死んでしまった者と生きている人の狭間で「実験的」であること|「ゴーストライター」と「ハイツ高山」について

今年の2月、TPAMフリンジ参加作品として、昨年に引き続き高山玲子にお願いをした。

 

高山玲子は演劇という形式を足場に主に俳優として活動してきたアーティスト。blanClassでは、2017年からあえて最終的なフォーマットを決めないような制作方法を模索しながら、極めて実験的な上演を行ってきた。

 

TPAMの本体が舞台芸術の専門家たちの交流が目的の催しということもあり、2018年に2年ぶりにTPAMフリンジに参加するにあたり、舞台芸術+blanClassならではの多ジャンルなコラボレーションへの挑戦を期待して、彼女に出演をお願いしたのだった。

 

昨年(2018年)は「ゴーストライター」というワークショップと演劇の上演が別の階層にいながら、同時に行われるといった試みをした。コラボレーターは、アーティストの荒木悠が同時通訳としてかなり重要な役が任された。ほかに、撮影が福井琢也、衣装に高橋愛(suzuki takayuki)が参加している。また訪れた人々も観客というより、ワークショップの参加者としてなくてはならない役割を果たすことになるので、半強制的にコラボレーターになる。

 

まずはその参加者たちがそれぞれ自分が生まれてから死んでしまうまでの人生を用意された用紙に記入するというワークショップから始まる。そこに書かれた最後の部分、つまりそれぞれの「終焉の時」を本人に朗読してもらい、荒木悠が英語で同時通訳をする。日本語から英語に翻訳されるテキストを元に、別室にいる高山によって上演が試みられる。その様子は参加者たちのいる会場に同時中継されている。

 

トランズレートされた、個々の参加者が思うそれぞれの「終焉」のイメージを、テキストだけを頼りに参加者たちの身体とは異なる演者が再現をするというのが、彼女が自身に課したタスクなのだが、会場に充満している雰囲気を遮断したような状態で、別室で演じている高山だけが、その雰囲気を共有できない。この実験に訪れた人々は観客という立場ではなく、いつの間にかその場を形作る重要な役割を担うのに比べて、その場の空気は高山には届かないのだ。

 

ゴーストライター」とは、通常、名前を出している著者の代わりの影の著作家のことだが、高山玲子版「ゴーストライター」では、参加者自身の未来の終焉を文字化すること、その朗読を英語に同時通訳する翻訳者のこと、さらには本人にの代わりに演じる高山自身のことも比喩している。つまり終焉を迎えた後の「ゴースト」に成り代わってテキストを書き、翻訳がなされ、演者が演じることで、すでに死んでしまった人々やこれから死んでしまうだろう人たちの「ゴースト」たちをあぶり出そうとする試み。

果たして「ゴースト」たちは現れたのだろうか? 参加者たちは未だに「終焉」を迎えず生者として、そこにいるわけなので、その「ゴースト」自体は、すでに死んでしまった人たちと同じようにやはり不在のままだったのではなかっただろうか?

 

今年(2019年)の「ハイツ高山」は、40分程度の演劇がループ状に上演され続けられるというものだったのだが、4日間の公演はそれぞれ5時間から8時間の長丁場で、思ったように切れ目のないループ上演は不可能で、断続的に始まっては終わり、ひとしきりお客さんと交流するという流れになった。また「ハイツ高山」でも、装置に新美太基、撮影・編集に前澤秀登、ドラマターグ・翻訳に中田博士、グラフィックデザインに一野篤という新たなメンバーでのコラボレーションが実践された。

 

ゴーストライター」では、高山が演じた「終焉」は誰かしら人間のものだったが、「ハイツ高山」では、建物の「終焉」を高山が演じるという試みになった。

 

「建物」とはblanClassの建物のことだが、その「終焉」は少し先に訪れるであろう、この建物の「終焉」。blanClassの活動が今年の10月で小休止するという告知をした後だったので、実際に訪れるであろう終わりと重ねて示されたフィクションの「終焉」だった。

 

この建物の記憶ですと言って小冊子が手渡される。そこには年表のような物語が書かれていて、読んでいくと、きっと本当のことなのではと思ってしまう。blanClassはその昔、Bゼミという現代美術を学ぶ寺子屋のような場所だったので、そこで本当にあったことが少しだけ脚色されているのかもしれない? などと思うかもしれないが、全くのフィクション。読み進めていくとここに住った女主人の物語のようで、実は建物自身の物語が描かれている。

