6/22(土)のゲスト神村 恵さんとお話をしました。ソロでの発表は久しぶりということで、ユニットでの制作とは違う状況や関係の作り方などのお話を伺いました。
2019/6/12/神村 恵/blanClass放送室
6/22(土)のゲスト神村 恵さんとお話をしました。ソロでの発表は久しぶりということで、ユニットでの制作とは違う状況や関係の作り方などのお話を伺いました。
2019/6/12/神村 恵/blanClass放送室
今週の土曜日、6月8日はSakSak#14、ゲストにアーティストの小山渉さんをお迎えします。
blanClassでは初登場の小山さん、僕は彼の卒業制作くらいから、なんだかんだいろいろと作品を見てきて、先日、北千住のBUoYで行われた彼の個展も見に行ってみた。
そこでは、大学の卒業制作から新作の映像や写真など、いくつかの作品を時系列的に配置したインスタレーションを発表していた。
彼の制作の中心的なテーマは「幽霊」なのだけど、それは彼自身が中学校の3年間をほぼ全て不登校で過ごした中で、たった1日だけ学校に行ってみた日の経験と結びついている。
久しぶりに学校へ行ってみたら、周りの人からは自分が見えているの?というくらい、ふわふわした存在のような自分が、幽霊になったかのようだったらしい。
実際には、周りの人から見た彼の姿や存在が、どう認識されたか分からないにも関わらず、彼が、自分で自分のことを幽霊だと思ってしまったところが、面白いところ。
今回のイベントでは、「洞窟の比喩」をモチーフにした参加型のパフォーマンスを予定している。
「洞窟の比喩」とは、プラトンがイデア論を説明する際に用いた比喩の一つで、それは洞窟の奥で壁を見続けるように身体が拘束された状態の人、その反対側には火、その中間に火の灯りを利用して壁に影を作り出す人物がいる。拘束された人は映し出された影を見続け、その影が世界の実体だと思い込んでいる、という感じ。
彼が中学校で「幽霊」になったときの話を、この洞窟の比喩に当てはめてみると、火、影を操る人物、拘束された人々、壁に映し出される影のそれぞれが別々の何かというより、この4つの役割全部が彼の中でループしていて、幽霊の影を自分に投影しているようにも見えてくる。幽霊の影ってなんだろう。
イベントは参加型ということなので、比喩の中の、火、影を操る人物、拘束された人々、壁に映し出される影のそれぞれに、今度は役割を振ってみて、複数の人で何かやってみる、という感じなのだろうか。
もちろん、その様子をさらに外側から捉える目も必要で、それぞれの場所から見える影の形も違うはず。
実も像も影も、なるべく複数の視点から見届けたいので、少しでも興味のある方はぜひご参加ください。
野本直輝
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2019/5/31/小山 渉/blanClass放送室
ゲストの小山渉さんとのblanClass放送室も公開しました。blanClassには初出演の小山さんに、制作の中で大きなテーマになっている「幽霊」的な経験談から、最近発表した作品、そして今回のパフォーマンスについて、いろいろお話ししてもらいました。
2019/5/31/Wataru KOYAMA/blanClassbroadcasting
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SakSak #14 小山 渉
Phantasma / みえてくるもの|参加型パフォーマンス
blanClass webページ http://blanclass.com/japanese/schedule/20190608/
facebook イベントページ https://www.facebook.com/events/438650620046196/
暗い洞窟、火の揺らめき、前方のみを見続ける囚われた人々、影によって作り出されるイメージ、イメージを操作する者…
私はこれらの要素を含んだプラトンの”洞窟の比喩”に、実際のイデアにまつわる内容よりも、そのイメージ自体に強く惹かれてきました。
今回はそうした“洞窟の比喩”をモチーフに“みえてくるもの”を探ってみようと思います。
出演:小山 渉/企画:野本 直輝
日程:2019年6月8日(土)
開場:18:00 開演:18:30
料金:1,000円+投げ銭
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
https://goo.gl/maps/Q7Aat7nBarE2
