頑張ります。(プロフィールって、横顔って意味なんだよと友人から教えてもらいました。ほんとかな)中学生のころUKロックに感化され音楽を始める。(というと、照れが入っていますので、GRAPEVINEの大ファンというのを宣言します)エレアコはコードが押さえられずにすぐにオブジェと化す。お母さんごめん。高校のころ入学祝いでセミアコを買う。GRAPEVINEの田中さんと同じモデルだと雑誌に記載していたから買ったのに、色が違った。すぐに高校を辞める。また、入る。スタイルの模索で、その音、もうギターでもなんでもないじゃないそれ、シンセやんという手法に出会ったりしつつもバンド(geeq)を組む。大学のころだな。チケットノルマ制やその業界フォームに悶々としていたころ1枚の音盤を制作完了したとほぼ同時にバンドは解散状態へ。(一応まだやってる)会社員を経験。ソロで活動ってどないしよかなあという、そのころにFLOATという場所に出会い、イベント企画をやるように。そんなこんなで、現在のような形へと気づいたら移行。音楽や人生から得られた知見を、フォームにあまりこだわらずに道中産み落としたものとしては、「やってみたかったことをやってみるための時間みるみる」「ウイスキーがのめるまで」「読書フェス」「?を自動販売機で売ろう!」「無職・イン・レジデンス」などがある。これは恒常的に日々実施している活動です。(きっと他にもある)現在主宰するものは、「かんじれんしゅうフィル」「無職研究室」、バンドに、「無職・イン・エクスカーション(w/YukoNexus6)」「geeq」がある。2015年から、「P部」や「民俗芸能調査クラブ」に所属してみたりしています。仕事としては、アーティストのサポートや、ワークショップやイベント企画運営、福祉フィールドでのアートサポートや企画を時々。あ、あと、8月には、無職・イン・エクスカーションが別府で何かやります。9月21日に滋賀近江八幡にある酒游館でライブ出演(ドラ☆美保さんとの対バンは特に楽しみ‼︎)と、個人的には、秋に、奈良で演劇の音楽/音響担当として、北九州のコンテンポラリーダンスイベント?にて何かやります。あくまで予定ですけれど…関東のひと、こんにちは。どうぞ楽しいことをやりましょう。それらの活動の詳細などは、「みにくい」と評判のぼくの公式サイトは下記をご覧ください。

http://www.seijitakahashi.net/

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2015.7.22 タカハシ ‘タカカーン’ セイジ
[出演俳優陣の紹介]
・YukoNexus6(滋賀県立此花高校/無職・イン・エクスカーション)
・森口真理(滋賀県立此花高校/DJふくわらい/喫茶ふっくら)
・澤田萌子(チーム夜明け/元レジデンス無職)
・田中保帆(公務員/元無職研究室員)
※追加・変更の可能性があります。(敬称略)
2015.9.12 タカハシ ‘タカカーン’ セイジ 追記

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萩原雄太 Yuta HAGIWARA

  • 1983年、茨城県生まれ。劇作家・演出家・フリーライター。2007年、演劇カンパニー「かもめマシーン」を旗揚げ。主な作品に愛知県文化振興事業団主催の「第13回AAF戯曲賞」を受賞した『パブリックイメージリミテッド』、STスポット共催の『スタイルカウンシル』など。2011年、福島県双葉郡の路上で上演した『福島でゴドーを待ちながら』は、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙や、イタリア・ローマ演劇記念館の『Waiting for godot today?』にて紹介される。
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藤城嘘 Uso FUJISHIRO

  • 1990年東京生まれ東京在住。画家・美術家。2007年(当時高校生)から、「pixiv」「tiwtter」等SNSを中心にインターネット上で作品を公開する美術作家・イラスト

レーター・学生など広くクリエイターに呼びかけ、オフ会的交流を重ねる。2009年春にmograg garageにて50人を超える参加者のグループ展「カオス*ラウンジ」企画を立ち上げる。以後毎年「カオス*ラウンジ」を開催している。2010年には黒瀬陽平と共同でより大きな企画を始め、「カオス*ラウンジ」ではキュレーターとしてだけでなくメインアーティストとしても活動している。アーティストとしては現在、アクリル画を中心に制作。日本人の母と香港人の父のもと東京に生まれ育ち、情報技術により発達するメディア・サブカルチャーの影響を受け、高校2年生になると現代美術に魅了される。以後、社会で消費されるキャラクターの図像への関心から、絵画上でデフォルメされたキャラクター像・文字や記号・都市や風景などのモチーフを構成し、現代的な絵画のあり方を模索。2011年の東日本大震災後は、人間の「祈り」や「信仰」のかたちへの興味、生物学や地質学をはじめとした自然科学への関心など、より文化人類学的な想像力やモチーフを援用し、制作活動を続けている。主な個展に芸術係数企画藤城嘘個展「キャラクトロニカ」(2013年)など。趣味は音ゲーであり、普段はポップンミュージックやSOUND VOLTEXのプレイに勤しむ。モバマスでは輿水幸子P。

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前田ゆきの Yukino MAEDA

  • 小学生の頃、歩道や自転車置場でヒトリオドル。能(観世流)、コンテンポラリーダンスを経て、岩手の芸能や中国武術を始める。2009年よりケイ・タケイ’sムービングアース・オリエントスフィアの活動に参加。本業は整体師。クラフトづくりや農作業も行う。