 

観客はその小冊子に目を通しながら、目の前で高山玲子による独演が繰り広げられる。パフォーマンスは40分間で一周する照明が照らし出す年代ごとに、冊子に描かれた物語が演じられる。上演回ごとに、差し替えられる部分もあり、テレビのゲームショーのようだったり、簡単なワークショップなどが観客の参加型で行われた。その中で1度、これら「ゴースト」シリーズを制作する発端となった、近しい演出家の死と、長年一緒に暮らしていた猫の死について触れた。現実に彼女をおそった自分以外のものの「終焉の時」に立ち会った経験が、この実験へと繋がったのだ。

 

ゴーストライター」と「ハイツ高山」共に、あらかじめ形の決まったやり方をなぞるのではなく、とても抽象的で行き先が不明な状態から出発をしている。それぞれユニークなコレボレータたちと、実際に装置を動かしたり、ビデオで撮影をしながら、その都度できることやその効果を確かめながら、ちょっとずつ行き先を見つける作業が繰り返される。おそらくこの2つの試みの手前にぼんやりとした形で彼女が抱えたものが、現実に起こった突然の不在感だったのではないだろうか?

 

場というものは、立ち現れては消え、また立ち現れるもの。それは芸術のようなものも同じで、ふと立ち上がっては、わりとすぐに死んでしまう。どこかしらに遺物のような痕跡としての作品はあり、そこからいろいろと察することもできるので、そうしたものは死守しなければ…と長年思ってきたのだが、私自身の周りで確かに起こったはずの芸術のようなことは、その瞬間に立ち会わなければ、露のように消えてしまう。昔ある人に私の活動が酷評されて、夏草のように現れるが、夏草のように枯れてしまったと書かれたことがあったが、また少し時間が経って、また夏が来れば夏草のように生えるもの。死んではまた生き返るのもアートの理なのだ。

 

でもしかし「ハイツ高山」が思い起こさせてくれたのは、そういう意味での「終わり」や「死」ではなく、本当にこれでおしまいといった、後戻りができない現実の「終焉」のこと。

 

高山さんの愛猫が亡くなった、その少し後、わが家の愛猫も予期せず亡くなってしまったことも重なり、その取り返しがつかない誰かの不在をあらためて思い知ることになった。

 

 こばやしはるお


★TPAMフリンジ2019参加作品
インスタレーション・シアター|高山玲子[ハイツ高山]

blanclass.com

 

★TPAMフリンジ2018参加作品
演劇+WS(自由参加)|高山玲子[ゴーストライター

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4月20日(土)加藤康司[父を語ることは、世界を語ることかもしれない]

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《父を語ることは、世界を語ることかもしれない》2019
 
今週土曜日のLive Artは加藤康司がソロでは初登場。
 
blanClassでは2017年のステューデントアートマラソンに出演している。その時の作品にも扱っていたのが、彼が当時住んでいたエリアのほど近くにあった米軍厚木基地。イベントでは、近隣の空を飛ぶ軍用機の影を撮影した映像のインスタレーションを発表した。
 
他にも厚木基地横田基地の周辺に住まう人や、そこに生まれた独特な文化を取材してみたり、何かしら自分と社会の間にある物的に見えているものを手掛かりにしながら、web siteやポスターなどを使ってパフォーマティブに関わる仕掛けを模索してきたが、しかしうまく距離を縮められず、一定の距離をとりながら、自分の方に引き寄せようとしてきた。
 
発端は、飛び交っている戦闘機の機影が、大学生の彼の日常に当たり前のように見えていることだったに違いないが、よくよく聞いてみると、「基地問題」に完結した興味というより、ニュース、食べ物、音楽やファッションなどに、時折、まとわりついてくる「アメリカ」というイメージ自体に、縮められない距離を感じているようなのだ。
 
今回のイベントは展覧会とディスカッションという構成のイベントなのだが、テーマは「父」。
 
米軍基地から始まって、「アメリカ」を中継した作品の展開は、一回りして出てきたテーマが、彼の父が持ち込み、彼には手の届かない「アメリカ」のイメージを通して感じてきた「父」の捉えがたい面影だった。
 
考えてみると戦後の日本にとって「アメリカ」は力技で伝染してきた、とても悩ましい文化。(世界の多くの地域で同じようなことが起ってきたといえるのかもしれないが?)家族間に感じる、なんとも収まりのきかない感情とも相まって、すっかりこじれてしまったまま、すでに遠くの問題になりつつあるのかもしれない。
 
どっぷりはまった世代とはまた違った距離感で、遠くのアメリカのことを…、それから遠くの父親のことを、しばし考えてみませんか?
 