アクセス:京浜急行「井土ヶ谷」駅の改札出て正面の信号わたりすぐを左折、一つ目の交差点を右折、二つ目の角を左折、三井のリパーク後ろ、blanClass看板がある細い段々を上がって右の建物2階
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小山 渉 WATARU KOYAMA
1992年東京都生まれ。2016年東京造形大学卒業。
主な展示に”Untouchable”(北千住BUoY 2019)、 ”作品を「飾る」#1 ”( 相模原SOS@相原スタジオ 2018)、”Escape”(アートセンターオンゴーイング 2018)など。
https://watarukoyama.jimdo.com
SakSak
SakSakでは、誰かが発する表現を手掛かりに、その先を一緒に考えながら、その思考を交換することができる場の可能性を模索します。そのために取り敢えず、粗くてもろい、隙間だらけの場を想像してみる。(野本直輝)
https://saksak.localinfo.jp
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先日、あるアーティストと話していたら、「ブランクラスはコミュニティだと思っていた」といわれた。そういえば、以前から何人かのアーティストに同じような問いかけや指摘をされたことがあるのだけれど、私としてはblanClassの活動を「コミュニティ」だと思ったことはない。
あるいは、私自身が集団に帰属することが苦手すぎるので、目の前に「コミュニティ」なるものが現れたら、一目散に逃げてしまうかもしれない。
みんながいっている「コミュニティ」というのが、旧来の村的な「コミュニティ」を意味するわけではなく、もう少し軽いつながりのことを指しているのはわかっているし、人が集まる「場」をつくることを意識して運営をしてきたので、ここからコミュニティ的なつながりが生まれてくることに抵抗があるわけではないのだが、単一の「コミュニティ」が生まれることを望んでいたわけでもない。
blanClassは、アートに限らず、形式やジャンルがどんどん細分化され、共有できるはずの問題意識が、それぞれのセクトを超えて擦り合わされず、すれ違ってしまっていることへの危機感から、いろいろなバックグラウンドを持った人々が、まざり合ったら良いと思って運営してきた。だから、どちらかというと同時多発にいくつもの関係が生まれるようなイメージを持っていた。
それはネット上にいる「管理人」的な役割に近いイメージ。そこに私が介入してはいけないのでは? とさえ思ってきた。そのせいで、そっけない態度に見えることもあっただろうし、側から見ると閉じているように見えたかもしれない。
blanClassで起こった、答えが見えないような問題に対して、アーティストたちの作品には至らない、しかし切実な試みのことを「友達以上、作品未満」と表現したことがあった。「作品未満」というところに比重を置いたフレーズだったが、ダジャレのように手前に置いた「友達以上」にも、馴れ合いではない大人の関係への期待が込められていた。
現実の「場」はとても小さくて、どこからも近いところではないので、blanClassが当初理想としていた「場」になったかどうか、未だはっきりとはしないけれど、その時々に確かに個人と個人のやり取りはあった。その意味においは、思っている以上に面白いことが起こっていたような気もする。そんな「コミュニティ」には決して回収され得ない、個人に根ざしたそれぞれの関係は、これからもきっとそれぞれに一人歩きしていくと思う。
小林晴夫(2019.6-7 チラシ掲載)
今週の土曜日、SakSak#13はタップダンサーの米澤一平さんをゲストにお迎えします。
米澤さんは、タップダンスを軸に、様々なダンサーやアーティストとのコラボレーションを積極的に行なっていて、僕も今年の2月に、米澤さんと、ダンサーの西山友貴さんと一緒に3人で、ダンス、パフォーマンス、トーク、などを織り交ぜた公演のようなものに参加し、初共演したのだけれど、これも米澤さんからのお声がけを受けて実現したイベントだった。
また新宿は四谷にある、綜合藝術茶房喫茶茶会記で続けている「In The Zone」シリーズでは、作品としての完成度をひとまず無視して、その日の共演者や観客などの場の反応も含めた、実験的なセッション企画を展開している。
そんな、誰かと一緒に場を作るのが得意な米澤さんに、ソロで何かやってもらえませんか?というお願いをしてみた。
出てきたアイデアは、集まったお客さんと米澤さんが1対1で対話をして、その対話を基に米澤さんがタップダンスを踊るというもの。1回の対話に参加できる人数は1-2人程度で、その他の人は観客としてその様子を見ることができる。
