7月25日(木)ー 27日(土)隅石有覽[耳をすまして、匂いをかぐ。その時、目に映るものは。]

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今週土曜日のLive Artは、写真家の隅石有覧が初登場。
 
7/25(木)〜27(土)の展示と、最終日の19:30からスライドショーを開催します。
 
隅石有覧氏は、blanClassではアッセンブリーズで、長年撮り続けている一、見とりとめのない日々のスナップなどを見せてもらったことがきっかけで、今回のイベントをお願いすることになったのだが、発表は久しぶりとのこと。
 
プロフィールでは、1999年より「埋まっていく記憶」と「行き違う共感」をテーマに制作を続けると書かれているが、特に写真や映像の作品を手がけている。
お話を聞いていると、カメラを持って日々の断面を記録、シャッターを切っていくことが、日課のようであり、また、それらの映像に再び触れることが、そこでの、より感覚に近いところでの経験の記録装置となっているという。
 
感覚の記憶は、撮られたイメージの中だけに封印されているというわけではなく、撮影行為自体が、記憶を閉じ込める引き金になっているらしい。その些細な感覚を取りこぼさないように、日々の撮影行為が続く…。
 
結果、大量になっていく、それらの写真や動画はインデックスもされず、もう一度眺めることさえ難しくなってくるだろう。ただ写真を眺めるだけの場所があって、無尽蔵に時間があって、いつまでも眺めていることができたなら、撮られたイメージにっとって、またしまっておいた彼の感覚にとって、一番幸福なことなのだろう。
 
それでも、彼が彼のためだけにある時間や場所であったらもったいないので、今回はそうして撮り溜めた写真や動画の(あくまでも一部を展示して、彼自身の頭と身体と撮影行為と映像と…の間に起こっていることを、展示やスラドショーをすることで、観客に開いてみようという試み。
 
開かれ解凍される記憶や感覚が、それを経験していないものたちにとって、どんな化学変化をもたらすのだろうか? 
 
 
こばやしはるお
 
 
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【blanClass放送室】

今回の放送室は、川島剛さん(「写真を眺めるスタイドショー」企画)をお招きして、7/25(木)ー 7/27(土)のゲスト隅石有覧さんの写真、「記録することの執着」についてお話ししました。

 

2019/7/3/隅石有覧+川島剛/blanClass放送室


2019/7/3/Aran SUMIISHI + Go KAWASHIMA/blanClass Broadcasting



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写真/インスタレーション/スライドショー|
隅石有覽[耳をすまして、匂いをかぐ。その時、目に映るものは。]
写真を撮った瞬間のことは、不思議と忘れない。
正確に言えば、脈絡のある記憶として憶えているのではなく、感覚だけを憶えている。
その時の匂いや湿度、暑かったとか疲れていたとか。
主に鼻の奥の方で、そのことを感じる。
 
インスタレーション:2019年7月25日(木)ー 27日(土)13:00ー21:00(土曜日のみ19:00まで)
入場無料
 
スライドショー:2019年7月27日(土)19:30ー21:30
入場料:1,500円(ワンドリンク付)
 
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
 
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隅石有覽 Aran SUMIISHI
1999年より、「埋まっていく記憶」と「行き違う共感」をテーマに制作を続ける。