 
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【blanClass放送室】

4/20(土)のゲスト加藤康司さんと、彼の作品が、これまでに扱ってきた米軍の基地について、基地周辺の文化について、そこから派生して出てきた興味として、彼の父と父が影響を受けたアメリカについてお聞きしました。

 

2019/4/9/加藤康司/blanClass放送室


2019/4/9/Koji KATO/blanClass Broadcasting

 

 

こばやしはるお

 
 
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展覧会+ディスカッション加藤康司[父を語ることは、世界を語ることかもしれない]
 
米軍基地に関心を寄せてからしばらく経ち、なぜこのようなテーマに至ったのか、考えてみた。そこでふと、若い頃にアメリカで生活をしていた父親という存在が見えてきた。どこにでもいるようで、どこにでもいない。世界でたった一人の、父と僕にまつわる物語。
 
日程:2019年4月20日(土)
展覧会:12:00ー19:00
イベント開始:19:00
入場料:展覧会 500円/イベント 1.600円(ワンドリンク付)
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
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アクセス:京浜急行「井土ヶ谷」駅の改札出て正面の信号わたりすぐを左折、一つ目の交差点を右折、二つ目の角を左折、三井のリパーク後ろ、blanClass看板がある細い段々を上がって右の建物2階
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加藤 康司 Koji KATO
1994年生まれ。2016年弘益大学校(韓国)交換留学。2017年多摩美術大学美術学部卒業。現在東京藝術大学大学院GAP専攻在籍。主に映像作品を制作し、政治的、社会的問題と自身との関係性を模索する。またそれらを通して、自己と他者との見えない権力構造を探求する。

4月13日(土) ★★シリーズ SakSak#12 西山友貴[Re:start]

今週の土曜日、SakSak#12のゲストはダンサーの西山友貴さんです。

 

西山さんとは、今年の2月に西山さんと僕と、タップダンサーの米澤一平さんと、3人で共演したイベントがきっかけで知り合った。そのときは3人で1つの公演を発表したのだけれど、それを経て、今回はSakSakでのソロイベントをお願いしてみた、という流れ。

 

最初にお願いするタイミングで、やるとこはダンスじゃなくても何でもいいですよ、と伝えたところ、何やらえらく喜んでいたのが印象的だった。

そうしたら、書道をやっていることや絵を描くことが好きだったこと、ドキュメンタリーが好きなことなどなど、ダンス以前に彼女の内にあった、根本的な表現欲求みたいな部分を改めて思い出したそう。

 

分かりやすさとか、伝えやすさばかりが大前提にされるこのご時世では、ダンスも美術も何かとそれぞれ形式化させて、切り離されて簡略化されがち。

アーティストが本来はひとりの人間である以上、形式上の肩書きに踊らされて、それっぽいイメージに回収させるような甘えあうやり方にはできる限り抵抗しないといけないはず。

そうすると、少し複雑なやり方だったり、端的な言い回しでは説明がつかない抽象的なことが、当たり前のように目の前に現れるわけで、それまでの大前提をひっくり返して見せてくれる。

 

だから、ダンサーだからといってダンスを踊らないといけないわけでもないし、美術家は美術作品だけ作っていればいいというわけでもなくて、それぞれの境界線をなんとなく認識した上で、それらを丁寧にひもといていくことも、同時にやっていかないといけない。

 

と、なんとなく、今回西山さんがやろうとしていることを想像して自分自身に置き換えてみたら、そんなようなことを考えてしまった。

イベントは、もしかしたら思いっきりダンスっぽいかもしれないし、アートっぽいかもしれなくて、それはそれで今の自分の大前提だと捉えれば、そこから本当にリスタートを切ればいいのだと思う。

 

新しい季節でもあります、ぜひぜひイベントに足を運んでみてほしいと思います。

 

野本直輝

 

2019/4/8/西山友貴/blanClass放送室


2019/4/8/Yuki NISHIYAMA/blanClass broadcasting

4月13日(土)のSakSak#12、ゲストの西山友貴さんのblanClass放送室を公開しました。 僕が、西山さんと今回のイベントについてひとりで話しています。西山さんは僕の後ろで踊っていて、ちょっとずつ大きくなってきたりして、最後は西山さんに絡まれます。