公演時間は1回/1時間で、その中で対話とパフォーマンス、パフォーマンス後にも米澤さんとお客さんとで少しお話しする時間を設けるかも?で、13時からの毎時1回、計8回公演で、20時からの回が最終公演になる予定。
少し飛ぶけれど、ゆるいながらもこんな企画や活動を続けていると、ダンサーやアーティストなど、ある意味で独立した個人、という強い意思を持って活動している人と関わる機会が増えてくるのは当然で、自分自身もその内側の一人として励まされる部分がある。ただそういう、アーティストが持っている欲求や主張みたいなものだけが時に独り歩きしてしまう場面にも直面する。
もともと、閉じることが何かを作ることの条件だったりもするから、独り歩きすることはアーティストの性格的な部分が大きいのだろうけれど。
かといって、「共有」とか「多様性」とか、あまり簡単に分かったふうなポーズだけを示されるのには、もっとうんざりする。
そんなに簡単に物事は測れないはずだから、分かったふりをするよりも、知らないことを楽しむくらいが丁度いい。
たぶん今回のイベントはそんなような、なるべく寛容で、知らなかったことを楽しめるような場として、米澤さんは準備しているのかもしれない。
いずれにしても、会話を基にタップを踊ってもらえることなんてそうそうあることではないのだろうから、興味がある人にはぜひ足を運んでみてほしい。
野本直輝
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先日収録した放送室も合わせてご覧ください。
妙なアングルからの映像ですが、また野本が一人で喋ります。米澤さんも色々な意味で、常に映像に出てきてはいますが、最後まで見て、聞いてもらえると良いと思います。
2019/5/15/米澤一平/blanClass放送室
2019/5/15/Ippei YONEZAWA/blanClass broadcasting
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SakSak#13 米澤 一平
他人との対話→"TAP"を通じて→自己との対話に潜る|対話、パフォーマンス、音
blanClass webページ http://blanclass.com/japanese/schedul...
facebook イベントページ https://www.facebook.com/events/22908...
はじめまして、米澤一平です。あなたとわたしとで40分間じっくり対話しましょう。さいごにあなたとの間で生まれた思いや感覚をわたしが"TAPの音"にします。わたしを見て、聴いて、"あなた自身"を見つめるような不思議で素敵な時間をお届けします。
出演:米澤 一平/企画:野本 直輝
日程:2019年5月26日(日)
①13:00- ②14:00- ③15:00- ④16:00-
⑤17:00- ⑥18:00- ⑦19:00- ⑧20:00-
★各回60分の公演が9回行われます。ご入場後の出入り自由、複数回の公演を自由に見ることができます。
参加される方はお好きな飲み物、軽食をご持参下さい。
入場料:1,000円(ドリンク別)+投げ銭
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
https://goo.gl/maps/Q7Aat7nBarE2
アクセス:京浜急行「井土ヶ谷」駅の改札出て正面の信号わたりすぐを左折、一つ目の交差点を右折、二つ目の角を左折、三井のリパーク後ろ、blanClass看板がある細い段々を上がって右の建物2階
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米澤 一平 Ippei YONEZAWA
"足で地面をTAPして音を鳴らす"という行為に着目した独自の視点を交えた活動をする。アートやパフォーマンスとTAPDANCEとのクロッシングを試み、音楽、歌、ダンス、コミュニケーション、感情表現、TAPから生まれる様々な対話の可能性を探る。
https://www.facebook.com/ichi.yone.1
SakSak
SakSakでは、誰かが発する表現を手掛かりに、その先を一緒に考えながら、その思考を交換することができる場の可能性を模索します。そのために取り敢えず、粗くてもろい、隙間だらけの場を想像してみる。(野本直輝)