 

SakSak#12 西山 友貴 Re:start|ダンス、セルフドキュメンタリー

blanClass ウェブページ

http://blanclass.com/japanese/schedule/20190413/

facebook イベントページ

https://www.facebook.com/events/844873139210095/

 

企画の野本くんから「なんでも好きなことやっちゃってください」とお誘いをうけました。ダンスと出会って26年。時が経つのは早いなーなんて考えていたら、幼い頃に自分が好きだったモノやコトについて色々思い出しました。

2019年4月13日、この日、この場所から始めてみることにしました。つらつらと描きながら。思いのまま。

 

出演:西山 友貴/企画:野本 直輝

日程:2019年4月13日(土)

開場:19:00 開演:19:30

入場料:1,000円+投げ銭

会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)

https://goo.gl/maps/Q7Aat7nBarE2

アクセス:京浜急行「井土ヶ谷」駅の改札出て正面の信号わたりすぐを左折、一つ目の交差点を右折、二つ目の角を左折、三井のリパーク後ろ、blanClass看板がある細い段々を上がって右の建物2階

 

西山 友貴 Yuki NISHIYAMA

ダンサー。筑波大学大学院修了。09 年、文化庁海外研修員として一年間 NY に留学。 平山素子、北村明子山田うん、Inbal Pinto & Avshalom Pollakなど国内外の振付家の作品に参加。近年では自身のユニット〈Atachitachi〉の活動をはじめ、様々なアーティストとのコラボを展開。ワクワクすること模索中。

https://yuki1110mdn4.wixsite.com/yuki-nishiyamahp

SakSak

SakSakでは、誰かが発する表現を手掛かりに、その先を一緒に考えながら、その思考を交換することができる場の可能性を模索します。そのために取り敢えず、粗くてもろい、隙間だらけの場を想像してみる。(野本直輝)

https://saksak.localinfo.jp

4月5日(金)・7日(日)津田道子[オーディオ・ガイド#2]

今週土曜日のLive Artは津田道子が1年半ぶりの登場!

 

前回の出演は2017年11月に行った「オーディオガイド」。今回はその続編にあたる「オーディオガイド#2」。

 

オーディオガイドとは、主に展覧会などで、使われている補足的なサービス。無料〜500円程度で機材を借りて、展覧会場に貼られた番号などを手掛かりに、音声を聞きながら進んで行ける。アナウンサーやタレントが起用されたり、会場に展示されている作品のアーティスト本人がしゃべるようなドキュメンタリーなものもあって、意外と面白いものもある。

 

最近では、スマホを持っている人はアプリをダウンロードすれば利用できるサービスなどもある。

 

こうしたアプリを利用して、オーディオガイドのオルタバティブな使い道を模索し、「語りの音声」を聞きながら、展覧会や映像ではなく、blanClass周辺の実際の街を歩いたらどうなるか? というのが、前回の津田版「オーディオガイド」だった。

 

今回はその展開版で、参加者を募り、そのオーディオガイドのコンテンツから、津田さんと一緒につくってしまおうという企画。

 

というわけなので、4/5(金)はクリエイションの日。12:30集合、少し説明。13:00から周辺を歩く。14:00から場所を決める。言葉のルートマップをつくる。15:00からそれぞれテキストをつくって録音する。16:30からアプリにアップロードなどをして、17:00から、アプリを起動させて歩いてみる。周辺のお散歩を暗くなるまで…。18:00ぐらいに解散といった予定…。

 

そして現在はその参加者を絶賛募集中というわけなのです。

 

どういうことができるのかは試してみなければわからないのですが、MP3を聞きながら街を歩いたら、まるで映画でも見ているみたいな気持ちになるのだから、少し工夫をすれば、もっと面白い体験を導き出せるはず。

 

ぜひぜひ一緒にクリエイションに参加ください。

 

間に1日置いて、4/7(日)は、一般に公開。前回の「オーディオガイド」同様にお客さんは4/5につくられた「オーディオガイド」を聞きながら街を歩くというイベントになります。

 

そちらもどうぞよろしく…。


(小林晴夫)


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【blanClass放送室】
津田道子さんとお話ししました。4/5(金)の参加者を現在募集中。みんなでオーディオガイドを作ります。街歩きとオーディオガイドを組合せてどんなことができるか? 完成したものは4/7(日)に公開します。

2019/3/31/ 津田道子/blanClass放送室


2019/3/31/Michiko TSUDA/blanClass Broadcasting


2019/3/31/Michiko TSUDA/blanClass Broadcasting


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クリエイション(4/5)/公開(4/7)津田道子[オーディオ・ガイド#2]
http://blanclass.com/japanese/schedule/20190405-07/
https://www.facebook.com/events/2138748042873238/

 

風景を音声と一緒に見ると、確実に見え方が変わります。
オーディオ・ガイドは、美術館などで作品の理解を助けるものですが、2017年11月に発表した《オーディオ ・ガイド》は、風景を見ながら音声を聞いて、見え方を変えるガイドをする装置でした。今回《オーディオ ・ガイド#2》では、参加者と共に風景のオーディオ・ガイドをつくります。


5日(金)は参加者で、ルートとその道案内をつくり、歩く途中に聞くためのテキストをそれぞれ書いて、朗読、録音します。


7日(日)は、5日に制作した道案内を辿って歩きながら、オーディオ・ガイドを聞きます。(スマートフォンタブレットをお持ちの方は、充電して、お持ちであれば、イヤホンもあわせてご持参ください。)


どちらかだけの参加も可能です。

 

クリエイション日程:2019年4月5日(金)
集合:12:30 解散:18:00(予定)
参加費:1,700円(予約制)定員10名
集合:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
https://goo.gl/maps/Q7Aat7nBarE2

 

公開日程:2019年4月7日(日)13:00ー18:00
所要時間:想定50分程度
入場料:1,200円(予約不要・5日の参加者は無料)
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
https://goo.gl/maps/Q7Aat7nBarE2
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予約方法:以下の内容でイベント前日までに以下のアドレスに送信ください。
こちらからの返信を持って予約完了とさせていただきます。なお定員に達した場合などお断りすることもございますので、あらかじめご了承ください。
〈タイトル〉津田道子[オーディオ・ガイド#2]
〈本文〉1)4月5日 2)氏名 3)郵便番号 4)住所 5)メールアドレス 6)参加人数
〈アドレス〉 info@blanclass.com
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津田 道子  Michiko TSUDA
映像の特性にもとづいた制作を主軸に置き、映像、インスタレーション、パフォーマンス作品を制作している。5月26日まで「六本木クロッシング2019:つないでみる」(森美術館/東京)に参加。6月からアジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)のグランティとして渡米予定。
http://2da.jp

+night(2019_4-5)

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前回のチラシに、今年10月でblanClassの活動が10周年を迎えるにあたり、現在行っているプログラムの全てを 10月いっぱいで一旦休業するという内容の文章を寄せました。SNSにリンクも貼ったので、わずかな反応もあったものの、周知徹底とはいかず、まだまだ知らない人がたくさんいるようなので、年度が変わるタイミングで、あらためて告知をするつもりです。

 

休業まで残り8ヶ月。あまり時間がないことに気がつき、少しばかり焦ってきました。この8か月の間になにかできることはないかと、まず思いついたのが、このチラシに久しぶりに「+night」のロゴを入れてみることでした。

 

「+night」とは、初期メンバーだった波多野康介くんが命名。2009年から2011年までつかっていた週末イベントの呼称。ロゴのデザインは浅野豪くん。当時のチラシにも大きくタイトルとして配置していたものです。

 

2011年にBankART主催の「新・港村」というプログラムに3ヶ月出張をした折、建築やデザインを専門にしたチームに囲まれ、あまりにもわかりづらいと感じて、イベント名に「Live Art & Archive」をつけ足すことにしました。 翌年1月にはイベント名を完全に「Live Art」と改名したので、以来「+night」は封印していたのですが、初志を 思い出すために、チラシの上だけで復活させることにしました。

 

ほかにも動画の番組「blanClass放送室」で、これまでの活動を振り返った番組を考えているところですが、9月までのLive Artはつとめて通常通りに運営していきます。10月に入ってからいくつか10周年を記念して関連のイベントを計画中。そして、10月最後の土曜日のイベントはステューデントアートマラソンvol.15です。このチラシから参加者の募集もスタートします。それがとりあえずのフィナーレになります。

 

「Live Art & Archive」の「Live Art」の方は10月から休業に入りますが、「Archive」はWeb上で継続していくつもりです。その後、Web上で「Archive」だけではない発信ができると良いのですが、それはまた先の話…。

 

 

こばやしはるお(2019.4-5 チラシ掲載)

3月29日(金)杉田 敦 ナノスクール[寛容になるための方法 #10(最終回)]

2012年10月よりほぼ毎月開催してきたナノスクールも今回で最後ついに一応の終幕を迎えます!