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眠れないついでにお知らせ 5/18に@blanclassでFGAP報告会を行います 特に私よりも若い世代の作家にとって何か参考になれば幸いです 質問や気になることがあればわかる範囲でとことんシェアします ご興味ある方は是非ご参加ください 写真は今回の世界公募の統計ですhttps://t.co/81XoZR4b4i pic.twitter.com/WQJfuXIT8v
— 荒木 悠 | YU ARAKI (@youarelucky85) May 12, 2019
今週のLive Artは日曜日、泉イネが1年半ぶりの登場。
前回のイベントは[メンセナンツ]というタイトルで、面接とメンテナンスを掛け合わせたようなイベントを計画した。
今回のイベント[サロンさど島]も、場を開いた上で、対話をしながら、おぼろげな目的に向かうという方法は近いのかもしれない。
でも今回はおぼろげながらも「佐渡島」というはっきりとした目的地が設定されており、そこへ向かう旅の道すがらを、道連れにするお伴を募りながら、さらに細かな目的も探っていこうというお茶会が催される。
なぜ佐渡なの? というと、佐渡に刻まれた歴史や風雨度もあるのだろうが、何かしらに泉イネが「ピン」ときたからということらしい。声をかけている人々は、なんか凄そうな人々なので、ただの旅では終わらない気配…。
お客さんが訪れたら、一緒にお菓子などをつくりつつ、佐渡へ思いを馳せていく…? はてさてどういうイベントになるのでしょうか? ぜひともご来場くださり、その行く末を一緒に目撃してみませんか?
blanClass放送室は、現在イネさんが別府に滞在中のため、5/8(水)にこちらに入るというので、blanClassで収録を行う予定です。
イネさんの文章をコラムにも…、メールニュースより転載したします。そちらもお読みください。
https://blanclass.hatenablog.com/entry/2019/05/06/210021
こばやしはるお
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茶会|泉 イネ[サロンさど島]
泉イネが佐渡島へ旅に出たのは2015年。作家を休み、佐渡の宿坊へ。そこから出会った人、場所や風景についてと、これからの旅について。
金山、流罪、能舞台、世阿弥、芸能、豊かな自然。佐渡にまつわるあれこれ。ある振付家と罪について、あるキュレーターと罪と害の違いについて話した記憶。誰も傷つけたことのない人なんているのでしょうか。制作は、アートは?
そんなことを茶菓子をつくりながら話せたらいいかもしれないし、話さなくてもいいのかもしれない。ひとつの島について想う、美味しい時間にしたいです。
サロンへ来られる方は佐々木友輔さん(映像作家)島敦彦さん(金沢21世紀美術館館長)。
タイミング合えば来られる方は木野彩子さん(振付家・舞踊家)、中村恩恵さん(振り付け家・舞踊家)、梶井照陰さん(佐渡島在住・写真家・僧侶)、寺田佳央さん(画家・「佐渡芸能アーカイブ」制作)、坂本大三郎さん(山伏・作家)、天野太郎さん(横浜市民ギャラリーあざみ野学芸員・札幌国際芸術祭2020企画ディレクター)、山出淳也さん(NPO法人BEPPU PROJECT代表)。
skyp参加されるかもしれない方は上條桂子さん(フリー編集者)などなど。
関連サイト
https://shimart-mistletoe.tumblr.com
http://shimartmistletoe.tumblr.com
日程:2019年5月12日(日)16:00ー19:00(出入り自由)
入場料:1,500円(ワンドリンク付)
会場:blanClass(横浜市南区南太田4-12-16)
https://goo.gl/maps/Q7Aat7nBarE2
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泉 イネ Ine IZUMI
2008年、本にまつわる6人の女性を架空の本姉妹モデルとして「未完本姉妹」の制作をはじめる。
2014年からは本姉妹をモチーフに紡がれた絵や写真、文、記憶をピアニストに伝え、未完本姉妹のテーマ音楽を制作。いつかできるかもしれない小説・映画へのアプローチを続ける。
ダンサー:振付家と絵のセッション「And Zone」、工芸職人との共同制作「糸の手」。免疫疾患の発症をきっかけに作家が休むことを問う「休み時間」(higure17-15cas、DIC川村記念美術館)、佐渡島や様々な土地へ通いながら新たに出会う人や風景を結ぶ試み「shimaRTMISTLETOE」など、自身を筆か絵の具として絵を描くように生きています。