 

私はスタッフとして多分2014年あたりから参加してきました。[そこにそれはない、あるのかもしれないけれど](2014年~)、[裸になること、左になること](2015年~)、[ブッダに会ったらブッダを殺せ](2016年~)、[How to be tolerant:寛容になるための方法](2018年~現在)というタイトルのテーマのナノスクールに参加し、消費や、政治思想、宗教思想、そして寛容について皆さんと考えてきました。そのどれもが、尻切れで、結論を出せないまま終わっていくものばかりでした。ただ、その姿勢がナノスクールのとても重要なポイントなのかなと、今になってみて感じています。結論ありきの、仮説を立てた実践ではなく、様々な事例から、それを真似したり、組み替えたりしながら、遊んでみること。それがナノスクールの実践なのだと思う。

 

先週のナノスクールで通常会は終了し、今回はblanClassで開催される最後ということで、これまでの振り返りや、今後のナノスクールについての発表、そして今回のテーマ「寛容になるための方法」の一応の成果である「寛容Tシャツ」の予約会などが行われる予定です。ほかにも何か起こるかも?

 

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カジュアルなパーティーに参加される気持ちで、ナノスクールの終わりの始まりを皆さんでお祝いいただけたら幸いです!

 

ぜひ、お誘いあわせの上、お越しください!

 

 

みやざわひびき

 

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月イチセッション
杉田 敦 ナノスクール《nano school #60》[How to be tolerant:寛容になるための方法 #10(最終回)]

http://blanclass.com/japanese/schedule/20190329/
https://www.facebook.com/events/308705696477125/

 


あなたの横を、いかにも先を急いでいる男が通り抜けてゆく。肩にかけているバッグがあなたにあたる。あなたはすこしよろめいてしまう。男は気づいている。男は振り向かない。遠ざかりながら、男の舌打ちが聞こえてくる。あなたは怒りがこみ上げてくる。あなたに為すすべはない。


あなたはどうして怒ってしまったのだろう。男には先を急ぐ理由があり、あなたは少し男の行手を塞いでいたのだ。いや、男にはこれといった理由もなく、あなたは十分、身を寄せていたのだとしてもだ。あなたは怒る必要はない。あなたはあなたの貴重な人生の時間を、そんなことのために費やすべきではない。あなたはちょっとだけ肩をすくめて、なんなら、振り向いて、後ろの人と笑い合ったっていいはずだ。


数学や英語、歴史学社会学、そうしたものを学ぶのと同じように、わたしたちは寛容さを学ばなければならない。ナノ・スクールの第5期は、"How to be tolerant:寛容になるための方法"と名付けて、寛容について考えます。一年を通して、Fischli & Weissの"How to work better"のような標語を作成できたら素晴らしい。

 

※ナノスクールは完全予約制となります。 参加資格は、アート、あるいはそれに関連する分野の専門家、あるいは専門家を目指す人とさせていただきます。


日程:2019年3月29日(金)18:30〜
参加費:1,500円/学生 ¥1,000円(要予約)
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
https://goo.gl/maps/Q7Aat7nBarE2
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アクセス:京浜急行「井土ヶ谷」駅の改札出て正面の信号わたりすぐを左折、一つ目の交差点を右折、二つ目の角を左折、三井のリパーク後ろ、blanClass看板がある細い段々を上がって右の建物2階
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〈予約方法〉
ご予約は前日までにご連絡をお願いします。なお定員に達した場合などお断りすることもございますので、あらかじめご了承ください。

〈タイトル〉ナノスクール予約〈本文〉1)日にち 2)氏名 3)住所 4)メールアドレス 5)参加人数
上記の内容でイベント前日までに以下のメールアドレスに送信ください。こちらからの返信を持って予約完了とさせていただきます。
info@blanclass.com

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杉田 敦 Atsushi SUGITA
美術批評。オルタナティヴ・スペース art & river bankディレクタ。女子美術大学教授。最近の著書に、『静穏の書』、『ナノ・ソート』(共に彩流社)、『アートで生きる』(美術出版社)、『リヒター、グールド、ベルンハルト』(みすず書房)、『inter-views』(美学出版)がある。作品に"critics coast"(越後妻有アートトリエンナーレ, 2009)など、キュレーションにポルトガルの現代美術展『極小航海時代』(JAM)などがある。また、批評タブロイド紙 "+journal" の編集、アーティストの増本泰斗と、ディスカッション・プロジェクト"Picnic"も行っている。

3月30日(土) ★★シリーズ SakSak#11 小宮 麻吏奈[地球でキャンプをする:人間という光と空間がどこへむかうか考える]

330日のSakSak#11は、ゲストに小宮 麻吏奈さんを迎えます。

 

小宮さんは、ブランクラスでは岸井大輔さんの「始末をかく」での出演がありますが、ソロでのイベント出演は今回が初めて。

 

始末をかくのときにもやっていた「小宮花屋」というお花屋さんや、「野方の空白」というスペースの運営なども行なってきた人で、単に何かを作る、という意味での作品制作から少しはずれたところでの活動も、積極的に行なっている。

 

そんな彼女が今回やるのは、キャンプファイヤー

先日の放送室でも火起こしに挑戦してみたのだけれど、当日も、まずは集まった人で火を起こすことから始める模様。

 

最近はまたキャンプの流行りも復活していて、1人で行うソロキャンパーなんかも結構多い。

一方でキャンプファイヤーといえば、もっと大人数で、大きな焚き火を囲んでその周りで踊ったりしながら、お互いの交流を深めるようなイメージがあるから、少人数のグループで行うキャンプとは少し目的が違うのかもしれない。

 

ある出来事に反応して、人が集まって来てそこで交流したり、場が生まれたりするというようなことで考えると、いつものブランクラスもそもそもがキャンプファイヤーみたいな場所なのだろうけれど、その場所で小宮さんがどんなことを仕掛けようとしているのか、あるいはどんな出来事としてキャンプファイヤーが立ち上がるのか、その辺のことは火を起こしてからでないと分からなそう。

 

火があるところに生き物が集まるのか、生き物が集まるところに火が生まれるのか、どちらが先かは分からないけれど、集まることでできるキャンプファイヤーを、ぜひ起こしに来てみてください。

 

のもとなおき

 

 

先日収録した放送室も一緒にご覧ください。

2019/3/22/小宮 麻吏奈/blanClass放送室


2019/3/22/Marina Lisa KOMIYA/blanClass broadcasting

 

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SakSak#11 小宮 麻吏奈

地球でキャンプをする:人間という光と空間がどこへむかうか考える|キャンプファイヤー

blanClass ウェブページ http://blanclass.com/japanese/schedule/20190330/

facebook イベントページ https://www.facebook.com/events/590876061325929/

 

地球に住みながら、1日だけ地球にキャンプをしてみます。

太陽というキャンプファイヤーを囲み、太陽系の副産物としての「人類」という空間と光が、この先どこへ向かうのかを、地球のブランクラスにキャンプをしながら考えてみようと思います。

寝袋をお持ちの方はご持参下さい。

 

日程:2019330日(土)

開場:19:30 開演:20:00 解散:翌8:00

料金:2,000円(ドリンク別)

会場:blanClass横浜市南区南太田4-12-16

https://goo.gl/maps/Q7Aat7nBarE2

企画:野本 直輝

 

アクセス:京浜急行「井土ヶ谷」駅の改札出て正面の信号わたりすぐを左折、一つ目の交差点を右折、二つ目の角を左折、三井のリパーク後ろ、blanClass看板がある細い段々を上がって右の建物2

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小宮 麻吏奈 Marina Lisa KOMIYA

1992年にアメリカで生まれ、7歳より日本在住。「人類における新しい生殖の可能性」を自身の身体を起点とした複数のメディアを通して模索している。これまでの主なプロジェクトに、「小宮花店」という花屋の経営や「野方の空白」というスペースの運営など。現在は都内の更地にて家のない「庭」と、その「庭」を映画に落とし込むプロジェクトを始動。

HP https://www.marinalisakomiya.com/

 

SakSak

SakSakでは、誰かが発する表現を手掛かりに、その先を一緒に考えながら、その思考を交換することができる場の可能性を模索します。そのために取り敢えず、粗くてもろい、隙間だらけの場を想像してみる。(野本直輝)

https://saksak.localinfo.jp

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